ハリエット嬢(94)
Miss Harriet
Maupassant
.————————【94】————————————
De temps en temps elle prononçait :
« Oh ! je comprené, je comprené.
C'été très palpitante. »
Nous rentrâmes.
Le lendemain, en m' apercevant, elle
vint vivement me tendre la main. Et
nous fûmes amis tout de suite.
...————————(訳)——————————————
ときどきハリエットさんはこう言うのでし
た:「ああ、それは私にもわかりますわ.わ
くわくしますわね.」
私たちは宿に帰りました.
翌日、彼女は私に気づくと溌剌としてやっ
てきて、私に握手の手を差し出したのです.
そして私たちはすぐに親しくなりました.
....————————⦅語句⦆—————————————
prononçait:(直半過/3単) < prononcer
prononcer:(他) ❶発音する
❷(言葉などを)発する、しゃべる;
~を口にする
c'été:c'était のつもりの発話;イギリス人訛り
é の発音が[e]に対しait の部分は[ɛ]
[e]唇を両横に引くイに近いシャープなエ
[ɛ]口の開きが大きく、やや曖昧なエ
comprené:(外国人のカタコト) comprends のこと
je comprends / わかりますわ.
je comprends, je comprends のくり返しで
「よく、わかりますわよ」、と言ってい
るつもり.
palpitant, e:(形) [英 thrilling]
胸をときめかせる、興奮させる、
はらはらする
rentrâmes:(直単過/1複) < rentrer
rentrer:(自) 帰る、帰宅する
tendre la main:手をさしのべる、
手を差し出す
tendre la main à qn:(人)に手を差し出す、
握手を求める
fûmes:(直単過/1複) <être
ami:(形) 親しい、友好の;
ここではami は名詞の「友人」と解す
るのではなく形容詞の「親しい」と解
釈するのがêtre との連結上自然になり
ます.ami を名詞に取る場合は冠詞か
所有形容詞が添えられている場合です.
se faire des amis:友だちをつくる、
être amis:親しい
仏検では3級ぐらいまでなら
Nous fûmes amis tout de suite.を
私たちはすぐに友達同士になった
と訳しても「おまけの正解」をもらえ
るでしょう.というか3級までなら
「単純過去」は出題されないでしょう.
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