米島勉のセカンドオピニオン

ここでは,広い意味で健康に関するセカンドオピニオンを考えてみたいと思います。

○○青汁,△△緑汁は安全か―原料がよく分からない

2008年02月06日 | Weblog
 テレビのCMを見ていると,このところ○○青汁とか△△緑汁と称する健康食品(飲料?)の宣伝がさかんです。共通するのは大麦若葉を主原料としているらしく,形は粉末状で水などで溶いて飲むようです。なかにはビタミンやミネラル類も混入されているようです。
 大麦若葉と称するものは,テレビで見る限り大麦若葉を真空乾燥などの方法で乾燥後に粉砕微粉化しているように見受けられます。
 しかし,大麦若葉が一体どこで栽培されて,どのように加工されているのかはテレビCMを見る限り不明です。テレビに出てくるのはほとんどイメージ画像で,大麦畑らしい一面緑の農地が撮されたりしています。
 不思議ではありませんか,本来大麦若葉は,穀物としての大麦を収穫することを目的として栽培しているはずです。若葉のうちに葉を刈り取ってしまえば大麦は採れなくなってしまうでしょう。とすると,若葉を採取するだけの目的で大麦を栽培しているのでしょうか。採算に合うのでしょうか。
 数年前に,大学の農学部と提携して,ある木の葉の薬効性に着目してこれを健康茶に仕立てる技術を開発しました。大学発の技術展示会で発表したところ多数の大手企業がペットボトル飲料として興味を示しました。ところが,彼らが求める供給量はとんでもない数字なのです。最低毎月数トン,それも年間を通じてです。青汁緑汁が乾燥粉末として販売されるにしても,テレビで宣伝する規模であれば,大変な量が必要とされるはずです。結局私たちの木の葉の茶は供給量に限界があって断念せざるを得ませんでした。
 この経験からすれば,青汁緑汁の原料が一体どこでどのように栽培されているのか疑わざるを得ないのです。
 それと薬効ですが,緑色の粉がなにか効果がありそうに見えるについてはかなり古い歴史があり,よく知られた葉緑素やスピルリナが流行を繰り返してきました。ところが葉緑素の細胞膜が硬いことから,実際には吸収も体内での有効利用もされないとされ,このところ不評のようです。また,木の葉としては笹の葉があり,笹の葉を乾燥粉砕したり,抽出したものが流行を繰り返しながら今日に至っています。
 大麦若葉にどのような特別な薬効があるのか分かりませんが,これも一種の流行といえるかも知れません。メーカー側も,薬効に懸念があるからこそビタミンやミネラル類を添加したりしているのでしょう。
 しかし,最大の問題は,テレビCMで宣伝するような販売量の多い品物でありながら,各社が売りまくるだけの原料を一体どこでどのようにして栽培しているのでしょうか。気になってなりません。まさか中国で栽培しているのではないでしょうね。


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