「バイクに乗りたい」と心のどこかでいつも思っていたけれども、その思いを実現すべく足を一歩踏み出すまでには、躊躇いもありました。この歳になって免許取得やバイクに乗ることが果たして出来るのか、などと。何も始まっていないのに馬鹿ですね。でもこうした不安は馬鹿にできないものです。心や身体をがんじがらめにする強力な縄みたいなものですから。このまま何もせず縛られて完全に身動きがとれなくなくからでは遅い、なかば発作的に教習所の扉を開いたのが昨年10月中旬のことでした。
教習所に通っていたのはひと月半ほど。その間に教習生・つばをは、坂道でエンストしてド派手にコケるわ、一本橋に両輪が上りきる前に脱輪するわ、スラロームのパイロンに接触して前のめりに転倒しかけるわ、踝あたりまで埋まるほどの大雨の中での急制動にもかかわらず急制動開始位置直前になって加速して指導員からタシナメられるわ、指導員の指示とは逆方向に進むわ、「ここは2回練習しましょう」というところを1回多く練習してしまうわ等々、それはそれは酷いものでした。しかし、不思議と不甲斐なさに気落ちしたり嫌気がさすことはなく、1分でも長くバイク(教習車)に乗りたい(乗っていたい)、早く次の教習時間が来ないかな・・・・・・そんな事ばかりずっと思っていました。自転車では感じ得なかった【風の抵抗】と、自動車にはない【全身にみなぎる操縦感】が、そう思わせるのかもしれません。バイクに対する当初の淡い思いが徐々に叶いつつあるにつれ、バイクに【夢中】になってしまったようです。
何を大袈裟につらつらと、と思われる方がいらっしゃるかもしれません。でも、二輪免許を持っている方ならば、理解していただけるのではと思います。
卒業検定になんとか合格し「中型」と付記された免許証を手にしたのが昨年12月5日。師走のバタバタした時期ではありましたが、それから間もなく注目していたバイクを2台購入しました。