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魔界の花嫁 7章

2008年11月12日 23時25分29秒 | 魔界の花嫁
あれから何年も経った。
世界は「魔界の花嫁」が魔界の者たちに自らのすべてを捧げることで実質平和を保って行った。
しかし天界の者がそれを承知しているわけはなく、とはいえ人間達の危害がまったく及んでいないが故に何の行動も取れなかった。ただ魔界の者たちが人間界で強盗を働いては素早く魔界逃げるのが日課ではあった。

「魔界の花嫁」は魔王からの祝福を受け、今や実質的平和な世界を支配している支配者でもあるのだ。

そうなる前、彼女は天界の天使だった。そんな彼女には先生がいた。
彼の名はレミンノ。
「わたしは事実を受け止めたいのだ。」そう言って彼は魔界へ向かうことにした。その魔界は天界の者が踏み入れて無事だった事が無い世界。空気中には豊富に邪気と魔界の者の気化した魔力がうずめいている。つまりそこで呼吸でもすれば天界の者はすぐに呼吸困難に陥り、意識を保つことすら無理。そして死が待っているのだ。しかしなぜか人間には作用しない。
レミンノはそれでも「教え子」の事実を観たいが故魔界の門に立つ。そしてこう叫んだ。
「わたしは今君たちが敬愛している花嫁の先生だ。会わせてくれ。」
すぐにはそれは叶わなかった。そうして毎日のように足繁く魔界の門に立つ。それでもダメだった。そこで彼は考え付いた。
「どうせ無事に天界に帰ることが出来ないなら…」
彼は以前、人間界で翼をもがれた天界の天使がいるという話を聞いたことがあった。さぞ痛かったに違いない。そんなものじゃない。しかし彼の結論はそこにたどり着いた。
「魔界の者の誰でもいい。私の翼をくれてやる。」
それに答えたのか目をギラギラさせた魔界の者たちが続々集まってきた。
「久々の獲物だ。」
「こいつは上物だ。しかし男ってところが気に食わねぇ。」
「でもこいつは自分から差し出してるからさっそくやっちまおうぜ。」
醜い戦い…争いが始まった。前ならこの時点で天界の者たちは総動員で押し寄せるはずだった。しかし魔界の者たち同士での争いが続くばかりで一行に変化が無い。
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