goo blog サービス終了のお知らせ 

Takの秘密の木

誰にもいえない気持ちは、誰もしらない秘密の木の洞に、こっそり語って蓋をするんだって。@2046

アナと雪の女王

2014-03-22 | ドラマ・映画・舞台の感想
実に、観客の9割近くが女性でしたね。
女性の女性による女性のための映画。
上映が終わった後、前を歩いていた20代のカップルが言っていたことが象徴的かな。

女:ねー・・・・おもしろかったよねー
男:・・・・
女:面白かった―・・・おもしろくなかった?
男:・・・・うん、あんまり
女:ええーーー!!おもしろかったよ!
男:(苦笑)あんまり、おもしろくない

なぜ男性がそう思うのか、観ればわかる人も結構多いと思います。
でも、後ろを歩いていた外国人の若いカップル(というかお友達?)は、興奮してLet It Goを大声で合唱しててうるさくてかなわん。(苦笑)
ま、なんにしても受け取り方は人それぞれ。

内容としては、ディズニーのプリンセス物の王道。
美しい映像と楽曲の素晴らしさは有無を言わせぬものがありますね。
良い音響で聴くと、圧倒され、どうしようもなく涙があふれてしまいました。
あの曲は、エルサの心境を余すところなく見事に表現し、普遍性がある。歌唱もすばらしくて文句のつけようがない。(私は字幕版で観ました)
そう、意外と泣けます。(笑)

なんか、私的には、ハウルっぽいなー・・・と感じるところがいくつかありました。
話の骨子とか表現とか。
ハウルも自分の力の使いどころがわからなくて、山の上の自分の城に引きこもってる。
ソフィの老成した部分と少女の部分を姉妹に分けて、ハウル+ソフィ(老成した部分)がエルサ、レティ(ソフィの妹)+ソフィ(少女の部分)がアナって感じ。
自分の魔力に呑まれ、それを制御できないとモンスターになってしまう、心がないと力を使いこなせない、というコンセプトも近い。
髪の色が変わるところや、隣国の王子に求婚されるところも。
雪だるまのオラフはカルシファー的ポジション。
ハウルのキャラクターやストーリーの要素を一度バラかして、再構築したような印象。

ま、そんな風に感じるは私ぐらいかも知れませんが、そもそも物語っていうのは基本的に屋台骨はそんなに違わないものなんですよね。
今作は、親たちに対するメッセージもかなり強力に埋め込まれてる感じがしました。
特別な能力を持った子供をどう扱うか?
子供の可能性をどう受け止めるか?
かなり啓蒙的なんじゃないかなー・・・と。


あ、そうだ。
CAWSの予告が流れたんですけど、私の周囲の人たちの反応があまりにも無関心だったので、ちょっと悲しかったです。(苦笑)
まあ、いかにも女性向けの映画のスクリーンで、もろ男性向けなキャップのトレーラー流してもね、ま、そんなもんだよね・・・と一人納得したんですけど。
でも、上映が終了して外の廊下に出たら、壁に貼ってあったCAWSのポスターを指さしながら語り合ってる10代ぐらいの女子が二人いたので、少し安心しました。(笑)
キャップのパルクールが見れるバージョンの方を流せばいいのに。・・・・
あのキャップかっこいい。スカヨ姐さんのウィドウの見せ場もあるしさ。

ダラス・バイヤーズクラブ+α

2014-03-16 | ドラマ・映画・舞台の感想
■ダラス・バイヤーズクラブ

ドキュメンタリー・フィルムにしか見えない。
マシュー・マコノヒーの演技がどうのとか、痩せ方がどうのとか、そんなの気にもならなかった。
この人どうなるんだろう、この人どうするんだろう、それってどういう仕組みなんだろう、とかFDA相変わらずだな・・・とか、ドキュメンタリーを見ているのとまったく同じ感覚で観ていました。
実話だから当然かも知れませんが、そこにはリアルしかないというか。・・・
主人公のロンはいわゆるホワイト・トラッシュという感じで。
トレーラーに住んでて、まともな仕事はしておらず、下品で粗野で言葉遣いの汚い、田舎者の差別主義者。
嫌な白人保守層のアメリカ人を凝縮したような男。
ストーリーが進むにつれて、だんだんと良い人になるわけでもないし、明確に自分の差別的な言動を変えたりとかもするわけでも、ソフスティケイトされるわけでもない。
でも、その田舎の男らしい、頑迷な人間らしい、透徹する、徹底される意志というのは、彼の美点であり魅力ともなるなー・・・と思わされました。
正直、私はこういうタイプのアメリカ人は嫌いです。
だけど、この人はこの人なりの良さがある、と納得させられる、そんな人間のおもしろさ。
実際、ロンはホワイト・トラッシュっぽくはあるけど、電気技師の資格もあるようなので、頭は悪くはない。
物事を論理的に構造的に考えられる思考力や客観性、素養はある。
だから自分でエイズや治療薬について調べ上げ、リサーチし、それを自分で分析し、自分なりの有効性のある治療方法や、薬の入手経路、販売方法を編み出すことができる。
しがらみや利害関係、政府の規制、先入観などを意に介せずにいられ、また実際に我が身に掛かっているだけに、本当に実践的な情報を死にもの狂いで集め、同じ境遇の人に共有したいと思ってる。
その姿は、誰にも否定できるものでも、腐せるものでもない。
最後まで好ましくは思えなかったけど、凄いバイタリティだし、同じ境遇の人を助けたいと誠心誠意願っていることは理解できるので、できるのならば力になりたいと思わせられた。
「ダラス・バイヤーズクラブ」とは何ぞや?というのは、観ていればわかることなのですが、法の抜け道っていうのはこういう風にやるんだなー・・・と。
しかし、最近のアメリカの映画やドラマの悪役は、エネルギー省やFDAが多いっすね。(苦笑)
FDAは日本でいうと厚生労働省が近いのかなー・・・。薬の認可とかは。
お役所仕事って、日本もアメリカも関係ないですね。そこに纏わるしがらみや利害関係も。
「ジェイミーの食育革命」以来、FDAのイメージはエネルギー省よりも悪くなっちゃったけど、この映画でますます拍車がかかっちゃった。(笑)

■+α

先日、CAWS(キャプテン・アメリカ/ザ・ウィンターソルジャー)のワールドプレミアが行われました。
ロバート・レッドフォード以外のメイン・キャストが集結し、かなり盛大だったようですが、クリエヴァは相変わらず髭もじゃでしたね・・・どうしたんだろう。
アカデミー賞にアンドリュー・ガーフィールド(スパイダーマン)の代打で登壇した時ですら髭を剃ってなかったので、何らかの作品の撮影に髭が必要なのかな?
でもこれからクランク・インするのって、アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロンぐらいだと思うのだけど・・・。
アベ2のキャップは髭生やしてる設定なのかなー・・・クリエヴァは髭ない方が好きだな。
それに、ウィンターソルジャー役のセバスチャン・スタンはマーベルと9本出演の契約を交わしたとか。・・・
原作のアメコミでは、シビル・ウォーの後スティーブが暗殺され、バッキーがキャプテン・アメリカを継承する(トニーの肝いりで)という展開があるそうなのですが、もしかしたらその路線も含んでるのかしら。

CAWSの新しいクリップ。キャップとウィンターソルジャーのチェイスシーン。


あー・・・・クリエヴァのキャップがしぬところは観たくないなー・・・ショック受けそう。
それに、原作ではスティーブを失ったトニーがものすごく悲しむらしいんだよね。・・・なにしろ家中の壁にキャップの写真貼ってるぐらいだから・・・。
でも、原作ではスティーブは復活もするらしいけど。(笑)
CAWSではどのくらい話が進捗し、どういう路線になるのかまだわかりませんが。
あー・・・・・早く観たい。
日本ではあと1ヶ月ちょっと。

土竜の唄

2014-02-20 | ドラマ・映画・舞台の感想
ネタばれてます。悪しからず。

■土竜の唄

先日、観て参りました。
お目当ては、堤さん+脚本のクドカンさんです。漫画原作らしいです。監督は三池さん。

三池監督らしい少々グロテスクなバイオレンスと、クドカンさんらしいハイテンションおふざけ。想像を裏切らない作品といいましょうか。・・・
北野監督のせっかちあっさりなバイオレンスは割と見てられるけど、三池監督のねっとりみっちりとしたバイオレンスには正直、辟易させられるというか、人が殴る蹴るされるのを見るのを愉しめる性質ではないので、だんだんと厭になりますわね・・・・。(苦笑)
まあ、そういう、私が苦手とする三池風味を、クドカンさんのナンセンスバカ騒ぎが吹っ切るという図は悪くないのではないでしょうか。
後引かずに済む、という面では、北野バイオレンスよりいいのかも。・・・

ストーリーは、ゴッドファーザー+フェイク(ジョニー・デップとアル・パチーノ)にヤンキー味振りかけました、みたいな。
典型的ヤクザ(マフィア)物に潜入捜査物をドッキング。それをクドカンさんの筆致に拠るとこうなる、という感じ。潜入捜査官がどんどんヤクザのしがらみの泥沼に嵌っていく感じは、まさしく『フェイク』です。
ただ、そこに「潜入捜査官がDT(どーてー)」という設定が加わるところがクドカンらしくておかしいところ。(笑)
おかしいやら憐れをもよおされるわ・・・や、本当にDT893のままでしぬのはかわいそう過ぎるでしょ。泣けるわ。生田さんは何の衒いもなくさまざまなトンデモ設定を演じ切ってました。(笑)

堤さんは安定のいっちゃってる893役で。・・・
カッコいいはカッコいいんですけど・・・クドカン作品の堤さんはいつも、すごく残酷ですごくカッコよくてモテて、だけどだいぶいかれてる。(苦笑)
なんか、しに場所探してるというか・・・自分の命がおしくないから平気でめちゃくちゃやるタイプ、かな。
残虐非道のくせに、へんに情が深かったり。
しかしあれは、あれですかね。
あのヒョウ柄の人はパピヨン兄貴に惚れ込んじゃって舎弟になっちゃったってことでいいんですかね?

岡村さんも、ずいぶんと突飛な役ですけど、思ったほど浮かずに彼の根底にある狂気みたいなものが引き出されて良かったのではないでしょうか。
山田さんやエンケンさん、大杉さん等お馴染みの方々もいつもの存在感で手堅い感じ。

すごくおススメってほどではないですけど、そこそこ楽しめる作品でした。



さて、今後の公開スケジュール覚書を。

04/19:映画「キャプテン・アメリカ ザ・ウィンター・ソルジャー」(日本公開)
5月頃:TVドラマ「シャーロック シーズン3」(日本放送)
05/03:舞台「ロンサム・ウェスト」堤、瑛太(~6/1まで)
05/09:映画「Chef」(米国公開)ロバート・ダウニー・Jr.、スカーレット・ヨハンソン
05/10:映画「ザ・ワールズ・エンド」(日本公開)サイモン・ペグ、マーティン・フリーマン
6月頃:映画「ノア 約束の舟」(日本公開)ラッセル・クロウ
08/01:映画「るろうに剣心 京都大火編」佐藤健
09/13:映画「るろうに剣心 伝説の最期編」佐藤健
10/04:映画「蜩ノ記」役所、岡田(准)
10/10:映画「The Judge」(米国公開)ロバート・ダウニー・Jr.

2015年04/25:映画「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」ロバート・ダウニー・Jr.
201?:映画「アベンジャーズ3」ロバート・ダウニー・Jr.

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ

2014-01-25 | ドラマ・映画・舞台の感想
■オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:トム・ヒドルストン、ティルダ・スウィントン、ミア・ワシコウスカ

年末に観に行ったのでだいぶ記憶が薄れてしまってますが・・・。
ジム・ジャームッシュ監督、わりと好きなんですよ、独自の世界観があって。
『ナイト・オン・ザ・プラネット』『デッドマン』『ブロークン・フラワーズ』等々見てます。
でも、今作限りで、もういいかな・・・と思ってしまいました。
映像はとても美しい。俳優さんはいい。音楽もいい。いかにもジャームッシュ的、ジャームッシュ感満載で。
でももう、それ、これまでにさんざん見聞きして来たし・・・。
ミニ・シアターでありがちな雰囲気(だけ)系作品の域を抜け切れているのか、ちょっと疑問に思い始めてしまいました。
漫画家でもこういうタイプってわりと多い気がするんです(といっても、ここ15年ぐらいまともに漫画を読んだことないけど・・・苦笑)、絵は抜群に上手いんだけどね、絵は!、みたいな。
画はすばらしく美しいんだけど、話がおもしろくないっつーか、あんまり創造性がないっつーか、中2の段階で止まってるというか。
こういう雰囲気が好き、こういうタイプの俳優さんが好き、こういう音楽が好き、っていうの、分かる気もするんだけど、もうそれ、これまでもさんざん聞かされて来たし・・・。
もうそろそろ違う展開、違うものが観たかった。
彼個人の成長とか、年月の経過と共に掴んだ哲学とか、誰かから受けた影響でもいいし。
でも音楽にしてもなんにしても、たぶんティーン・エイジャーの頃から変わらない趣味嗜好で、自分の内的世界に浸り込んでいるんだろうなー・・・と。
それはそれで別にいいのだけど、作品として世に出すからには、やっぱりもう少し先に進んだクリエイティビティを感じたかった。
実にジム・ジャームッシュって感じ、・・・・以上。で終わってしまったな、と。
俳優さん達は良い仕事してたと思うんですけど、でもみんなほんと中2タイプの監督に好かれるよな、と。(笑)
ミア・ワシコウスカなんて、全制覇しそうな勢い。ティム・バートン、ガス・ヴァン・サント、ジム・ジャームッシュって・・・・。
ティルダ・スウィントンもそうですが、あの色素薄い人間離れした無機質な容貌が、アート系監督の琴線に触れるんでしょうね。
しかしトム・ヒドルストンはほんと呆れるほどのハイ・スペックだよな・・・。
バイオリンも弾けるのかよ・・・!と思ったら、バイオリンだけはだいぶ練習したみたいですね。
しかし堂に入った華麗な演奏(音階だけだけど。でも音は綺麗だった。吹き替えかもしれないけど)で、退廃的で厭世的なロックスターのヴァンパイアを完璧に演じてましたね。
ロキの欠片も感じさせなかった(義妹を叱責するときに大きな声を出したシーンではすごくロキっぽかったけど・・・笑)。
ジム・ジャームッシュの美学に、どこまでも共に浸り込みたい人なら堪らない作品だとは思います。
私はもう息苦しくて。・・・ヴァンパイアは太陽を浴びられないから、夜のシーンしか出てこないし、ほとんどが室内なので、閉所恐怖症には辛いものがあります。
もう少し上映時間が長かったら閉塞感に耐えられなかったかも。
その閉塞感は、ヴァンパイアたちの状況を表していて、意図的に演出されたものかも知れませんが。・・・・
停滞、腐敗、閉塞の澱みを描くことが主眼で、それは監督自身がそうであるという自嘲も込めているのだとしたら、見事に成功していると思います。



あ、そうだ。
ロンドン行き帰りの飛行機の中で、ウルヴァリン・サムライとRED2、マラヴィータ、RUSH、大統領の執事の涙を見たけど、ちゃんと最後まで完走できたのウル侍だけだった。・・・
RUSHは開始15分で見る気なくしたけど(クリヘムさまごめんなさい)、大統領~は最後まで見たかったな・・・。
ソー2はロンドンで観ようと思ってたんだけど、上映終わってた。(笑)

マクベスとヘンリー5世

2014-01-19 | ドラマ・映画・舞台の感想
年末に堤さんのマクベス、年始にジュード・ロウのヘンリー5世を観てきました。
図らずもシェークスピア色に染まった年末年始でした。

マクベス
出演:堤真一、常盤貴子、白井晃、平田敦子 等
上演:シアターコクーン

12/29の千秋楽を観てきました。
一言で表せば、
舞台美術と装置が美しいおもしろい!堤さんはやっぱりカリスマ性があってうまい!シェークスピアが作品内に描く様々な人間造詣には普遍性がある!
でしょうか?
なんというか・・・日本でいえば藤沢周平的な含蓄といいますか。・・・
「ああ・・・そうだよな・・・・人が集まり、何らかの組織があれば、こういうことってどこに行こうが起こりうることだよな・・・」みたいな。
人間という生き物が形づくる"社会"というものには、やはりどんな時代でどんな民族、どんな国であっても、個の接触により誘発され漂い出てくるものが必ずある。多かれ少なかれ。
肉体的なジェンダーやジェネレーション、状況からくる心理状態、それらが複数人数分集まれば、なにもかもが常時平板平安というわけにはいかなくなる。
その妙味や、その深淵を明確に物語として描き出すのに長けている、もっともそれを早く文学という形で表出させたのが、シェークスピアという人なのかも知れませんね。
まったくの善人もまったくの悪人も、この世にはいないんですよねー・・・。
弱い人同士が集まった結果、抑圧されていたものがおかしな方向に爆発してしまうこともある。
この舞台でのマクベス夫婦は、双方とも本性は弱いのだと思います。
それが、伸びきったバネが跳ね返るタイミングがお互いにずれた為に、お互いにお互いを助長し合い、結果として己では対応しきれないところまで二人して一気に飛び上がってしまった感じ。
理由もなく社会性を欠いたタイミングで道理の通らないエゴを放出させるのは女性にはよくあることで、シェークスピアに限らずそういう状況はよく描かれるものだけど、そうさせたのは不甲斐ない男性で、彼はそれに依存している面もあったりする。
割れ鍋に綴じ蓋で治まってる内は害はないけど、内部の圧力が高まって予想だにしない大爆発を巻き起こしたり。
人間って一人では何もできないけど、でもなんでもできるんですよ、怖ろしいことに。誰かの命を奪うことはそんなに難しくはない。
だけどそうして、他の人間の運命を捻じ曲げた時、それなりの報いを受けることは避けられない。
おもしろかったです。
"シェークスピア"がおもしろかったってことになるのかな?(苦笑)


ヘンリー5世
出演:ジュード・ロウ
上演:ノエル・カワード・シアター

1/6の7:30からの回をロンドンで観てきました。
やはり世界中のジュードのファンガールがかなり熱心のようで、連日満席でしたね。ためしにディスカウント・チケット屋を何軒か尋ねてみたのですがどこも売り切れ(というかディスカウントにまでほとんど出回ってない)。
1903年にオープンした古い劇場(といってもイギリスではそんなに古い方でもないのかな)、中規模クラスのキャパシティ。
ボックスオフィスの木製のインテリアや石材の外観など、素敵な風情で私的には雰囲気が楽しめて大満足でした。
ヘンリー5世という演目は、シェークスピア作品の中でそれほどメジャーではないと思うので、ウィキの該当ページのリンクを貼っておきます。
前後編で間に15分休憩を挟む形での上演。
驚いたことに、舞台美術・装置が上記のマクベスととても似ていました。
マクベスはアイランド式舞台で、ヘンリー5世は普通にシアター式ですが、板ばりで作られたシンプルなセット1種類に何か所か設けられた小さな奈落で、本物の水や火を使う表現はそっくりとしか言いようがなく。・・・もしかして、長塚さんこれ観た?(笑)
マクベスもそうでしたが、このヘンリー5世もたぶんほぼ原典通りの脚本だったと思います。
古い言い回しや言葉が多いので、私にはだいぶ難解でしたが、現代人の恰好をした狂言回し(コロス)が場面の冒頭で状況を詳しく説明してくれるので何が行われているのかは誰にでもわかるようになっています。
しかし、すごく楽しみにしていた第3幕のアルフルールの包囲のくだり、「Once more unto the breach, dear friends.」が、前半中盤辺りで思った以上にさらりと言われ、すっごくあっさり通り過ぎてしまったのでちょっと拍子抜けしてしまいました。(苦笑)
このセリフは、映画『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』でやはりジュード・ロウ演じるジョン・ワトソンが口にするシーンがあるのです。
ヘンリー5世本人としてのジュードが、この有名なセリフをどう表現するのかわくわくして待ってたのに、「あれ・・・?今言ったよね??・・・」みたいな感じでふわっと流れてしまって、あれぇ・・・みたいな。
イギリス人の観劇態度は、日本人と近くて大人しいからかな・・・とも思いましたが。・・・
そうなんです。・・・本心を言えば、正直ジュード・ロウはあんまりうまくない、と感じてしまいました。残念なことに。
彼はやっぱり映像向きだな・・・と。たしかまだ2本目ぐらいだったけ?舞台作品を演じるのは。
彼のハスキーヴォイス、大好きなんですけど、マイクなしの舞台で映えるかといえばそうとは言えないですね。
特に、周囲は"全身これ舞台人"みたいなスキルフルで経験豊富な俳優たちばかりなので、ジュードの未熟さが目立ってしまったような気がしました。
丁度、マクベスにおける常盤さんと同じような印象。・・・難しくて長いセリフ回しに必死になるあまり、結局、棒読み一辺倒になってしまうんですよね。
「Once more unto the breach」もそうですが、ヘンリー5世のセリフは戦意高揚や欺瞞の示唆、プライドを問うようなものが多いためか、どうしても力が入ってしまって一本調子になりがちというか。・・・
でも幼馴染の欺瞞を暴く時の半泣きになりながらの演技は好きでした。ちょっともらい泣きしちゃったし。
あと、フランスの王女に求婚して熱心にかき口説くヘンリーも好き。(笑)
あれを観た時、「ああ、ジュード本人って、たぶん根っから明るい人柄なんだろうなー・・・」と。
その王女とヘンリーとのキス・シーンでは、劇場内が瞬間はっと息を呑むような、固唾を呑むような空気に。(笑)これは、マクベスの堤さんと常盤さんとのキス・シーンでもまったく同じような空気が流れました。
日本人とイギリス人って、ほんとすごく性分が近いよな・・・とつくづく思ったり。(笑)
それでも、私が観た回のお客さんはすごくノリが良かった方らしくて、スタンディング・オベーションをしてる人もいくらか居て、2度目のカーテンコールではジュードは嬉しそうにちょっと涙ぐんでた。
堤さんもそうだったけど、演目が終わると役者さんが素の顔に戻る瞬間がふと垣間見れて、それも舞台の醍醐味の一つかなー・・・と。

さて・・・ジュードの頭髪問題ですが。・・・
私達の席はRoyal Circleと呼ばれる2階席でしたので、上から見下ろす位置にいるわけですが、大丈夫そうでしたよ。まだ、離れ小島にはなっていない感じでした。
でももうちょいしたら、完全に離島になってしまいそうなぐらい、M字が危険なほど浸食してましたが・・・。

シャーロックS3E3雑感

2014-01-14 | ドラマ・映画・舞台の感想
エピソード3は日本放送時に見ようと思っていたのですが、我慢できずにBBCのiPlayerで見ちゃいました。(苦笑)

やーーーー・・・・・・・・相変わらず見事に予想を上回ってくれますよモファティスさんたち。
あの人がああで、それでシャーロックがこうなって、ジョンはこうして。・・・
んでもって、例のあの人がああだから、こうなってしまって、シャーロックがこうする、みたいな。
最後の最後では例のあの人も・・・・みたいな。
そのたびに、えええええーーー!とかあああ!!とかうわあああああああ!とか思わず声に出して言っちゃいますね。
ゲイティスさんが、「ホームズ物はシャーロックとジョンの男の友情物語がメインテーマ」みたいなことを以前仰ってたけど、ほんとそうですね。
その要素が、この物語にさらなる普遍性をもたらしているんだと思います。

これはほんと絶対にネタバレだめでしょう・・・・・。
なんの前知識もなしで見る方が絶対いいです。
シーズン3となっても衰えないクリフハンガーっぷりには仰天させられますよ。
日本での放送はいつなんだよ!えぬえちけー!!
なんで何のインフォメーションもないの?意味わかんない。早くして早く!
ちなみに、シーズン4は今年のクリスマス頃のオンエアを目指してるそうです。


ついでにちょこっとロンドンのロケ地等をご紹介。
『シャーロック』の221B外観のロケ地。ユーストンというところにあります。

ここでは外観だけの撮影をして、内部はセットを使っているようです。

221Bロケ地の背後にちらっとビルの頭が見えていますが、以下のリージェンツ・スクエアと呼ばれる六本木ミッドタウンのようなオフィス街があります。

このビル街に入ってるパブの料理が結構おいしかった。おススメです。

以下は本当のベーカー街221Bにあるシャーロック・ホームズ博物館。

その内部。ホームズのデスクとたぶんワトソンのデスク?来館者記帳簿があります。

ご存じの方も多いと思いますが、この博物館が作られたのは1990年でそんなに古くはありません。元々、221Bというのは架空の住所で実在はしてなかったのですが、あまりにも手紙や訪問者が多いため、該当する住所付近の建物を博物館化し、221Bとしたのです。
たぶん民営なんじゃないかな・・・?結構高い入館料を取るし、その割には内容はまあ・・・で、立派なものを期待するとちょっとがっかりしてしまうかも知れません。

バーツにも寄ってみました。ジョンが足止めされた辺りからのアングル。

上に映り込んでいるのは、バーツの向かい側にあるビルが掲げている旗の先っぽです。1階にはカフェが入ってました。

ジョンの目隠しとなった真ん中の平屋っぽい建造物には「Smithfeild Ambulance Station」という標識が掲示されてました。

ロンドンの地下鉄のプラットフォーム。

エピソード1で地下鉄シーンがたくさんでてくるので臨場感があってどきどきしちゃいました。
朝早くて誰もいなかったので、ぱちりと。

シャーロックS3E1,E2雑感

2014-01-11 | ドラマ・映画・舞台の感想
シャーロックのシーズン3、エピソード1と2をイギリス現地オンタイムで見てきました。

数枚、テレビ画面を写真で撮ったもの(ぼんやりしてます)も掲載しますので、一切のネタバレをしたくないという方は以下を決してご覧にならないようにお願いします。
ちなみにエピソード3は見ていませんし、オンタイムで見る予定もありません。予告編すら見ない前に帰国してしまいました。
BBC ONEは、事前に番宣CMをガンガンに流しますが、このエピソード3についてはなかなか予告を放送してくれませんでした。オンエア当日は、他の番組のエンドロールにナレーションを被せた放送もするんですけどね。
「このあと9時から、いよいよシャーロック・シーズン3・エピソード1を放送します!お見逃しなく!」みたいな。
子供向けアニメ映画だろうが、大人向けメロドラマだろうが関係なしで、最後のスタッフロールにいきなりナレーションが被ってくるのでちょっと驚きますが、日本にはない感じなのでおもしろかったです。



全体として、シーズン3は、1,2よりもシャーロック&ジョンのコンビのあり方にスポットを当てているような気がしました。
要するに、サスペンスとしてのストーリーや事件の内容より、二人の関係性や感情面の方がフィーチャーされていたというか。・・・
そういう意味では、シーズン1,2の方が内容が濃くて視聴後の満足感が高かったような気がします。
取り上げられている原作のエピソードも、例えば事件の案件名のみは話題の中に出てくるけど、ストーリーとしては存在していないような類のものを、集めて膨らませて入れ込んだような。・・・
その為か、カットバック、フラッシュバック、時制の並べ替えが細切れで連続する作りなので、ただでさえ難解な内容が非英語民にはより一層優しくない仕上がりに。・・・(苦笑)
シーズン4,5も作られるようなので、メインで使えるしっかりしたエピソードは後ろに引っ張ったのかも知れませんね。
相変わらずの超絶早口シャーロックの英語に色々なシーンが唐突に入り込んでくるので、1度見ただけではワタクシのような者にはしっかり理解はできませなんだ。録画して連続2回ぐらいリピートして見たいけど、ホテルのテレビでは致し方もなく。・・・

■Episode1:The Empty Hearse
ライヘンバッハ・フォールからいかに生還したか?が、世界中のシャーロック・ファンとジョン・ワトソンが知りたかったことでしょう。
シャーロック曰く、13通り(だっけ?)ぐらい方法はあったらしいですが、具体的なタネ明かし映像としては3種類(?)出てきます。
冒頭に1種類と、ジョンとアンダーソンに語って聞かせた内容が2種類。
映画『ダイハード』のマクレーンのようなシャーロックが、モリーにお礼の○○をするシーンもあります。

で、いつものオープニング。

ちょっとづつ新しい画像が入ってるけど、基本そんなに変わらないかな。


すっかり覇気をなくした髭ジョン。

老け込んだ、老け込んだと周り中から言われてる。221Bを出て別の場所で暮らしてます。
モリーとベーカー街イレギュラーズ(このドラマ内ではホームレスの人々?)の人たちに協力してもらって死んだふりをしているシャーロックだけど、マイクロフトの極秘任務を手伝って海外にいて、丸2年ロンドンから離れてます。
その間に、モリーもジョンも新しい恋人を見つける。ジョンは結婚を決意。そこにようやっと帰国するシャーロック。
シャーロックはジョンの前に姿を現して、以前と同じ状態に戻る気満々だったけど、マイクロフトは以前のようにはいかないと釘を刺す。


ジョンのプロポーズの場に乱入するシャーロック。(苦笑)

高級ホテルのレストランなのに、凶暴化するジョン。(当然・笑)
でも、ショックを受けたジョンの表情には号泣させられた。・・・一部始終それを目撃させられた(笑)メアリーと視聴者は同じ感慨だったと思います。
メアリーは理想的なジョンの奥さん像。ジョンのことを完全に理解しているし、受け入れてるし、包み込んでいる。明朗快活。もちろんシャーロックのことも二人の間柄も理解してる。


場所を変えても怒りの収まらないジョンの○○○を喰らった鼻血シャーロック。


モリー、レストレード、ハドソンさんに帰還を告げに来たシャーロック。

シャーロックは221Bで探偵業を再開し、モリーを助手に使ってみたりするけど、モリーには彼氏がいるからシャーロックにべったりというわけではなくなってる。
物寂しい想いをマイクロフトにぶつけながらも、以前のように仕事をしようとするシャーロック。
そんな中、テロの陽動作戦にジョンが利用され拉致されて、シャーロックとメアリーはジョンの救出に奔走し、危いところで助け出したものの、シャーロックはテロの真犯人を特定するのに時間を要してしまう。
ようやく、ジョンとともに爆弾の仕掛けられた場所を探し当てるけど、二人の目の前で時限装置が起動。
「起爆装置の解除方法をマインド・パレスに入って探れ!奇跡を起こせ!」と居丈高に命令するジョンに、「マインド・パレスに入れない!入れないし何もない!」と情けなく訴えるシャーロック。(笑える)
僕を置いて逃げろというシャーロックに、当然、動かないジョン。(泣ける)
最期を覚悟し、お互いにまだ口にしていなかった真情を吐露。(号泣)
One more miracle SHERLOCK for me.
Don't be dead. Stop this.
その奇跡を叶えてくれたから、本当はもういいんだ。みたいなことをジョンが言うのがもう・・・。
で、まあ、ああなってこうなって、とりあえず無事解決。どこまで分かっててやってるんだかわかんないシャーロック。(呆れる)

しかしジョンのためなら文字通り火の中にでも飛び込んでいくシャーロックといい、シャーロックの存在をどれほど大切に想っているかひしひしと感じさせるジョンといい、二人の友愛の強さを知るには最高のエピソードであったことは間違いないでしょうね。
このベネディクトとマーティンのSHコンビもまた、たまらなく魅力的ですね。


■Episode2:The Sign of Three
メインのストーリーはジョンとメアリーの結婚式です。
シャーロックは"ベストマン"としてジョンの付添人となりスピーチをすることに。ジョンがシャーロックに"ベストマン"を頼んだ時のセリフがマジで泣けます。
このベストマン(新婦側はブライズメイド)と言う習慣、イギリスでは普通のようです。日本の仲人みたいに、新郎新婦の両脇に座って、MCも兼任するみたいです。
ジョンはメアリーを受付けに置いて開業医となってるけど、シャーロックのことが気になり患者に対して気もそぞろ。シャーロックもジョンの存在を何かといえば求めてしまう。
二人の間を取り持とうとするメアリー。ええ嫁です。
結婚式当日、シャーロックは、ベストマンとしてのスピーチを始め、冒頭ではソシオパスとしての本領を発揮して(笑)人前でまともに喋れずモリーやレストレード、ハドソンさんを含めた列席者をはらはらさせ、次に結婚による弊害(早死にや病気発症率の増加)を無駄に饒舌にまくしたて大いに顰蹙を買い、次にジョンがいかに素晴らしい相棒か、メアリーがすばらしい女性かを雄弁に語りだし、みんなを感動させます。(泣笑)
ジョンとの仕事を語り始めて、様々な事件を詳しく話し出した途端、頭が半分マインド・パレスに入ってしまい、最近受けた依頼案件が次々と関連付けられることに気づき、今いるこの結婚式会場が新たな殺人の場となることに思い至る。
「殺人の方法は?誰が犯人だと思うか?」と列席者を引き込んでさながらサスペンス・ツアーの参加者のように仕立てあげ、本物の刑事であるレストレードを晒し者にし(苦笑)、乾杯の挨拶も終わらない内に遂にはテーブルを乗り越えて会場を飛び出す。
当然、それに続くジョン。(笑)
咎めず新郎を見送ったメアリーだけど、ややあってウェディング・ドレスをたくし上げて自分も後に続く。(笑)
連鎖式に一連の事件が解決。シャーロックも無事、乾杯を終わらせ大団円。みんなは結婚式二次会の会場へ。
シャーロックが作曲した美しい曲を自らバイオリンで奏で、それに合わせて幸せそうに踊るジョンとメアリー夫婦。
やがてダンスパーティー会場の様相となり、大いに盛り上がりモリーのカップルもみな楽しそうに過ごす中、一人ぼっちとなるシャーロック。
最後にメアリーにあることを告げ、幸せの絶頂にいるワトソン夫婦を尻目に、一人会場を後にするシャーロック。

シャーロックのスピーチそのままに、展開がめまぐるしく乱高下するストーリーですが、そんな中でも微動だにしないジョンのシャーロックへの信頼や愛情がとても印象に残りました。
シャーロックがどんなに奇態に見えようが、その普通じゃない言動からどんなに顰蹙を買おうが、ジョンはそれを恥じたり取り繕ったりすることは一切せず、「周りの人間にシャーロックがどう映ろうが自分は本当のシャーロックを知っている」というスタンスが終始一貫してて本当に頼もしかった。
メアリーも旦那を全面的に信頼しているから、ジョンがなにも動じないのならそれが真実と思っててまったくシャーロックの人となりを疑ってない。
本当に理想的な夫婦というか、ジョンはこれ以上ない女性を見つけたな、と心底から思えましたね。
メアリーを演じているアマンダさんは、実生活でもマーティン・フリーマンのパートナーだけど、それがとてもいい方向に作用したのではないでしょうか。
原作通りで行くのなら、これからメアリーがどうなっていくのかはわかならいけど、BBC版ワトソン夫人は初手から良いポジションにうまく納まったのではないでしょうか。

永遠の0

2013-12-22 | ドラマ・映画・舞台の感想
初日、夕方の回。新宿某所で観て来ました。

そのシネコンの最大スクリーンでしたが、9割方埋まってました。
客層は、ツイッター等ではお年寄りや男性が多いとのことでしたが、ここは場所柄もあるのか、まったくそんなことはありませんでしたね。
老若男女バランスよく、という感じで。若い人の方が多いぐらい?
ほとんどの人がエンドロールが終わるまで席を立つことなく、それぞれの考えにひたりながら退場するような空気が流れていました。

ネタばれは避けたいし、戦争を題材にしているので、あまり思想的なことも書きたくありません。
かといって、「感動したーーー!」「泣けた!」とか書くのもどうかと思われますし、これもまた、感想を書くのが難しい作品ですね。

箇条書きでいくつか忌憚のないところを(あくまでも個人の印象です)。

■宮部久蔵は岡田准一さんのはまり役。怖ろしいほどの真摯さ、切ない愚直さ。現代人には見えない。
■三浦春馬さんの演技には最初から最後までまったく感情移入できなかった。少し残念。吹石さんも。
■田中泯さん、夏八木さん、橋爪さんは、すべてを成立させてしまう独特の説得力がある。
■濱田さん、新井さん、染谷さんらの若手俳優さん達のナイーブな演技もすばらしい。
■山崎監督の演出は、やはり時々鼻に着く。慟哭とか絶叫とかはほどほどでお願いしたい。ラストの陸橋シーンは(私には)無い方がよかった。
■とはいえ、きちんとエンターテイメントにもなってる。空中戦のVFXと演出は見事。邦画とは思えないレベル。原作もそうだけど、こういう内容をエンターテイメントにするのは様々な意味でとても匙加減が難しいものだと思うけど、適切なライン取りをしてると感じられた。サスペンス要素も効いてる。

私はラスト近くの宮部のシーンには震えが止まらなかった。
嗚咽が漏れそうで咽喉を締め付けた。
空中戦になると、当然、搭乗員の姿が確認できるわけではないけど、確かにあの零戦には宮部久蔵が乗っていると感じられる生々しさがありました。
この作品に携わったすべての人たちに心からの拍手を。

シャーロックS3詳報

2013-12-01 | ドラマ・映画・舞台の感想
BBC版シャーロック・シーズン3のイギリス本国でのオンエア・スケジュールが決定しました。
2014年元旦、5日、12日だそうです。
いやー・・・・「朝の通勤時間帯(日本時間では夕方)にバーツ辺りに出没する特別車両に注目せよ!」なんつーツイートを制作者が流しまして・・・。世界中(特にヨーロッパ圏)が大騒ぎでした。(苦笑)
アド・トラックとかじゃなく霊柩車だっていう情報は事前に出ていたんですが、その車が猛スピードで走り廻るから、誰も目視ができず、当然、なかなか写メも上がって来ませんで。
ようやく、車両内に飾られた花で形作られたオンエアの日付をキャッチアップ。
まったく・・・・BBCめ。SHERLOCK絡みの予算はだいぶ潤沢なようですな。

日本はNHKが放送権を持っているはずですが、まだ何も言及していないようですね。
いつかなー・・・春頃かな。
たぶん、最初はBSででしょうね。
・・・もう、正月はイギリス行こうかな、とかまじで考えてます。・・・・


12/20:映画「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」トム・ヒドルストン
12/08:舞台「マクベス」堤、常盤(~12/29)
12/21:映画「永遠の0」岡田(准)

2014年01/01:ドラマ「SHERLOCK3 The Empty Hearse」(英国放送)
2014年01/05:ドラマ「SHERLOCK3 The Sign of Three」(英国放送)
2014年01/12:ドラマ「SHERLOCK3 His Last Vow」(英国放送)
2014年:ドラマ「軍師官兵衛」岡田(准)
2014年:映画「神様はバリにいる」堤、尾野
2014年02/01:映画「マイティ・ソー ダーク・ワールド」(日本公開)浅野忠信
2014年2月:映画「土竜の唄」堤、仲、大杉
2012年03/28:映画「ノア」(米国公開)ラッセル・クロウ
2014年04/19:映画「キャプテン・アメリカ ザ・ウィンター・ソルジャー」(日本公開)
2014年5月:舞台「ロンサム・ウェスト」堤、瑛太
2014年05/09:映画「Chef」(米国公開)ロバート・ダウニー・Jr.、スカーレット・ヨハンソン
2014年05/10:映画「ザ・ワールズ・エンド」(日本公開)サイモン・ペグ、マーティン・フリーマン
2014年夏:映画「るろうに剣心 京都大火編」佐藤健
2014年夏:映画「るろうに剣心 伝説の最期編」佐藤健
2014年10/10:映画「The Judge」(米国公開)ロバート・ダウニー・Jr.
2014年:映画「蜩ノ記」役所、岡田(准)
2015年04/25:映画「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」ロバート・ダウニー・Jr.
201?:映画「アベンジャーズ3」ロバート・ダウニー・Jr.

現在、グラナダ版のデジタル・リマスターが再放送中で、WOWOWではCBS版のエレメンタリーも放送中。
一応、全部チェックはしています。
グラナダのノーカットを見るのは今回初めてなので、結構新鮮!
やっぱ、ホームズのおくすり絡みの部分をことごとくカットしていたようですね。(苦笑)
てか、こんなにきっちりグラナダがおくすりシーンを描きこんでいたとは知らなかった。・・・やっぱイギリス人って、リアリストというかシビアというか。・・・
エキセントリックであることを悪とはしないんだよなー・・・・。

RDJの最初の映画版が上映された頃は、なんも知らない人が、「ホームズは紳士だからあんなじゃない!」とか「ハドソン夫人はあんなおばさんじゃない!」みたいなことをすごくエラそうに言う人がたくさんいたけど、一体、あれはなんだったんだろう・・・。どんなホームズを見て育ったの?(苦笑)
BBC版が放映されて、ようやくホームズがいかに変人か、ていうのが浸透してきたみたいだけど・・・。
何か批判する前にとりあえず原作(オリジナル)ぐらいは読めよ、ていつも思う。
そのガイ・リッチー監督の映画版シャーロック・ホームズの3作目は、まだ具体的な情報はまったく上がって来ていませんね。
ジュード・ロウはことあるごとに言及してくれて、すごくやりたがってるようですが、まだ脚本もまったくできあがってないようです。

CBS版のエレメンタリーも、特にワトソンが女性設定だっていうんで批判的な人がいるようですが、私はそこそこ楽しんでます。
だんだんホームズ物らしくなってきてる感じがするし。
それなりにおもしろい。
先日は、エイダン・クイン演じるグレッグソンがカッコよくてちょっときゅんときた。(笑)

スケジュール詳細

2013-11-03 | ドラマ・映画・舞台の感想
ねずみー日本から、一部の人に今後のねずみー映画の日本公開スケジュールが紹介されているそうです。
ついったーで見かけたものなので、真偽のほどは定かではありませんが、一応、予定として日付を入れておきます。

12月:映画「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」トム・ヒドルストン
12/08:舞台「マクベス」堤、常盤(~12/29)
12/21:映画「永遠の0」岡田(准)

2014年:ドラマ「軍師官兵衛」岡田(准)
2014年:映画「神様はバリにいる」堤、尾野
2014年2/1:映画「マイティ・ソー ダーク・ワールド」(日本公開)浅野忠信
2014年2月:映画「土竜の唄」堤、仲、大杉
2014年4/19:映画「キャプテン・アメリカ ザ・ウィンター・ソルジャー」(日本公開)
2014年5月:舞台「ロンサム・ウェスト」堤、瑛太
2014年5/9:映画「Chef」(米国公開)ロバート・ダウニー・Jr.、スカーレット・ヨハンソン
2014年5/10:映画「ザ・ワールズ・エンド」(日本公開)サイモン・ペグ、マーティン・フリーマン
2014年夏:映画「るろうに剣心 京都大火編」佐藤健
2014年夏:映画「るろうに剣心 伝説の最期編」佐藤健
2014年10/10:映画「The Judge」(米国公開)ロバート・ダウニー・Jr.
2014年:映画「蜩ノ記」役所、岡田(准)
2015年4/15:映画「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」ロバート・ダウニー・Jr.
201?:映画「アベンジャーズ3」ロバート・ダウニー・Jr.

ソー2は水曜日にイギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア、フィリピン等で公開され、トータルで4520万ドル、週末にさらにメキシコ、ブラジル、ロシア等でも公開され、トータル1億940万ドル稼いでるそうです。アメリカ本国での公開は8日。日本は来年の2月1日です。

キャップ2の日本公開は4月19日とのことですが、かなり前倒しになったんじゃないかなー・・・?当初はゴールデンウィークという話だったと思ったけど。・・・
アメリカ本国での公開は4月4日なのでそんなにタイムラグがなく観ることができますね。
正直、今はソーよりキャップの方が楽しみです。早く観れるのは嬉しい。

キャップ2のトレーラーは先日公開されました。↓


アメコミ映画でロバート・レッドフォードの姿を見る時代がこようとは・・・
ソーには、アンソニー・ホプキンズとナタリー・ポートマンが出てますし、この手のエンタメ映画に絶対に手を抜かない姿勢はいいですね。
上手に嘘を吐いてくれる人でないと、こういう映画ほど白けてしまうものだから。・・・
あーもう、本当に楽しみです!

Anything Goes

2013-10-13 | ドラマ・映画・舞台の感想
クラシック、オペラ、ミュージカルが大好きな伯母が取ったチケットが、急遽都合が付かなくなったということで、何故か回りまわって私の下に降って参りまして・・・。
正直、ミュージカルはあまり得意ではないのですが、場所は帝国劇場の2階席の最前列ど真ん中という今まで経験のないベスト・ポジション。もちろん自腹ではないですし、会社の帰りに寄れる時間帯なので、行って参りました。
自分じゃ絶対チョイスしない演目だからこそ、めったにない機会で逆におもしろいかな、と。

演目は『エニシング・ゴーズ』。
これはたぶん『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』のオープニングで、インディが連れまわすクラブ歌手の人が唄っていた歌だろうな、と。・・・・
出演者で私が知っている名前は、鹿賀丈史さん、大澄賢也さん、すみれさんぐらい。
メインの瀬名じゅんさんは、「聞いたことはある名前。たぶん元宝塚の人だろうな」程度の知識で・・・。
結論としては、行って良かったです。
気温変化が激しい昨今、体調を崩している中の平日ソワレで、すっかり風邪をひきこみましたけど。(苦笑)
ミュージカルなんで当たり前といえばそうなんですけど、歌あり踊りありタップありで、生のバンド演奏だし、まさしくプロの仕事でしたね。一朝一夕でできるようなパフォーマンスのレベルではないのは確かです。
主役は完全に瀬名じゅんさんでした。瀬名さんの座長公演なのかな?
私は宝塚にほとんど興味がないので彼女がジェンヌ時代どういうポジションだったのか存じ上げませんか、たぶんトップだったのだろうなー・・・と想像に難くない存在感でした。
それぐらい堂々たるセンターっぷりというか。・・・センターに居るのが当然、周囲に盛り立てられ、その中心で輝き衆目を集めるのが役割、というのが身についている感じ。
彼女のパフォーマンスが好きか嫌いかでいえば、私は取り立てて好みというタイプではありません。特に肝心のメイン・タイトルの「エニシング・ゴーズ」の歌い方があまり好きではありませんでした。
でもお金を払って観る価値はあるかと聞かれれば、損はさせないと思います。好みに合えば、熱いファンが付くのもわかる気がしますし。
こういうのは、上手い下手の問題ではなく、やっぱ個人的な好みの問題ですかね。
瀬名さんの相手役のビリーを演じた田代万理生さんも、歌はとても上手でしたが、声質が私の好みではなくて・・・。高音部の甲高い響きが、好きな人は好きだと思いますが、私にとってはどちらかと言えば苦手なタイプ。
映画『オペラ座の怪人』のジェラルド・バトラーは、俳優としてはそれほど好きではありませんが、歌声はかなりタイプ。
彼が唄うとめちゃくちゃロック調で賛否両論あったかも知れませんが、声は好きなんですよねー・・・。
プロが技術的に上手いのは当たり前だから、結局、声質の好き嫌いで判断が決まってしまうかも。

やっぱ良い声だなー・・・と思ったのは鹿賀さん、それからすみれさんの歌声は生まれて初めて聞きましたが結構好きです。声楽やってたっぽいような歌い方でしたが。
しかし鹿賀さんは、すごく省エネな感じで・・・。ほとんど動かれない、というか。
さすがにお歳なのかなー・・・・と。ちょっと寂しかったです。

全体としては、古き良きハリウッドのミュージカル映画を観たような印象。
ストーリーもそうだし、衣装や舞台美術も。
客層も新感線などと比べると、+20歳ぐらい上な感じ?しかも女性が8割以上。
もしかしたら宝塚ファンからの流れの人も多いのかな?と。
でも万人受けする分かりやすいエンターテイメントで満足度は高いです。
たまにはこういう超・王道もありだなー・・・と思いました。

そして、SH。

2013-10-06 | ドラマ・映画・舞台の感想
映画とドラマの感想をざっくり。

『そして父になる』

是枝監督作品は『誰も知らない』『花よりもなほ』『歩いても歩いても』の3本しか観ていませんが、かなり好きな監督です。
元々テレビでドキュメンタリー番組を作っていたという経歴らしいので、映画も派手なエンターテイメントとはほど遠い、シビアでシリアスなドキュメンタリータッチのものが多いですね。
その手の映画が楽しめる人なら、超おススメの作品でした。
かなりリアルな語り口ですが、題材が題材なだけに、重苦しく辛いというものではなく、鑑賞後はあたたかい、懐かしいような切ない気持ちになりました。
具体的な感想を書けば書くほど陳腐になるのが目に見えているので表現が難しいのですが、色々な人の色々な愛の形が描かれていると、私には感じました。
男性には男性の、女性には女性の、子供には子供なりの愛し方がある、というか。・・・・
それも皆、それぞれ違っていて、正解はない。正義もない。正統もない。
真っ白な人も真っ黒な人もいない。
是枝監督作品の何に一番惹かれるかと言えば、人間の描き方の巧みさ、かなー・・・と。
・・・なんかこんな言い方すればするほど、本当に陳腐だし、上から目線みたいだし、片腹痛いものなんですが。(苦笑)
型にはまったような、よくある人物造詣なんか微塵も存在しない。
子供らしさ、とか、良妻賢母とか、理想のパパとか。
"作品"と呼ばれるものの中ではこれまでに見たことはないけど、"現実"では見かける人たちがちゃんと存在している。
そこに何とも言えない温もりを感じるんですよね。
もちろん、現実の日常の中ではしばしば感じる、苦味やえぐみや痛みも、そこには存在していて。
「リアリティなんかく○喰らえ。映画は分かりやすいわくわくエンターテイメントであるべき!」みたいなタイプの方には向かない内容かと。(笑)
でも、私は一度もダレることなく最後まで釘づけで観ていました。
精緻な心理描写と巧みなストーリーテリングの脚本がすばらしく、それを表現しきる俳優陣には絶賛しかありません。

『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NewYork』

アメリカCBS版シャーロック・ホームズの第1回目がWOWOWで放送されました。
時代設定は現代で、ホームズはイギリス人だけどわけあってニューヨークに住んでいる。実家は富豪。
薬物依存のリハビリセンターから出所したばかりで、完全に社会復帰するまでの期間を見守る付添人としてジョーン・ワトソンが同居する、という設定。ワトソンは元外科医の女性です。
ホームズ役はイギリス人俳優のジョニー・リー・ミラー、ワトソン役はルーシー・リュー、グレグソン警部役としてエイダン・クインが出演しています。
私の印象としては、ホームズの造詣は丁度RDJの映画版とベネさんのBBC版の中間ぐらいな感じだな、と。・・・
ベネさんほどエキセントリックではなく、RDJほど捨てられた仔犬感もなく。両方の要素がほどほどに入っているというか。
ストーリー的には、まったく原作をベースにはしていないですね。
元ネタはあるのかも知れないですが、「ベースはあのエピソードだ!」とピンとくるような感じはありません。それが物足りないといえば物足りないかな。
キャラクター設定を引っ張ってくるだけなら、別にシャーロック・ホームズを名乗る必要性はないというか・・・普通の捜査モノ。
シャーロック・ホームズという題材自体が、いわゆるバディ(相棒、コンビ)もののオリジンみたいなものだし、傍系やフォロワーはそれこそ山のようにあって、今更ホームズ類型と明示する理由はあまりないですよね。
まあ今の状況だと、ホームズ物だと敢えて名乗ることのうま味の方が大きいのでしょうけど。・・・
クオリティは悪くはないので、おもしろくないわけではないですが、新味はないかな。
ワトソンが女性設定であることを利点にすれば、逆に特徴が出せてブレイクできるかも知れないですけどね。
しかし、エイダン・クインって、今あんな感じになってるんだー・・・・。
彼はRDJが出演している『イン・ドリームス』とブラピ主演の『レジェンド・オブ・フォール』で知った俳優さんだけど、今やすっかり良いおじさん風になっててびっくり。
ホームズ物って、こういうパターンが多いような(笑)。SHERLOCKのレストレードのルパート・グレイヴスとか。
そういえばエレメンタリーには、レストレード、ハドソン夫人、マイクロフトが出て来てませんね。
今後も出ないのかな?出した方がホームズ物らしさが出せると思いますが。

あ、BSプレミアムではデジタルリマスターされたグラナダ版ホームズの放送が始まりました!
NHK総合での放送時にはカットされてた部分も入っているようですね。吹き替え声優さんの声がまだらにちょこちょこ変わります。(苦笑)
長門さんももう鬼籍に入られてしまったので、追加や録り直しはできなかったのでしょうね。・・・
しかし久々に見たグラナダ版、やっぱり良いですね!
シャーロック・ホームズが好きな理由の一つに、ビクトリア朝の風物やファッションというのがあるのですが、衣装やセットや辻馬車を見るとわくわくしてしまいます。
でも、道路、舗装されてましたね。・・・・RDJの映画の方ではわざわざ道路に土を撒いて撮影していましたが、グラナダはアスファルト感がむき出しで・・・。(苦笑)
若き日のジュードが出演している「ショスコム荘」も放送されるようなので、録画は必須ですね。
ライヘンバッハの回はやっぱ今見ても泣けるのかしら?

雑感ちょろっと

2013-09-29 | ドラマ・映画・舞台の感想
ここ最近見た映画とドラマ。
両方ともテレビで放送されたのを録画して見ました。
来週は『地獄でなぜ悪い』と『そして父になる』を観る予定。・・・だけどどうかなぁ。・・・なかなか予定が。・・・

『ゴシカ』(ネタバレあります)

ハル・ベリー主演のホラー。ロバート・ダウニー・Jr.がちょろっと出ているので見てみました。
ホラー/スプラッタ/サイコ・サスペンス系が大の苦手で、RDJ出演作とはいえ、『ゾディアック』と『イン・ドリームス』は何とか観たけど予告からしてホラー100%のこの作品は、これまで避けて通って来てました。
夜に見るのはとてもじゃないけど無理なんで、休日の天気の良い真昼間にようやっと意を決して、再生ボタンをぽちっと。・・・
確か、RDJが奥様のスーザンと初めて出会ったのがこの作品。オープニング・クレジットのプロデューサーの所に、ちゃんと「スーザン・レヴィン」の名前を確認することができました。
陰惨そうな場面は薄目にしてしまったのであまりエラそうなことは言えませんが、内容的には『6センス』に青髭を足したような感じかな。・・・まあ、わりとありきたりというか。
たぶん、ダウニー演じるピート医師は、ミス・リードをする役割もあったんじゃないかなー・・・と。
「真犯人はもしかしたらピートなのかも?」と二転三転させる役割も担ってたかも知れないのに、RDJったら、キュートにかわゆらし過ぎて、とてもそんな残酷なことができるようには見えない。(苦笑)
悪役をやるとしても、マッチョイズムというか男性性を誇示する役柄より、人の心を弄んで振り回し爪立てて愉しそうにするSっぽさの方があってる気がする。
『追跡者』のロイスは少しそういう感じがあったからよかったのかも。
ま、この作品は別に悪役なわけではないので、ちょっと察しが悪いけどいい人で終わって特に問題ないんですけどね。(苦笑)
白衣に聴診器にメガネというお医者様スタイルはとても素敵でした。

あ、そうだ。
RDJといえば、『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』のティザー予告が公開されました。まだ撮影も始まっていないので俳優さんの姿はありませんが。

アイアンマンのヘッドがウルトロンに変化していく、という内容ですね。
ねずみーが見つけ次第どんどん削ってるみたいなので、このURLの動画もしばらくしたら見れなくなるかも知れません。

それから、実物大の空飛ぶアイアンマンを造っている会社があるようです。

この等身大バージョンは、RDJの特注品で非売品のようですが、小さい方は、今年の11月から米国の密林やといざらすで販売する予定とのこと。

『ドライブ』

ライアン・ゴズリングファンに勧められて見てみました。
ディカプリオの『華麗なるギャツビー』のデイジー役の女優さんが相手役を務めています。
前半は『トランスポーター』、後半は『BROTHER』(北野武作品)、という感じ。
北野監督の描く、寡黙で穏やかそうな人の豹変、突然の暴力のショッキングさリアルさ、独特の狂気は、世界の映画界に衝撃を与えたけど真似する人はハリウッドにはあまりいなかった(というか、真似できないかレーティングの関係もあるのかな?)と思っていたので調べてみたら、監督のニコラス・ウィンディング・レフンはデンマークの人でした。
ライアン・ゴズリングはカナダ人ですしね。
あのニヒリズムはアメリカ人にはなかなか描けないと思っていたので納得です。
しかし、もっと甘い話のように聞いていたのに、ゴリゴリのバイオレンスでびっくりです。(苦笑)勧めた人に「話が違う!」とクレーム入れましたよもちろん。
『ゴシカ』の口直しで見始めたのに、ますます嫌な気分になってしまった。・・・・
この作品のゴズリングさんはなかなかせくしーでした。
でも、夢中になるほどではなかったな。

『あまちゃん』

ここ1、2年で、海外ドラマを除くともっともまともに見てたドラマです。
元々、クドカンさんの脚本が好きなので、話の内容はもちろんですが、朝ドラとしてクドカン作品が世間からどういう反応を獲るのかもとても興味がありまして。
蓋を開けたら予想外の大ヒットでびっくりです。(笑)
NHK制作の映像がクドカンさんの毒をうまいこと呑み込んで、逆に良い効果を産み出したのかも知れませんね。薬と毒は分量次第ですから。・・・
マンガっぽく演出すれば、なんでも面白くなる受けやすくなると思ったら大間違いなんですよね(民放ドラマにありがちな)。へンなCGや描き文字や効果音とか加える漫画演出って、正直、私は白けます。
実写映像をわざわざリアリティのない二次元の漫画っぽくする意味がよくわからない。
あ、でも『あまちゃん』の中の鉄拳さんのアニメーションはとてもよかった。
あの素朴でかわいらしい絵柄が『あまちゃん』の世界観によく合ってたと思うし、実写映像の中に混ぜ込んで使ってたわけではないので。
音楽もすばらしくて、NHKらしい、絶妙なキャスティングの腕が冴えわたっていましたね。

クドカンさん脚本といえば、某赤坂局のドラマ『タイガー&ドラゴン』もかなりの傑作です。
明日月曜日から昼間に再放送するようなので、見れる方はぜひチェックをおススメします。
岡田くんと長瀬くん、西田さん、鶴瓶さん、サダヲさん等錚々たるメンバーが顔を揃えています。

副作用とTSH

2013-09-15 | ドラマ・映画・舞台の感想
最近観た映画2本についての雑感。

『サイドエフェクト』

実はソダーバーグ監督ってあんまし好きじゃないんです。・・・
ストーリーを捏ね繰り回して、捻くったからと言って、別に深淵とも複雑とも凝っているとも思わないし。
いじくりまわして、本人だけが難解通ぶって悦に入ってるだけって感じ。
これ、ウッディ・アレン監督にも共通するものがあるような気がする。・・・
練りに練った脚本とか、斬新な切り口とかって評価をされてるんだろうなと思うんだけど、そういう態に見せてるだけで、なんかどっかニセモノ感が漂ってるような気がしてならないんですよねー・・・。
ま、個人的な感慨です。私にはその妙味が理解できないのでしょう。
今回は、ジュード・ロウとルーニー・マーラが出演してるから観てみたんですけど・・・ジュードがすごく一生懸命プロモーションしてたし。ソダーバーグ監督は無期限休業するらしいし?
でも結局は、イメージ通りのソダーバーグ節だったというか。・・・
ドラゴンタトゥーの女とガイ・リッチー監督のワトソンを現代版にして精神科医にして闘わせたみたいな。
要するに、二人の代表的な作品のキャラクターをクロスオーバーさせて、"現代社会に巣くう病理"を振りかけて混ぜ込み、3回ぐらい派手に捻くってました、みたいな。・・・
マジな話、キャラクターの核となるコンセプトは、ほんとドラゴンタトゥーとホームズのまんまな気がするんですよね。
ホームズなしの、ワトソン単独スピンオフと言う観点で観れば、私には楽しめたかな、と。でなければ、ドラゴンタトゥーのリスベットの後日譚。
しかしアメリカ人の薬依存ってもうここまできてるのかね?
劇中のセリフでもセラピーは「イギリスだったら病人扱いだけど、アメリカなら励まされる」って言ってたけど・・・。
会社の面接ごときでいちいち安定剤のんでちゃ、"病んだ現代社会"どころの話じゃない。個々人の常識自体がおかしくなってんじゃない?処方する方も処方する方だし、おクスリ会社を儲けさせ過ぎ。
なんでもクスリで対処して、おクスリの使い分けは上流階級の嗜み、みたいな空気になってるし・・・。
ソダーバーグ監督の属している社会がそうなのかも知れないけど、私が知る限り、エグゼクティブ・クラスの人には往々にしてそういう傾向がある、なんてことはないです。
ジュードは、『クローサー』の時の役柄にも近い感じかな・・・。
今まで観たジュード出演作品の中で、シャーロック・ホームズのワトソン役はちょっと異質な感じがあるんですよね。
ワトソンは骨太で男っぽくて、荒っぽいけど優しさがある人柄だけど、他の作品のジュードってわりとねちっこい、少し狡猾なところのある嫌味な男のことが多い。
だからこの『サイドエフェクト』の役は、ワトソンの裏の顔、というか、こういう修羅場や場数を踏んできた過去があるからこそ、ホームズを受け入れられるタフさが養われたんだ、と思うことにしたら、とても楽しめました。(苦笑)
そうそう。ジュードにマンクラッシュ(男惚れでめろめろ)だと言ってたチャニング・テイタムですが、共演シーンはワンシーンしかなくね?
わりと早々に退場してるし。(苦笑)

『劇場版タイムスクープハンター』

こちらは毎度のことながら、本当に脚本が良くできていておもしろいです。
残念ながら画面はチープではありますが。・・・TVでシリーズを見ている人なら尚の事、十分に楽しめる内容になっています。
それから、相変わらず、弓矢、こわい。・・・
黒澤監督の『七人の侍』や『蜘蛛の巣城』を思い出させますが、マジで本物を射掛けてるんじゃないかってぐらい矢唸りがして、痛そうで、リアルで怖ろしいです。
例のモザイク・シーンもあります。(笑)
画面にいろいろインフォメーションが出るのは、アイアンマン1のHUDみたい。
最初の方にちらっと出てた織田方の侍って、佐藤浩市さんかなー・・・?エンドロール確かめるの忘れちゃった。
ストーリーテリングだけで言えば、今年観た映画の中で一番おもしろかったかも。(笑)

鋼鉄の男・法王・レガシー

2013-09-01 | ドラマ・映画・舞台の感想
最近観た映画3本の雑感を。
この3本は私的には少々、不満足な作品でした。ですから、あまり良いことは書きません。
不快になりそうな方、また、ネタバレを避けたい方はお読みにならないようにお願いします。

『マン・オブ・スティール』

すごくお金がかかってて、DCの意気込みと荒い鼻息までも感じる作品でした。
ジャスティス・リーグ(DC版アベンジャーズ)へ向けて、最初の確実な第一歩とするべくやれる事は全てやったんだろうなー・・・と。
VFXやCG等の画づら的には、アベンジャーズよりクオリティが高かったと思います。
クラーク・ケント(スーパーマン)役のヘンリー・カヴィルは角度によってはクリストファー・リーヴに似てて、スーパーマンという作品が持つ独自の雰囲気、香気を保っていると思うし、筋骨隆々とした肉体は本当にすごい。マジで地球人じゃないみたいに見える(笑)。
実の父親はラッセル・クロウ、育ての親はケビン・コスナーで、それぞれがその役者に求められるイメージを絶対の盤石さを持って演じてます。
ラッセルは傾国の最後のヒーロー、ケビン・コスナーは朴訥で厳格な少し融通の利かない田舎のおやじ。
ハンス・ジマーのスコアはやっぱり素晴らしいです。
隙はないし、高いクオリティに仕上がってると思いますが、一抹、やり過ぎ感も否めず。・・・
というか、"実在の都市を破壊""自己犠牲の特攻"ってもう去年のアベンジャーズから何回観たシチュエーションだろう・・・と。
アベンジャーズのニューヨーク破壊も、被害総額は12兆円とかいう試算を出してた会社があったけど、人的被害はどんだけあったんでしょうかね。・・・
スタートレックではロスだかロンドンだかがぶっ壊されてたし、なんでイチイチ街中にしなくちゃなんないんでしょうか?
まあ、それぞれそれなりの理由は付けられてますけど、ほんと、他でやれ!って感じ。・・・
別に街が豪快に破壊されるのを観ても、私は興奮はしないし、あれだけの破壊行為が為されれば、人的被害は絶対に免れないわけで。
このマン・オブ・スティールが、今までで一番「外でやれよ!」感が強かった。(苦笑)できないわけじゃないと思われたんで。
それから、必ずある自己犠牲の特攻攻撃エピソード。・・・プロメテウスでもやってたな・・・。
アベンジャーズもそうだし、ダークナイト・ライジングもそう。
正直、エンタメ作品を観るんなら、もう少し違う展開が観たい。
SF系を立て続けで観たせいもあると思いますが、食傷感は否めませんでした。

『ローマ法王の休日』

予告編詐欺系といいますか。・・・・
ローマの休日法王版、みたいな、楽しいコメディみたいな宣伝の仕方だったのでそのつもりで見たらまったく違いました。
これ、コメディなのかな・・・?
「W座」解説の小山薫堂さんも「コメディではないですね」と言ってたけど、私もコメディとは思えなかったです。
なにより、あの終わり方ってどうなんだろう?
でも、老境においても尚も、やはり誰かに教えを乞いたい、見上げる立場で居たい、導かれ諭されたいと思う気持ちというのは、今まで映画などの作品の中であまり取り上げられてこなかったけど、もっと注目されてもよいテーマかも、と。・・・
ナンニ・モレッティ監督自身の心境を表しているのかも知れませんが。
先日、NHKで放送された宮崎駿監督と半藤一利さんの対談を見た時も同じことを思ったのです。
半藤さんと話す宮崎監督は、青年のようで嬉しそうで、自分よりも「見えている人」がいることの安心感やわくわく感に溢れているように見えました。
たぶん二郎にとってのカプローニさんのような存在なんでしょうね。
こういうのは性分と言ってしまえばそれまでですが、60歳を迎えても、70歳を超えても、目標にできる星が輝いていてそれを見上げたいという気持ちは、ある人にはあり続けるものなのかも知れないな、と。・・・

『ボーン・レガシー』

アベンジャーズにも出演しているジェレミー・レナー主演の作品なので見てみました。
実はこの俳優さん、あまり好きじゃないんです。
アベのホークアイ役ではどうしても良さがわからず、もしかしたらこのボーン・レガシーを見たらわかるかも知れないと期待して見たんですが、やっぱりあまり良いとは思えない俳優さんでした。・・・
なんかぴんとこない。完全に個人的な好みの問題だと思いますが。(苦笑)
作品自体も私にはまったくぴんとこない内容でした。
エドワード・ノートンが一人でがんばってる感じ。でも何故かイマイチ全体的にリアルに感じられないんだよなー・・・・。なんでだろう?
マット・デイモンのボーン・シリーズは大好きなんだけどなー・・・。
最後にMobyの「Extreme Ways」がやっぱりかかるんだけど、「はぁっ!?このタイミング?!」って思っちゃったし。
今までのボーン・シリーズではその絶妙さに感じ入ってただけに、心底脱力しまくり。
全体的にもう一つ洗練されていない感じがしてしまいました。
ジェレミー・レナーはアベンジャーズ2では大活躍する予定とのことですが、私的には少々、憂鬱に思えるポイントになってしまいました。