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言語エネルギー論

言語について考えていることを発信していきたいと思っています。共感と励ましのカキコをお待ちしています。

不定冠詞の活用

2006年11月19日 18時06分22秒 | ドイツ語

英語から見るとドイツ語はややこしい。不定冠詞まで活用するからだ。英語はaとanしかないのに。
やはり男性、女性、中性名詞につく不定冠詞はそれぞれ性別にあわせて活用してその上1,2,3,4格と格変化までする。
性別、格別の変化自体を覚えるのはなんとか、比較的容易いと思うが、問題はこれが咄嗟に出るかどうかだ。本当に何もかも活用して、語順まで吃驚もののドイツ語、これを文章として咄嗟にしゃべる・・・!!
早い話が慣れと丸暗記しかないだろう。

私は大昔2年ほどドイツ語をやって、その時点で手紙くらいはだいたい読めるようになっていたが、いざフランクフルトに着いて、挨拶以外に何も言葉が出てこない自分に気づいて焦りまくったことがある。日常会話くらいはいけると、勝手に思っていた。
語学を学ぶものは常に謙虚でなければいけない。-
無知無能に気づくことこそ尊い経験だ。 


名詞の格

2006年11月13日 19時38分24秒 | ドイツ語

 西暦1200年以前、ドイツ語は過去のラテン語や現在のロシア語のように名詞の語尾変化で格を示していた。1200年以後、語尾の音が弱くなり、格が曖昧になったので、現在のように名詞の前に冠詞を付けそれを変化させて、格を示すようになったらしい。名詞の格変化が、冠詞の格変化で代行されるようになったのなら、これは少しは簡素化したことになる。これでも。

ずっと昔ロシア語にチャレンジしようとしたことがある。日本語の助詞にあたる言葉と名詞が合体していて、助詞の役割を名詞変化で代行させている、・・したがって名詞の格変化があまりにも複雑だ、・・と思った。
多分日本語の助詞は、ロシア人にとって難解だと思う。しかしロシア語の名詞の格変化(確か8格あった???)は、日本人にとってその難解さをはるかに超える、超難解だと・・思った。心理的にもロシア語には少し距離があったので、とりあえず学習を中止。その言語構造そのものには、少し興味があったのだけれど。


インド・ヨーロッパ語は8格あった。「から」を意味する「奪格」や「・で」を意味する「所格」等5個の格が、ドイツ語では3格に吸収された。したがって3格の用法が一番テリトリーが広く、理解が複雑だ。
3格は「与格」と呼ばれて英語の間接目的語と理解していいのだが、それだけでは不充分なのは、以上の理由による。  


前置詞の格支配

2006年10月25日 21時03分43秒 | ドイツ語
ドイツ語は名詞が変化するのがたまらない。名詞を変化させるなんて、何か特別な自然観、宗教観があるのでは、と深読みをしそうになる。
前置詞の働きまで名詞に取り込んで、それゆえに名詞が変化するのならまだ理解できる。そうではなくて、名詞が動詞のみならず、前置詞にまで格支配されるのは「言語エネルギー論」的にも納得出来ない。
初心者はこの前置詞は何格支配だったのか、いちいち覚えなければならない。その上3,4格支配の前置詞まである。
使い分けはこうだ。動作の行われる(あるいは状態が続く)”位置”を表す場合は3格、動きの方向性を表す場合は4格。

Das kind geht in den Garden.(4)

Das Kind spielt in dem Garten.(3)

Er legt ein Buch auf den Tisch.(4)

Das Buch liegt auf dem Tisch.(3)

なるほど。こうして比べると、同じ動詞、同じ前置詞でも、後ろの名詞が背景として、写真のように固定されているか、8mmのように”時の気配”を含んでいるか、その違いは少し見えてくる。ひょっとして、その辺りが前置詞の格支配の必然性なのだろうか。
結論を出す前に、様々な前置詞句を検証する必要がある。

複数形

2006年10月23日 18時42分45秒 | ドイツ語

複数形はSをつければいいと思っていたのに、その常識はドイツ語の複数形で見事にひっくり返される。複数形語尾というより、名詞が活用すると考えたほうが早い。冠詞まで活用するのだから、ドイツ人の頭ってどうなってるの?
冠詞まで活用させる必要があるの?
日本人の感覚から言えば、名詞の単複の区別も必要ないし、冠詞の必要そのものさへないのに。まして活用させる必要など一体どこにあるのだろう。
姪の愛ちゃんが大学に入学したとき「愛ちゃん、ドイツ語には男性名詞、女性名詞、おまけに中性名詞まであるよ」って言ったら、「うそだー!」と叫んだ。本当におば様のいつもの冗談と思い込んだのだった。