風景写真春秋

残日録代わりの風景写真です。
もちろん「日残りて、昏るるに未だ遠し」という意味合いです。

宮島 その1

2015-12-15 | 山陽
 広島県廿日市市にある宮島です。
 世界遺産に指定されているのは、厳島神社とその背後に広がる弥山です。
 今回私が行ったのは、厳島神社だけです。
 厳島神社は12世紀に、平清盛によって造営されました。
 平安時代の寝殿造りの様式を採りいれた建築美を誇っています。
 たび重なる再建にもかかわらず、創建当時の建造物の面影を今に伝えています。
 今回、明かりが入った厳島神社の夕景を撮ることを重視したため、干潮の時間とぶつかってしまいました。
 やはり、厳島神社の最大の特徴である、海上に朱塗りの社殿が展開するという風景をねらわなかったのは失敗でした。
 というわけで、いまいちの写真ですが、2回に分けて掲載します。
 9月17日の写真です。

①宮島へ渡る連絡船からの瀬戸内海です。
 沖合に牡蠣いかだが浮かんでいます。
 広島県は全国一の牡蠣の生産県で、全国の生産量の7割以上のシェアを占めています。
 宮島の弥山(みせん)が、雨で煙っています。
 こういう風景が私の好みです。
 旅愁のようなものが胸に迫ってくるひとときです。


②③巡行船は行きは、海上から大鳥居がよく見えるコースを走ってくれます。




④鹿が一匹現れて、捨てられた空きビンをなめています。
 ここの鹿は野生動物のため、餌を与えない、食べるおそれがあるのでゴミなどを捨てないようにとの、注意書きがありました。
 潮の引いた海岸。緑の海藻があらわになっています。


⑤引き潮で観光客は傘をさして、大鳥居の下に向かいます。
 大鳥居は高さ16m、重さは60t。
 樹齢500年以上のクスノキの自然木で作られています。


⑥運悪く、修学旅行生の一団といっしょになってしまいました。
 彼らをやりすごしてから写すことにします。


⑦⑧あざやかな朱塗りの柱や高欄です。




⑨回廊の床はゆったりとして少しすきまがあり、また釘打ちがしてありません。
 高潮などで海の水位が上がったとき、下からの水圧を逃がし、床の破損を防ぐようになっているのです。


⑩⑪やはり、海水が満ちていないとさびしいです。
 しかし潮が満ちてくれば、社殿や回廊が海に浮かんでいるように見えるという発想はまさに奇想天外ですね。




⑫⑬ここの狛犬は、きびしい表情をしています。




⑭右手後方に小さく、多宝塔が見えます。


⑮⑯雨で海上は煙り、対岸はうっすらとしか見えません。
 対岸は廿日市市です。




⑰神社内に仏教の塔である五重塔が建っています。
 神仏混淆時代の名残りです。


 明日はその2です。

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4 コメント

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いつもありがとうございます (mako)
2015-12-15 09:17:12
水滴にコメントありがとうございました。
一度は行ってみたいと思う宮島の景を堪能させていただきました。
雨ゆえの景もすてきですね。

また楽しみにしています^^♪
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makoさま (いせえび)
2015-12-15 12:19:08
こんにちは。コメント、ありがとうございます。
9月下旬以降、ほとんど紅葉写真ばかりで出番のなかった、宮島をいまごろアップしました。
やはり、干潮時はいまいちです。
満潮で社殿や回廊が海に浮かぶ風景のほうがよかったと思います。
私は北部に疎く、いつもそちらの風景などの写真と、楽しい、味のある文章と俳句を拝見しています。
冬場は被写体が少なくなっていきますが、これからもよろしくご覧ください。
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宮島 (こだる)
2015-12-15 23:08:49
いせえびさま こんばんは。
海にあるので台風高潮など、よく災害にあいますが、塗り直したように鮮やかな朱色が綺麗ですね。
瀬戸の島々は低くても雨天は雲がよくかかるのですがいせえびさまをお迎えするように垂れこめています。
広島に8年ほど住みました、宮島は家族はしょっちゅう行ったといいますが
私は中国山地へ行く方が多かった?ですので宮島は細部は忘れていて
いせえびさまのカメラアイはとても新鮮です!
懐かしく拝見させていただきました、次回も楽しみです!
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こだるさま (いせえび)
2015-12-16 07:47:56
おはようございます。コメント、ありがとうございます。
広島で8年も勤務されていましたか。
それはよくご存じのはずですね。
この前来たときは、台風のすぐあとで、回廊の廊下は海水につかり、まだ泥で汚れていました。
瀬戸内海の島は雨で霧に覆われることが多く、絵になりますが、やはりよくご存じですね。
私は三段峡で落石に会う寸前で危ない目にあったことがあります。
もっとも、このような観光地の滝ではなく、こだるさんはもっと山奥の滝を目指すのでしょうが。
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