さて、本日も過去の記録である。『ネタ切れなんだろ?ホントのこと言えよ』などとぬかすヤツは………
2005年6月28日
6月頭から始まった『国営通信施設攻防戦』(NTT交換局の草刈り作業とも言う)において、戦闘指揮官としての任務を無事全うすることができた。そしてつかの間の休息である。
そんな時オレサマは、ふと『旅』に出たくなるのである。司令官室にはいつでも出動OKなように、幕営装備が詰まったザックが置いてある。そいつと『不整地用人力走行車両 鎖威苦論號』(MTBとも言う)を豪天號に積み込み、留守をなお軍曹に任せ、1630時、いざ出発である。
『食料はたくさん置いといたからな』『にゃ~』
東へ東へ、ただひたすら東へ………
R275、『¥100キノコ汁』を横目に、さらに美笛峠を越える。
美笛峠を一気にかけ下ると、まもなく左手に恵庭岳がその姿を現す。支笏湖畔である。淡水湖としては北海道二番目の広さを誇るだけあって、さすがに大きい。
湖畔を走りきると丁字路にぶつかる。苫小牧方面はここを右折。
茫漠たる千歳平野の真一直線の道を、ひたすら走る。走る。
苫小牧市街にて、燃料補給。やはり苫小牧はガソリンが安い。
R36からR235へ。未だ建設中の日高道(無料)に乗る。
ひたすら海沿いを走る、走る。
何ゆえ海沿いか。
『噴火湾に沈む夕日』を撮りたかったからである。出発時刻を夕方にしたのは、それが狙いだったのである。
『水平線に沈む夕日。その残照を受け、すっとのびる孤高なる漢の影』
まさにオレサマのためにあるシチュエーションでわないか!
期待を胸に、ひたすら海沿いを走る。が………何かがおかしい。時刻はすでに1900を回っている。もう日もだいぶ傾き、寸刻の後に地平線に没する頃なのである。なのに、なのに、
真後ろに太陽がある!
嗚呼、そうなのである。冷静に考えれば、この時期は一番日が長いのである。長いと言うことは、日は西からだいぶ北寄りに沈むのである。そう、まさにオレサマの後方北西に向かって………
しかし、である。元来『鉄分の濃い』オレサマは、道沿いにあった小さな無人駅を見逃しはしなかったのである。
『豪天號』急制動! 撮影機材を引っ掴み、日高本線『浜田浦』駅に飛び込む。時刻表を確認したところ、数時間は汽車が来ないようである。
撮影機(アサヒペンタックスSP)を構え、日没を待つ。
太陽が1日の仕事を終え帰路につかんとするその瞬間、我が撮影機はあたりに響き渡るような派手なシャッター音を響かせ、暮れ行く夕日をフィルムに焼きつけたのであった。
『鉄路に沈む夕日』
(注:上の画像は、可搬型高速暗号通信機(ケータイとも言う)で撮ったものである)
当初の目的とは違ったが、とりあえず一仕事終えてご満悦なオレサマは、本日の宿営地『鵡川町』へ向かう。
鵡川の町をざっと偵察。お?温泉があるではないか。で、今夜の野宿場所は、鵡川(川の名前)沿いの『たんぽぽ公園』駐車場に決定である。『豪天號』を停め、お風呂道具を取り出し、いざ!『鎖威苦論號』発進、である。
とりあえず目指すは温泉である。『道の駅 むかわ四季の館』内にある、鵡川温泉『四季の湯』である。まぁどうせ塩素臭い循環『偽』温泉であろうと思ったのだが………塩素臭くない。どうも『本物』の温泉のようである。これは思いもかけずいい拾い物をしたようである。
今日の汗をさっぱりと流したあとは、当然居酒屋である。もうそのために『鎖威苦論號』を出動させたのである。そして居酒屋探索をすると、武川駅から線路沿いに2ブロックほど離れたところになぜか飲み屋通りがあったのである。
その中の一軒に入る。目指すは当然『鵡川のししゃも』である。なぜか鵡川近海でしか穫れないこの『ししゃも』こそ、本物のししゃもである(スーパーでよく目にする『ししゃも』は、輸入物の『キャペリン』と言う魚である。)
しかし、オレサマはこの店で大いに落胆するのであった。そう『ししゃも』がないのである。カウンターの冷蔵ケースを見ても、壁に掛かった『お品書き』を見ても、ししゃものしの字もないのである。
生ビール二杯とホッケを胃袋におさめ、悲嘆に暮れつつに店を出る。なぜに鵡川の居酒屋にししゃもがないのか?この店だけなのだろうか?
もうほかの店に入る気力を無くし、国道沿いのコンビニ(驚くことに、町中にコンビニがない)でワンカップを二本とつまみを買い、一路豪天號へ。涙でほほを濡らしながら、ほたほたと漕いで行く。
鎖威苦論號を収納し、ワンカップでやけ酒である。何ゆえ海の町で、コンビニモンのつまみでワンカップを飲まねばならんのか?
この日の酒は、苦かった………
2005年8月31日
報告番号 0081
2005年6月28日
6月頭から始まった『国営通信施設攻防戦』(NTT交換局の草刈り作業とも言う)において、戦闘指揮官としての任務を無事全うすることができた。そしてつかの間の休息である。
そんな時オレサマは、ふと『旅』に出たくなるのである。司令官室にはいつでも出動OKなように、幕営装備が詰まったザックが置いてある。そいつと『不整地用人力走行車両 鎖威苦論號』(MTBとも言う)を豪天號に積み込み、留守をなお軍曹に任せ、1630時、いざ出発である。
『食料はたくさん置いといたからな』『にゃ~』
東へ東へ、ただひたすら東へ………
R275、『¥100キノコ汁』を横目に、さらに美笛峠を越える。
美笛峠を一気にかけ下ると、まもなく左手に恵庭岳がその姿を現す。支笏湖畔である。淡水湖としては北海道二番目の広さを誇るだけあって、さすがに大きい。
湖畔を走りきると丁字路にぶつかる。苫小牧方面はここを右折。
茫漠たる千歳平野の真一直線の道を、ひたすら走る。走る。
苫小牧市街にて、燃料補給。やはり苫小牧はガソリンが安い。
R36からR235へ。未だ建設中の日高道(無料)に乗る。
ひたすら海沿いを走る、走る。
何ゆえ海沿いか。
『噴火湾に沈む夕日』を撮りたかったからである。出発時刻を夕方にしたのは、それが狙いだったのである。
『水平線に沈む夕日。その残照を受け、すっとのびる孤高なる漢の影』
まさにオレサマのためにあるシチュエーションでわないか!
期待を胸に、ひたすら海沿いを走る。が………何かがおかしい。時刻はすでに1900を回っている。もう日もだいぶ傾き、寸刻の後に地平線に没する頃なのである。なのに、なのに、
真後ろに太陽がある!
嗚呼、そうなのである。冷静に考えれば、この時期は一番日が長いのである。長いと言うことは、日は西からだいぶ北寄りに沈むのである。そう、まさにオレサマの後方北西に向かって………
しかし、である。元来『鉄分の濃い』オレサマは、道沿いにあった小さな無人駅を見逃しはしなかったのである。
『豪天號』急制動! 撮影機材を引っ掴み、日高本線『浜田浦』駅に飛び込む。時刻表を確認したところ、数時間は汽車が来ないようである。
撮影機(アサヒペンタックスSP)を構え、日没を待つ。
太陽が1日の仕事を終え帰路につかんとするその瞬間、我が撮影機はあたりに響き渡るような派手なシャッター音を響かせ、暮れ行く夕日をフィルムに焼きつけたのであった。
当初の目的とは違ったが、とりあえず一仕事終えてご満悦なオレサマは、本日の宿営地『鵡川町』へ向かう。
鵡川の町をざっと偵察。お?温泉があるではないか。で、今夜の野宿場所は、鵡川(川の名前)沿いの『たんぽぽ公園』駐車場に決定である。『豪天號』を停め、お風呂道具を取り出し、いざ!『鎖威苦論號』発進、である。
とりあえず目指すは温泉である。『道の駅 むかわ四季の館』内にある、鵡川温泉『四季の湯』である。まぁどうせ塩素臭い循環『偽』温泉であろうと思ったのだが………塩素臭くない。どうも『本物』の温泉のようである。これは思いもかけずいい拾い物をしたようである。
今日の汗をさっぱりと流したあとは、当然居酒屋である。もうそのために『鎖威苦論號』を出動させたのである。そして居酒屋探索をすると、武川駅から線路沿いに2ブロックほど離れたところになぜか飲み屋通りがあったのである。
その中の一軒に入る。目指すは当然『鵡川のししゃも』である。なぜか鵡川近海でしか穫れないこの『ししゃも』こそ、本物のししゃもである(スーパーでよく目にする『ししゃも』は、輸入物の『キャペリン』と言う魚である。)
しかし、オレサマはこの店で大いに落胆するのであった。そう『ししゃも』がないのである。カウンターの冷蔵ケースを見ても、壁に掛かった『お品書き』を見ても、ししゃものしの字もないのである。
生ビール二杯とホッケを胃袋におさめ、悲嘆に暮れつつに店を出る。なぜに鵡川の居酒屋にししゃもがないのか?この店だけなのだろうか?
もうほかの店に入る気力を無くし、国道沿いのコンビニ(驚くことに、町中にコンビニがない)でワンカップを二本とつまみを買い、一路豪天號へ。涙でほほを濡らしながら、ほたほたと漕いで行く。
鎖威苦論號を収納し、ワンカップでやけ酒である。何ゆえ海の町で、コンビニモンのつまみでワンカップを飲まねばならんのか?
この日の酒は、苦かった………
2005年8月31日
報告番号 0081