夢千夜 1000dreams

漱石「夢十夜」へ挑戦する

893夜(吉夢)

2009-01-28 11:55:40 | Weblog
猛烈に眠かったが、これ以上寝ていると仕事に差し支えるので眠い目をこすってベッドから起き上がる。机に座って仕事の準備を始めようとパソコンを起動させワープロを打つが、目の前の文書が自分の書式と微妙に違っている。私は自分がまだ起きてはいず、夢の中にいるのではないかという思いにかられる。立って窓を開けると大きな川が流れている。階段を下りて川のそばの道をルーフがない車で走る。前にはアイドルが乗っている。半信半疑だが、まだ自分が夢の中にいることに賭けて、アイドルに後ろから抱きつき、胸をもみながらキスをする。アイドルは拒否しない。これは夢だと確信してキスを続けているうちに、私はベッドの上に起き上がる。残念なことに目が覚めてしまったらしい。起き上がって窓を開けると前に巨大な石段がある。一つの段が縦一メートルはある階段が、見えないほど上にのびている。私は、まだ夢の中にいるらしい。私は窓から飛び降りて石段を登る。そこから見ると私のマンションもすごく立派だ。夢の中では自分はいいことろに住んでいるんだなと思う。

892夜

2009-01-20 14:48:35 | Weblog
ピップエレキバンのような形をした虫である。足はなく、下部には肉眼では見えないほどの細い糸が無数に垂れ下がっている。上部は黒く光っている。私に体の一匹がくっつく。痛くもかゆくもない。いつのまにか虫の直径が大きくなっているようだ。見る間にどんどん拡大し五メートルほどになる。私の体は虫にすっぽり覆われて何も見えなくなる。別に苦しくもなく、無数の糸が私の体を刺激して、むしろ快感である。

891夜

2009-01-19 11:32:16 | Weblog
予備校での授業の休み時間、コンビニに行った。今晩のおかずにしようと思って、コンニャクを二つ買った。一つずつ上着のポケットに入れた。コンニャクを包むビニールが少し破れたようで、ポケットの中が濡れた感じになっている。次の授業時間が近づいているので駆け足になる。予備校に着くと、皆がよそよそしく私を見る。何かおかしいと思って、ふと時計を見上げると、私の授業の開始時間よりも四時間も時間が過ぎ去っている。私はコンニャクを両方のポケットに入れていたせいで、時間の割れ目を飛び越えて四時間先の時間に一気に飛んでしまったらしい。コンニャクには時間をジャンプさせる機能があると、どこかの本で読んだことがある。もし私が故意に授業をつぶしたとなると即座にクビである。私は校舎長にコンニャクの作用を説明しようとしてポケットをさぐるが、コンニャクはどこにもない。コンニャクは時間を飛び越える過程においてそのエネルギーを消費し、消滅してしまったらしい。私は必死でコンニャクの作用を説明しようとするが、証拠もないのでどうにもならない。

890夜

2009-01-11 10:04:31 | Weblog
六畳の部屋。所々畳の表面が少し盛り上がっている。が、特に生活するのに支障はない。ふと畳をあげて、下の掃除をする気になる。表面が平らな畳の下には何もなかったが、盛り上がった畳の下からは、全体がウサギのような短い毛に包まれているが、くちばしが平たくて長い動物が出てくる。毛は茶色で、古い畳の色と同じだ。図鑑やテレビでさえ見たことがない動物である。体長は三十センチくらいで肥っていて、くちばしはオレンジで、幅十センチ長さ二十センチはある。全部で四匹いた。おとなしい動物で私に危害を加えようとはしない。畳が盛り上がっている所に寝ると、すごく気持ちがよく、私は好んでそこに寝ていたが、その理由はこの動物の存在にあったようだ。私はこの四匹とうまく共生していきたいと思う。

889夜

2009-01-10 10:45:35 | Weblog
山間の温泉地。ホテルが密集している。建物で言えば三十階くらいのコンクリートの塔がある。私が下から見上げていると、上っていた人たちが皆駈け下りてくる。恐竜がくると皆叫んでいる。線路の上を地響きをたてて恐竜の群れが突き進んでくる。いろいろな種類の無数の恐竜がいる。私は必死で逃げる。山に駈け上れれば助かる。私は一旦ビルの上り、屋上から山の頂上にまで張ってある電線の上を走って逃げる。地上まで三十階はあるが、必死で走る。やっと山にまで達し、恐竜をやりすごすことができた。

888夜(初夢)

2009-01-07 09:51:43 | Weblog
いつものように自分のアパートに帰って来て、三階の自分の部屋のドアを開けようとして鍵を差し込むと、鍵が回らない。周囲を見ると、どうも様子が違う。このアパートは私のアパートがかつて建っていた同じ土地に建てられた新しいアパートらしい。私の部屋は、数年前に破壊された古いアパートにあった。時間を飛び越えることができれば、私は自分の部屋に帰れる。私は最上階まで階段を上り、一階まで吹き抜けとなっている階段と階段の隙間に身を投げる。ポンと一階に立つと、そこは破壊された古いアパートである。私は三階まで階段をのぼり、自分の部屋の鍵を差し込む。鍵は回って、私は自分の部屋に帰ることができた。