いつものように自分のアパートに帰って来て、三階の自分の部屋のドアを開けようとして鍵を差し込むと、鍵が回らない。周囲を見ると、どうも様子が違う。このアパートは私のアパートがかつて建っていた同じ土地に建てられた新しいアパートらしい。私の部屋は、数年前に破壊された古いアパートにあった。時間を飛び越えることができれば、私は自分の部屋に帰れる。私は最上階まで階段を上り、一階まで吹き抜けとなっている階段と階段の隙間に身を投げる。ポンと一階に立つと、そこは破壊された古いアパートである。私は三階まで階段をのぼり、自分の部屋の鍵を差し込む。鍵は回って、私は自分の部屋に帰ることができた。