「野菜の学校」、12月のテーマ野菜はさといも、そして旬のお野菜は山芋です。
テーブルには、所狭しとたくさんの里芋と山芋が並んでいます。
さといもは、エネルギーは他のいも類に比べて低いけれど、その代わりにビタミンB群、食物繊維の含有量はいも類の中でもトップクラス。
ぬめり成分のガラクタンには、血中コレステロールを押さえる効果や、体内に入るとグルクロン酸という成分に変化して、肝臓や腎臓の働きを助けてくれたり、ビタミンCの吸収を助けることで細菌の侵入を防いで粘膜を保護する効果があるそうです。
けれども消費量は、10年前に比べると17%も、さらに20年前に比べると30%も減少しているのだそうです。
とっても体にもよさげなのに、もったいない!
確かに・・・さといもってどうやって食べる?と考えてみても、煮物、けんちん汁・・・と、日本の昔の食卓くらいしか思いつかないし、なにより、土を洗い流して、皮を剥いて、ぬめりをとって・・・って思うと、お店で食べればいいかーって思いがちかもしれません。
でも、先日も植松良枝さんのお料理教室では、そのぬめりを利用して、下処理をしないでそのまま牛乳でことこと煮て、
帆立と里芋のチャウダーをつくってとても美味しかったし、グラタンや、片栗粉をまぶして揚げて、甘辛のあんかけをかけたり、大根おろしとポン酢なんかでいただくのも美味しいかもしれません!
では、食べ比べをしてみたさといもを順番に。
1.埼玉県 里芋(土垂タイプ)
ぬめりがある、いつもスーパーなんかで買っているタイプのさといも
2.千葉県 土垂
こちらは1と同じタイプの一般的なさといもで、千葉県産のもの
この土垂のさといもを掘り起こした姿がこちらで、親いもから、子いも、孫いもまでくっついています。
この土垂タイプは、子いも、孫いもを出荷するそうです。
子いも、孫いもをアップにしてみました。
3.千葉県 ちば丸
従来の土垂のいいところをピックアップした、千葉県育成の新品種
ぬめり、ホクホク感がちょうどいいバランス
ちば丸を掘り起こしたもの
4.石川県 伝燈寺サトイモ
金沢市の西川さんが、加賀野菜として認定してもらうために、1年ほど前から在来種の保存と生産維持に取り組みをはじめた小いもだそうです。
3~4㎝くらいの大きさ、切り口は少し黄みがかっていて、ぬめりよりももっちりした食感
ここからは、一般にスーパーで見かけるさといもとは少し違うタイプのさといもです。
食べ比べも、1~4番と5番以降は別に分けて食べ比べてみました。
これは、5番から10番のさといもで、時計と反対回りで12時の位置が5番です。
それぞれのさといもの断面、わかりますか?
5.千葉県 00M30
びんろう斑と呼ばれる紫色の維管束が特徴で、繊維質を感じるのかと思ったら、ずっしり、ほくほく、甘い!
おいしーーーーっ。
ラップがかかっているので、見にくいかなー。
6.千葉県 00M42
親いもを食べるさといもで、食べ心地は5番と一緒けどお味、いまいち・・・
5番と一緒で、千葉県農林総合研究センター育種研究所さんが維持している遺伝資源の一部だそうです。
7.千葉県 セレベス(大吉)
親いもと子いも、両方食べる種類で、ほくほく
8.静岡県 海老芋(唐芋)
京都から伝わった、唐芋を特別に栽培してエビ状にしたもの
今日の海老芋は、エビ状になっていません・・・でも、ホクホク、とってもおいしい
品種は日野菜、滋賀県特産で、根が25~30センチで細長く、お漬物用、でも山形県産
9.宮崎県 京芋
正式には、地上に顔を出している形が筍に似ているので筍いも
10.埼玉県 八つ頭
親いもと子いもが分球せずに、塊状に
ほっくり濃厚なお味・・・のはずが、今日のはザクザクした感じ
今日は、グループ発表の発表者になりました。
さといもの食べ比べ、食べ比べている間に、どんどん、何がなんだか比較ができなくなってしまって、とても難しかったぁ。
しかも、発表では言いたかったことの半分くらい、言い忘れちゃうし・・・
でも、とりあえず、さといもたくさん食べましょう!