無人気球の高度、記録更新=挑戦6度、11年ぶりに―宇宙機構
時事通信 9月20日(金)17時34分配信
宇宙航空研究開発機構は20日、北海道大樹町の大樹航空宇宙実験場で、厚さわずか2.8マイクロメートル(マイクロは100万分の1)のポリエチレンフィルムを使った大型無人気球「BS13―08」を飛ばす実験を行い、高度53.7キロに到達した。
従来の世界記録は2002年5月、宇宙機構の前身の文部科学省宇宙科学研究所が達成した高度53キロ。この時のフィルムの厚さは3.4マイクロメートルで、宇宙機構は05年以降、より薄い素材を使った気球で記録に挑んでいたが、上昇途中の破損などで5回失敗。6度目の挑戦で、11年ぶりに記録を更新した。
BS13―08は直径、高さともに約60メートル。内部に詰められた約8万立方メートルのヘリウムガスの力で上昇し、重さ約3キロまでの観測機器を搭載することができる。
高度53.7キロは成層圏を超え、気圧は地上の約2500分の1。実用化されれば、高価な観測ロケットに頼ることなく、オゾン層の仕組みや大気循環の解明に欠かせない観測を、安く頻繁に行うことができるようになるという。
開発責任者の吉田哲也・宇宙機構教授は「11年かかったが、非常に薄い素材で気球を作り、きちんと運用できたのは大きな成果だ。今後、より高い高度を目指すとともに、搭載できる観測機器を増やし、より上げやすく、観測に使える気球にできるといい」と話している。
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