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朝日記250327「悪の陳腐さ」というハンナ・アーレントの重要な哲学的概念

2025-03-27 22:00:29 | 社会システム科学

朝日記250327「悪の陳腐さ」というハンナ・アーレントの重要な哲学的概念

「哲学を哲学しよう」チャンネル
 ハンナ・アーレントの悪の陳腐さとは?アイヒマン裁判で見えた哲学の核心
https://www.youtube.com/watch?v=t6-iI2MyRgY

要約:今回は、「悪の陳腐さ」というハンナ・アーレントの重要な哲学的概念を深掘りし、現代社会における意味を考察します。ナチス戦犯アイヒマンの裁判を取材したアーレントが提唱したこの概念は、悪が必ずしも特別な悪意や憎悪から生じるのではなく、平凡な人々の「思考停止」や「無反省的な行動」からもたらされることを示しました。本動画では、アイヒマン裁判の詳細から、アーレントの主張、そして現代社会に潜む「陳腐な悪」の正体を探ります。さらに、AI時代における思考停止の危険性や、私たちが取るべき態度と行動についても具体的に解説。哲学者アーレントの教えが、未来の私たちの生き方にどう影響を与えるのかを考えます。「哲学する」ことの意義を一緒に探求しましょう!

荒井が投稿したコメント
実にタイムリーな論説であるとおもいます。自分自身で考えることそれは説得力があります。しかし、そうはいえ大変きついことです。そのままではさらに絶望的な状態に進行していく危惧があります。John Stewart Millが投げかけた、1.ひと、とくに個人は弱い存在であること、2.ひとは誤り易い存在であること 、3.にもかかわらず、大衆としての意思が社会や国の決定の根拠となること、4.大衆の知的成熟のための教育と討論の広い場が必要なこと。しかし、5.社会的事態を正しく知るためにはその複雑さ影響範囲が極度におおきくなっていくこと。6.事態の認識と判断ができる合理主義者は極めて少数の「あたまのよい」ひとにかぎられてくる。7.弱者に対する配慮のできるひとがもとめられる。8.複雑な事態への思考に自律的に考えられないひと(innocent)のひとは護られるべきひとたちである。この人たちに自律思考の発信がないことに罪をおわせるべきではないこと。9.AIは これまでの人間知識(膨大なる図書、資料)から機械が学習したものある意味で統計的重みで筋つけて答えを出している(Turing Test).10.Ask a answer問題。基本的には質問にたいして答えをmost probableな答えを提供する。その意味では通常の人以上に読みは深い答えをだす。11.AIはしかしながら答えを出すのにどの条件が決定づけ(active constraints)になったがまだ答えていない(発展過程)12.Ask a question問題。それはなぜ?という主観(意識)の問題は起こし得ない。つまり、自己意識を持たないからである。もつようにみえるのはAIの開発者(人間)によっていて一見AIが意識をもっているようにみえるのである。13.(Russelのパラドックス)したがってAIがなぜその質問にこたえられるかは既存知識の範囲で答えをだせるが、なぜそのような質問をわれわれは持つかについては人間側に依っている。(いつかAIが意識をもつよう進化するか否かはまで答えられない。)14.AIはきわめて優秀なる秘書役を果たすという点では大衆の事態認識のレベルを上げることになろう。しかし、それをまとめてなぜ(Ask the question)を強いるのは酷なことであろう。15.さまざまなAsk a questionにたいしてこたえるのは社会的仕組みとしてのAgentとInstitution(全体を「制度」とよぶ)であろう。問題(questions)を発見する場、そしていまのAIのような問題の答え(answer)のサイクルのインフラであろう。そのような官民のインフラを整備する。16.問題の晒しの時間を大切にする。人間の意識の活動もとは人間自体の体(脳神経)という有機質を基本としているからともかく、考えるための固有の時間が必要であろう。既知の知識からなりたつ問題はまさに答えのみを要求する。したがってAIがつよい。未知の
課題をつくりだすこと、事態を受容すること、そのためにひとびとが意識を相互に通わせること、その意識の共有を鍛える機会がひつようなこと、つまり晒しdispositionである。哲学が必要であるということの意味はここにある。17.この過程で Arendtのいう「悪魔の陳腐さBanity of evil」の問題が賢く回避できるかも否できると信じものである。 ひとまずここまでにしておきたい。thanks.

参照先:

朝日記221231 AI Copilotと哲学をかたる ~実験総括(感想)
https://blog.goo.ne.jp/gooararai/e/0b40280872493862d81b0da027eed4bc

 

コメント
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