ふと最近のカメラをいじってて感ずることである。
フィルム時代のカメラというものは
機械のカタマリであった。
それに引きずられるようにレンズも
金属とガラスのカタマリだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
机の中からフィルムカメラの説明書が顔をのぞかせてた。
まぁ~記述のシンプルさに驚く。
そりゃそうだ。
フィルムの詰め込み方、ピントの合わせ方、シャッターの押し方
くらいしか書かれてない。
あ、それにカメラを持つときの構え方なんてのが書いてある。
なんだかいいな。
露出計がついてればASA(今はISOという)の設定と
針の位置の説明、電池の入れ方くらいかな?
せいぜい30ページも大きな字で書かれてるだけ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今のカメラのマニュアル・・・・(@_@)!!
200ページなんてシンプルな方で
300ページを楽に越えるものがある。
そりゃぁそうだろ。
電気製品&コンピュータの説明書なんだから。
お爺、お婆にはとても身体的に引き合わない複雑さだ。
フィルムカメラには無かった露出補正ダイアル
オート、Av、T、etc。
ISO設定、撮影モード(単写、連続撮影などなど)、特殊な画像モード
ブラケット撮影、タイムラプス撮影、画像拡大機能・・・それに動画だ。
もぉ~読むのがいやんなる、えーい面倒だ!と言って
ゴミ箱に投げ込みたくなる。
加えて稚拙で汚らしい日本語が暴れまわるマニュアル。
こんな奴らと付き合わないといけないなら
写真なんてものはやめちまえ!
って気にすらなりませんか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
近頃は見てくれがフィルムカメラっぽい機種も人気なんだとか。
でも、中身は電気製品&コンピュータ。
レンズもプラスティックで軽量化とくる。
カメラ・メーカーに踊らされて複雑怪奇な一眼レフを
抱かされて涙目でファインダーをのぞくお爺さん。
こういうユーザを増やしちゃだめですよ。
カメラ・メーカさん!
写真人口の増加に伴いユーザを食い物にする各種の写真教室的な
サイトが一杯出来て
さぁ~あれやれ、これやれとメールを寄越す。
これもやめたがいいね。
プロと呼ばれる写真家たちもメーカにくっついて
このカメラで撮った写真だぁ~と大威張りだ。
素人カメラマン・・・このカメラ買ったらこんなの撮れるのか?
撮れっこないさ☆
でも、騙される。
今のカメラ業界&周辺の業界人ってとにかくオカシイと思わざるを得ませんな。
技術というものの使い方を間違ってると思う。
本来、優れた技術というものは・・・
人間の負担を可能な限り少なくすべきものだ。
人間が知らなくても良いようなものは出来るだけインタフェースを
隠すべきである。
黙ってシャッター押せば
何も細かい設定しなくても
美しい諧調の写真が出てくる。
こうでなくちゃね。
パソコンもそうである。
ふつうのユーザがいじらなくても良いものをいじれるようにしてる。
いったんおかしくなったら
ふつうの人間には理解不能なメッセージに誘導されて
手に負えなくなるような状態に陥る。
そんなものは本来、インタフェースを持たないように
設計すべきだ。
要するに未熟な製品なのである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
案外、写真なんてものも
フィルムカメラに戻って写してみると
存外、単純で快適なのかもしれないと思う。
なにせ、人間が触るべきものは最低限しか無いのだから。
そして
本来写真が持つ「力」を感得しやすいかもしれない。
ただ、大方の流れに流されて
今ではフィルムの現像から引き伸ばしをしてくれる店が
非常に少なく、かつ、例によって
バカ高いのだ。
なんだか、違ってるなぁとオイラ思うんですがね。
各フラッグシップ機が、どんどん出ますね
デフレの時代なのに
4年ごとに、どんどん高くなる
使いこなせない機能いっぱい&高画質で^^;
そんなカメラ誰が買う?って聞きたくなるような凄いやつ。
カメラ用コンピュータのいじり過ぎ!
カメラのありようってのは、世の姿に寄り添うものであって欲しい。
最近の車もそれに近い様相を呈しつつありますね。
何か狂ったように金儲けにひた走るためのスペックを持った製品は見ていて心苦しいものがある。
こんなことしてて良いのか?みたいな不安感さえあります。
やっぱりフィルムかぁ~!!
標準化ってのは技術の進化に欠かせない重要なファクターだのになぁ。
しかも各社勝手に作った英語らしきものを更に省略形で書きやがって!
くだらないことでも、な~んだか大切な概念でもあるかのごとくさ。
ざけんぢゃねぇぞ!!って言いたいな。
ところで、フィルムも大変ですね。白黒ならなんとかなるか?
あ、またオイラ今思っちゃったんだけど・・・RAW画像を「現像」するパラメータや、
現像後にちょこちょこいじらされてるフォトショップのパラメータって、
実はカラー・フィルムの現像に使えるようなものなんぢゃないのか?って。
だとすれば・・・昔、東洋現像所なんかでやってたことを今では個人に押し付けてるんぢゃない?
また、なんだか腹が立ってきたぞ。うるぁ~。