Ubuntu は、無償で配布されているOS(オペレーティングシステム)です。

私が今回インストールしたのは、昨年(2018年)リリースされた Ubuntu 18.04 LTS です。
「18.04」というバージョン番号は、2018年4月リリースを意味しています。
「LTS」とは、Long Term Support の略で、サポート期間がより長い「長期サポート版」のことです。
「長期サポート版」は2年ごと(偶数年)にリリースされるので、次のバージョン「20.0● LTS」が出るのは、来年2020年(令和2年)です。
インストールの手順を、この記事に取りまとめておくこととします。これからUbuntuをインストールする方などに、この記事を参考にしていただけたら、と思います。
というのも、今回のインストール作業に当たって、私自身が戸惑った箇所があったのです。ある画面で動かなくなってしまって、「インストールに失敗した。」と勘違いしたのです。インストール作業後に調べてみると、それは私の勘違いだったことが分かりました。そういったことはありましたが、インストール自体は無事に完了し、Ubuntuは問題なく動いています。
参考のため、「どこで、何に、戸惑ったのか」についても、記録しておきます。
■ 具体的な作業手順 ■
(インストールマニュアル)
具体的な作業の手順・工程は、以下のとおりです。
【1】 ライブDVDの作成
UbuntuのISOイメージファイルが公開されているサイトから、ファイルをダウンロードして、DVDに書き込みます。DVDへの書き込みに当たっては、「データ書き込み」ではなく、「イメージとして書き込み」を選びます。
ライブDVDの作成については、他のサイトの解説をご覧ください。
なお、Ubuntu 18.04 LTS の場合、CDは不可となっていますから、DVDメディアを用意します。
【2】 起動デバイスを選択
いったん電源を切ったPCの、電源スイッチを入れます。電源ONの直後に、PCメーカーのロゴが画面に出てきます。それと同時に(メーカーロゴが表示されている間に、)「F12」キーをトントントンと、何度か押します。
すると、起動デバイスを選択する画面が出てきます。
起動デバイス選択画面を表示させるには、富士通製PCの場合は「F12」キーで、また他の一般的なPCでも「F12」キーが多いようですが、これは機種やメーカーによって異なるので、あらかじめ、試しておきましょう。
起動デバイス選択画面が表示された時点では、PC電源をONにしているので、DVDトレイを開閉できる状態になっています。よって、この段階で、DVDトレイに、ライブDVDを挿入します。
次に、起動デバイスを択画面で、「CD、DVD Drive」を選び、ENTERキーを押します。
【3】 Ubuntuのインストール開始
上記の2で、ENTERキーを押した後は、DVDディスクがカタカタと音を立てて動きますから、PC画面が変わるまで、ひたすら待ちます。この間、かなり長く感じますが、ただひたすら待ちます。2,3分程度が経過すると、
「Ubuntuを試す」 と 「Ubuntuをインストール」
の2つのボタンが並んだ画面が出てきます。
この段階でマウスが使えるようになっているので、マウスで「Ubuntuをインストール」ボタンの方をクリックして選択します。
ちなみに、「Ubuntuを試す」ボタンを選んだ場合は、ハードディスクにUbuntuがインストールされることなく、DVDドライブからUbuntuが起動します。「ライブDVD」起動ってやつですね。インストールすることなく、Ubuntuで何ができるのかを試したいときには、「試す」の方を選ぶとよいでしょう。
ハードディスクにUbuntuをインストールするには、「Ubuntuをインストール」ボタンの方を選ぶことになります。
【4】 WiFi接続
上記の3で「Ubuntuをインストール」ボタンをクリックすると、トップに「無線」と書かれている画面が出てきます。
この段階で、WiFi接続が可能です。
◯_ WiFiには接続しない
◯_このネットワークに接続する
と2つのチェックボックスが上下に並んでいます。◯_このネットワークに接続する
「このネットワークに接続する」のチェックボックスにチェックを入れ、その下のリストの中から、自宅のWiFiルーターを選んでクリックします。
そして、「Password」の欄に、接続パスワードを入力します。
下部に、「接続」ボタンが配置されているので、クリックです。
すると、WiFi接続されます。
次に、「続ける」ボタンをクリックです。
【5】 インスール方法選択
「アップデートと他のソフトウェア」と書かれた画面が出てきます。
ここでは、
◯_通常のインストール
◯_最小インストール
のどちらかを選ぶことができます。◯_最小インストール
オフィスアプリ「LibreOffice」、メールアプリ「Thunderbird」、動画再生アプリ「Totem」、写真管理アプリ「Shotwell」などを同時にインストールするかどうか、選択するためのチェックボックスです。
特別な理由がない限り、「通常のインストール」をクリックするのがよいでしょう。いずれも便利なアプリですから。
その他のオプションのところにある
◯_「Ubuntuのインストール中にアップデートをダウンロードする」
◯_「グラフィックスとWi-Fiハードウェアと追加のメディアフォーマットのサードパーティ製ソフトウェアをインストールする」
の2つのチェックボックスは、両方ともクリックしてチェックすることをおすすめします。◯_「グラフィックスとWi-Fiハードウェアと追加のメディアフォーマットのサードパーティ製ソフトウェアをインストールする」
あとは、自動的にインストールが始まり、ユーザ情報設定画面が出てくるので、その設定をすれば、終わるまで待つだけです。
万一のエラー発生に備えて、画面をながめておくだけです。
【6】 再起動開始
すべてのインストールが終わると、
「インストールは完了しました。再起動が必要です。」
と表示されます。
その画面に、「今すぐ再起動」ボタンがあるので、当然このボタンをクリックするのですが、このとき「DVDディスクを取り出しておくのかな?」って、迷うはずです。私も迷いましたから。
でも、まだDVDディスクは入れたままにしておきます。
そして、「今すぐ再起動」ボタンをクリックです。
しばらくDVDディスクが中でカタカタと回転した後、次の画面が出てきます。

ここで、自動的にCDトレイが開いて、DVDディスクが飛び出します。ディスクを取り出し、トレイを押し込みます。
私がつまづいたのは、ここなのです。
この画面が出たまま全く動かないので、「異常停止か」と受け取ってしまったのです。
「次へ」みたいなボタンもないし、かと言って、動く気配もない。静まり返ったまま、何らの進展も見られないからです。
「トラブル発生かぁ。インストールに失敗したかも」って思いました。この判断が失敗でした。
「えぇい、仕方ない!」ってことで、電源ボタンの長押しで、強制的に電源OFFにしました。
次に、エラー対処のために、「Shift」キーを押したままの状態で、再度、電源スイッチをONにしました。
想定していたエラー対処画面は出ませんでしたが、かえって、これが幸いしました。
ログイン画面が出て、事なきを得たのです。
上記の画面が出たまま動かないのは、実は、正常な状態だったのです。
「インストール失敗」と思ったのが、私の単なる勘違いです。
上記画面で、赤色で四角に囲ったメッセージを読めば、それが分かります(赤色の四角い囲みは私が施したもので、当然、実際の画面ではこの赤色の囲みはありません、念のため)。
そこに何と書いてあるかというと、
「Please remove installation medium,then press ENTER:」
です。そうなのです、
「インストールメディアを取り出して、ENTERキーを押してください。」
と、こう書かれているのです。ENTERキーを押すと、まともな再起動が始まります。
このメッセージを読めば、「ENTERキーを押せ」の指示に気づけたのに。
ただですね、
ここだけは日本語に翻訳されずに、英語表記です。
しかも、非常に小さい字のメッセージです。画面上の単なる「飾り」と見ることだってあり得ます。
ここは、落とし穴です。皆さん、注意しましょう。
(できれば、次のバージョンでは、このメッセージも日本語化されることを期待します。)
【7】 再起動完了
再起動が終わると、ログイン画面が出てきて、これですべてが完了です。
インストール作業の途中で設定した「ユーザ情報」の「パスワード」を入力して、ログインしましょう。
さぁ、あなたもLinuxユーザの仲間入りです。
Linuxのディストリビューションの中でも特にUbuntuは、インストールと同時にPCが使えるようになりますから、初心者向けです。
これから、Ubuntu_PCをいろいろと試して、楽しんでいこうと思っています。大型連休も控えていますし。
では、また。