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函館深信 はこだてしんしん-Communication from Hakodate

北海道の自然、そして子どもの育ちと虐待について

新しいカテゴリー【性虐待を生き抜く多重人格のカスミさん】開始にあたって

2010-09-13 | 性虐待を生き抜く連れ合いさん

【 ※ このカテゴリーは、フラッシュバックを誘発する危険があります】
わが連れ合い、kasumiこと、三千恵さんが、ブログで、自身の性虐待・身体的虐待・ネグレクト・心理的虐待のことを書き始めてから7年が過ぎた。
今年の春からは、kasumiとともに、本名の三千恵もブログ上に載せている。

私もそろそろこのへんで、kasumiさんのことを少し細かく書いてみようと思い立った。 

理由は、彼女の中の特性の一部である、多重人格のことを、わかってもらうためだ。
 わたしたち家族は、いつのころからか、「あ、今は四千恵になってるから、手際いいね。」とか、「二千恵が出てきて、またどなられた。」などと、彼女の名前である三千恵をもじって、それぞれ、一千恵(いちえ)、二千恵(にちえ)、三千恵(みちえ)、四千恵(よちえ)、五千恵(ごちえ)、六千恵(むちえ)などと呼んでいたのだった。
 
性虐待ほか、いろいろな虐待を受け、トラウマの中でバラバラにされ、それでも様々な活動やボランティアに精を出す彼女を、今は本当に誇らしく感じている。


しかし、その彼女のトラウマ被害と多重人格(正確には「解離性人格障害」というが、彼女の主治医は、「そんな過去のこと」と取り扱わない主義らしく、診断はされていない。)ゆえに、娘も私も今まで散々いやな思いをしてきた。
 私が「たんしんふにん」と称して、家を出てわざわざ函館から最も遠い地に来たのも、そうした隠れた理由も含んでのこともある。
 だから、この「あばしりたんしん」では、連れ合いの話題は極力出さないようにいしていた。互いに、キョリを取っていることでなんとか、首の皮一枚でつながっているという”夫婦”だったから。

 けれど、今年、たんしんふにん先で調子を崩し、家に戻った私に三千恵はやさしかった。
他の人格の人たちは、私とトラブルをおこさないように、おとなしくしてくれていた。
結局最後の最後に二千恵が出てきて、大ゲンカをしたが、それでも最後はまるくおさめてくれた。


 最近では、また以前のようにいろいろなことを相談できるようになってきた。
 また、なんとか彼女と仲良くなることができた。
 ここまでくるまで本当に長かったし、その間、娘のまー☆さんには、”ケアテイカー”をさせてしまっていたことをもうしわけなく思っている。

仲直りもしたし、彼女の自分との向き合いもいよいよ最終段階に入ったようなので、彼女、三千恵さんにも了承を得た上で、このブログで、私から見た彼女のことを、少し書いてみようと思っている。
それで、【性虐待を生き抜く多重人格の三千恵さん】というカテゴリーを、新たに起こした。

 最初、彼女がブログを始めたころには、多重人格の部分は十分に、本人もまわりも気づいていなかったが、今読み返し、多重人格の彼女にあてはめて考えると、「そういうことだったんだ。。」ということがある。

今、西澤さんの講演会のことをまとめ載せているが、虐待やトラウマに多くの人に関心をもってもらうためにも、彼女のことを書きとめておきたい。

そして、あなたの身近にもいて、息をひそめるように生きている隣の三千恵さんを理解してあげてほしい。「私は虐待を受けてきたんだよ。」なんていうサバイバー(虐待を受けて生きてきた人)は、めったにいないから。
そして、あなたが”三千恵”さんなら、こんな三千恵さんの生き方も大いに参考にしてほしい。

 すべての虐待を受けた人たちが、そのきびしい幼少期の分だけ、よけいにしあわせになることを、三千恵も、まー☆さんも、わたしも、心から願っています。