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ゲーム大好き店長のオタブログ

「炎多留」感想

2024-06-04 17:56:57 | ゲーム感想【ハ行】


たるたるもにゃ~/2000年

今回はいよいよ「炎多留」感想です!
何がいよいよなのかというと、炎多留シリーズは私のエロゲ人生…いやオタク人生に大きな影響を与えた作品だからです。ついにちゃんとした感想文を書いちゃうのかぁ…という感慨に浸っています。


こちらの初代炎多留、数年前に一度オールクリアしています。この度改めてイチからやり直し、やはりここが原点で偉大なゲームであると実感しました。
はい。めちゃめちゃ贔屓入ります。


主人公の寺崎陽介は19歳の大学二年生。8月に入り20歳の誕生日を目前に控え、この夏の蛍は一体誰と一緒に見ることになるのだろう…と考えていました。
大学のサッカー部活動、引っ越し業者のアルバイト、家庭教師のアルバイト、幼馴染の進路相談、なじみのゲイバー通い、ひょんなことから知り合ったリーマンの仕事の手伝い…陽介の夏休みはやりたいこと、やるべきことでいっぱい。
どこで誰と何をするか、それによって陽介の「蛍を一緒に見る男」は決まるのです。


今更ですがBLゲームというか…『ゲイゲーム』です。
タイトル画面の絵とBGMから感じてくれ、真夏の高揚感!!


パッケージ画像を見て分かるように「炎多留」の原画家、犬飼隷二氏の絵柄は実写に近いです。そこがまず大きなポイントです。立ち絵、イベントCG全てがこのテイストで感心しました。デフォルメされた表情の絵もほとんどなく、リアリティが徹底されています。
イベントCGの大半がエロシーンですが、そうでない日常イベントやエンディングのCGもあります。穏やかな表情、笑顔、怒りや悲しみの表情…その一枚一枚から犬飼氏の技術の高さがうかがえます。私のお気に入りはバースデーケーキの前で微笑んでいる勇ですね。可愛い…。


余談ですが正直なところ、二次元のゲイものでよく見る絵柄が得意ではありません。
具体的な作品名を出すのは憚られるので、それっぽい一般向け作品で例えると「暴れん坊力士!!松太郎」みたいな絵柄ですよね。松太郎をdisってるわけじゃないんですよ…。
あのテイストの絵柄を見ると、なんか内輪ノリを見せられてる気になってしまうんです。いつか克服できると良いんですけどね。




このゲームが発売された2000年は私の好きな「AIR」「Portrait」が発売された年でもあります。当時の水準で考えると、炎多留のシナリオは薄いと言わざるを得ません。二周目以降は共通部分を飛ばせば1、2時間でクリアできちゃいます。
ですが「たるたるもにゃ~」の処女作ということを考慮すると、一応各√起承転結は守っているしバッドエンドらしきものもあるし、隠し√もあるし…十分なのではないでしょうか。
ただ主人公の言ってることとやってることが矛盾していたり、見ていないイベントを見ていることになっていたり、キャラの立ち絵が説明もなく変化していたりするのでゲームとしてはかなり粗いと感じました。


エロシーンは充実しています!開始時に主人公をタチ(攻め)にするかネコ(受け)にするかを決められます。それによって、本編中のそういったシーンでのポジションが変わるので嬉しいですね!各キャラが可愛く受けてくれたりかっこよく攻めてくれたり、自由自在なのでゲイだけじゃなく私のような腐女子でも100%楽しむことができます!このシステム、すべてのボーイズゲーで採用してくれ…!!
しかしエロへの導入は無理があります。心の繋がりも無いうちから体が繋がっちゃうので、ラブに至る過程が好きな方、潔癖な方は違和感を覚えるかもしれません。私もどちらかと言うと過程を大事にしたいタイプなので最初は「ん?ww」と思いましたが、慣れるんですよ…繰り返しプレイするうちに…!




シナリオの薄さはキャラクターの魅力でカバーしています。攻略対象は6人+隠しが2人。攻略できませんが立ち絵があるサブキャラもいます。がっちり系からショタ系までタイプは様々。プレイすればきっとお気に入りの漢が見つかると思います。
私の推しは水沢篤志です!!初プレイ時から今までずっと変わりません。水沢は馴染のゲイバー「CAT WALK」の店子。モデル並みの美形だし仕事もきっちりこなし、店子としてはバッチリなんですが恋愛面や性的なことでメンヘラになりがちな性格。駅前で水沢と彼氏が痴話喧嘩しているところを主人公が諫めるシーンが水沢との出会いになります。それから主人公と水沢は何かと衝突するのですが、ふとした時に気が合ったり水沢の可愛いところを発見したりするので…ね…これはもう恋にハッテンしちゃいますよね…。うおおおおおおお篤志いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
…それとサッカー部のキャプテン・池島先輩も好きです。部活中は厳しい彼ですが、プライベートでは天然だったり優しかったり。実は繊細な内面を皆には隠しているんですよね。
あと今回の再プレイで坂谷さんけっこう良いなと思いました。引っ越し屋さんの先輩で関西弁のガテン系32歳。彼は攻略キャラ唯一のノンケでして、子供もいます。シナリオも子持ちだからこその内容になっており、ラストではけっこうジーンときますよ。
あ、それとハムスターが出てくるんですよ!!年下幼馴染・勇の√で「ハムハム」という巨大ハムスターが登場します!絵は無いんですがハムハムの仕草がテキストで随所に表現されているので、ハムスター好きの私にはたまりませんでした。猫ほどの大きさのデブハムという、現実ではありえないヤツなんですけどねwww


主人公以外はモブにまで声がついているフルボイスです。これ嬉しいですよね。台詞のテキストが表示されてるのに無音…ってけっこう寂しいですから。
声優さんはおそらく有名な方ではなく、皆初めて聞く声ばかりですがそれが写実的な絵柄と合わさって益々リアルです。演技の上手い下手はかなり分かれていて、私的には勇・平野役の方とゴンちゃん役の方は実力あって安心して聞けました。
あとの面々はちょーっと突っ込みたいですねwww演技は上手いのに滑舌悪かったり、滑舌はいいのに若干棒だったり…滑舌が悪い上に棒だったり…。




システムはうーーーんダメです。バックログ無し、セーブは1日の終わりのみでセーブスロットも10個だけ、既読スキップ無しで強制全スキップ(シーンが変わるときは止まりますが…)。ゲーム中のロード不可。CG鑑賞モードはありますがシーン鑑賞・音楽鑑賞ありません。…BGMが何気に良いのに、これは勿体ない!
あと効果音を飛ばせないのもイタイです。携帯の着信が鳴るシーンなんかしばらく「ピリリリリリ…ピリリリリリ…」を聞かなくちゃならないので焦れる~!






この記事を最後まで読んでくれる人がどれくらいいるのか、また読んでくれて炎多留に興味を持ってくれる人が一人でもいるのか…気になるところですが、私はこの記事を書いている今とても楽しいですし、書ききって満足しています。
プレイ中だけでなく後から思い返してワクワクする不思議な魅力のあるゲームなんですよね。これって主人公の人格も関係していると思います。炎多留を語るうえで決して忘れてはならないのが寺崎陽介。ものっすごいスケベだし街中で下ネタギャグを発するクレイジー野郎なんですが、優しくて何事にも手を抜かず、助けるべき人間のことは絶対に見捨てない。プレイヤーに動かされているのでなく、自らの道を選んで動いているような…寺崎ってそういう男なんですよ。なんかかっこよく思えてきちゃう。初代炎多留の主人公に相応しいヤツです。
これは私なりの考察なのですが、年下キャラの勇√・平野√では他キャラの√と比べて寺崎が少々強引な性格になっています。これって寺崎がサッカー部に所属しているがゆえの、体育会系にありがちな縦社会意識の表れなんでしょうか?


今後「炎多留Ⅱ」「炎多留Ⅲ」「ichi」も再プレイしていきたいと思います。
今回大変長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!

評価:85点
さよオ●ニー!マスかいて寝ろよ!

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