~ 気ままに歩く 沖縄 ~ |
( 画像;国立おきなわ劇場 ) |
【 沖縄の文化 】 『 沖縄の組踊 』を見聞しましょう。 〓 組踊 (くみおどり) とは 〓 台詞、音楽、舞踊によって構成される歌舞劇 一般的に 舞踊劇 または 音楽劇 とも称される。 19代琉球国王:尚 敬(1713~1752年)の代に王府の踊奉行の任にあった玉城 朝薫によって創始された。 ★ 組踊の特徴 造詣的には日本芸能の能、狂言にやや似ている。 学術的に「能」と比較検証されるケースもある。 能、狂言、歌舞伎や中国戯曲などを参考にして、琉球古来の史実、故事、説話や芸能を織り込んだ脚本構成で創作されたのが始まりである。 台詞に琉球方言、音楽に琉球音楽、舞踊に琉球舞踊で構成される。 音響は三味線、箏、笛、胡弓、太鼓、銅鑼などの琉球楽器が用いられる。 ★ 組踊の生誕 琉球王国は1429~1879年までの約450年間存続した。 歴代国王の国家運営は中国、日本、朝鮮、タイなど東南アジア諸国との仲継交易を展開して得る経済的収益で国体維持を図った。 交易が拡大されるに伴い賓客や使節団などが度々訪れるようになった。 なかでも、中国の冊封使を歓待する儀典は重要な政治的課題であった。 琉球王国の19代目国王:尚 敬 (1713~1752年)は、王府の踊奉行職にあった玉城 朝薫に歓待用演目の創作を命じた。 その取り組みで誕生したのが組踊である。 ★ 組踊の初演と朝薫の作品 朝薫の初作品は『 二童敵討 』と『 執心鐘入 』の二番であった。 該作品を中国からの冊封使歓待の宴席で初めて上演した。(1719年) 初演ながらも、その演舞が冊封使から大好評を博した。 朝薫は意を強くして次作品の創作に取り組んだ。 その作品が『 銘苅子 』 『 女物狂 』 『 孝行の巻 』の三番である。 それらの演舞も冊封使からの大喝采を浴びた。 朝薫の作品は、いずれも完成度が高いと評価された。 これらを総じて【 朝薫の五番 】と称される。 以後、冊封使歓待の踊番組は組踊を中心にして構成されたと伝わる。 ◎ 玉城 朝薫 (たまぐすく ちょうくん) 組踊の創始者 1684~1734年 首里に生まれ、地頭職の家庭で育った。 幼い頃から芸妓的才能に富んでいたと伝わる。 幼少期の朝薫は薩摩や江戸の芸能を鑑賞する環境に恵まれた。 中国戯曲に付いても然りであった。 青年期に官吏職に就き、度々公務で薩摩や江戸へ上る機会を得た。 行く先々では能、狂言、歌舞伎などの公演を鑑賞して造詣を深めた。 薩摩藩主の御前で薩摩に伝わる仕舞を自らが舞う事もあったと伝わる。 朝薫の芸妓的才能は歳を重ねる毎に深化した。 34歳で王府の踊奉行に任命される。(1718年) 国王から新しい演舞の創作を命ぜられる。 オリジナリティ豊かな組踊を創始した。 【 朝薫の五番 】と称される作品 『 二童敵討、執心鐘入、銘苅子、女物狂、孝行の巻 』の五番 格調高く磨かれた完成度の高さは ≪ 組踊は朝薫に始まり 朝薫に終わる ≫と云わしめた。 朝薫退役後の踊奉行らに因る組踊創作の規範とされたと伝わる。 琉球王国時代に創作された組踊は70番程が確認されている。 現代においても幾多の新作組踊が発表されるが、【 朝薫の五番 】は威光を放ち続けている存在である。 〓 組踊は沖縄芸能の基盤を成す 〓 沖縄諸島では組踊、沖縄芝居、三味線音楽、琉球舞踊、獅子舞、棒踊り、エイサーなどの伝統芸能が脈々と伝承されている。 組踊は沖縄芸能の基本形であると云われる。 沖縄芸能の脚本・脚色の造形、振り様式、衣裳などが組踊の基本仕様を模範としている。 〓 組踊は国指定の重要無形文化財 〓 琉球王府の援護を受けて創作された芸能は観覧する者から賞賛を得た。 王国滅亡後(1879年/明治12)は宮廷役者達が禄を求めて庶民社会に溶け込んで宮廷芸能の流布活動を始めた。 庶民に伝聞する説話や喜怒哀楽感を織り込むなどの編集工夫を凝らした公演を続けることで庶民の賛同を得て芸能愛好者の裾野を広げた。 組踊とて然りである。 当初は、格調高い芸妓が庶民に馴染めない状態にあった。 庶民感覚を織り交ぜての試行錯誤を繰り返す公演であった。 ところが、時代的変遷を経るなかで組踊本来の芸妓を求める人々が漸増する状況となった。 熱烈で力強い愛好者の広がりが顕著であった。 沖縄芸能の根幹を成す組踊愛好者の広がりは、現代においても根強い。 1972年(昭和47)沖縄が本土復帰するとともに組踊は能、歌舞伎、文楽などと同じく我が国の優れた芸能の一つであるとして国定重要無形文化財に認定された。 ★ 沖縄文化の後継者育成と流布活動 県内には種々多々の芸能教室や工房が活動している。 県が先頭になって沖縄文化を県外にも広める活動が活発化している。 ◎ 国立劇場おきなわ 2004年 浦添市勢理客に創設 組踊をはじめとする沖縄伝統芸能の保存振興を図るとともに、沖縄の地理的、歴史的な特性を活かし、伝統文化を通じたアジア・太平洋地域の交流の拠点となることを目的とする。 国立劇場おきなわ ◎ 沖縄県立芸術大学 1986年 那覇市首里に開校 教育ビジョンの一つに 沖縄文化を研究発展させ活躍できる人材育成を掲げている。 織物 焼物 染物 舞踊 音楽などの沖縄文化研究の専科を設置。 ★ 各芸能の公演状況 ・エイサーは、毎年のお盆期に各集落や地域で舞われる。 ・獅子舞や棒踊りは、毎年の豊年際に各集落や地域で舞われる。 ・三味線音楽や琉球舞踊は、祈願祭・祝事・儀典などで演じられる。 公民館や市民会館などで観劇料をとって公演されるケースもある。 ・沖縄芝居は、公民館や市民会館などで観劇料をとって公演される。 ・組踊は、『 国立劇場おきなわ 』で公演される。 宮古・八重山諸島では朝薫スタイルを真似た短編版が伝承されていて 村祭りなどに仮設の露天舞台で演じられる。 |
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◇沖縄の組踊 |
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徐々に元の桜っちに戻っていくと思いますので
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