「あると」感想

Purple software/2006年

今回はPurple softwareの「あると」感想です！
私にとってこのゲームは学園モノとしての側面よりバイトモノとしての側面の方が印象深かったです。ファミレスでのアルバイトの様子が詳細に描かれていて、それが退屈に感じる人もいるかもしれませんが私はかなり面白かったですｗｗｗ
学園のシーンっていうか学生会のシーンははっきり言ってつまんなかったですね。




両親の海外出張が決まり、一か月という期間限定の一人暮らしをすることになった成瀬将人。
生活費は受け取っているので気ままに過ごせる…と思っていた矢先、母親が注文していた代引きの荷物が届いてしまい大半のお金を失ってしまいます。食パンの耳などで食いつなぐか？と思案するのもあまりに惨め。そんな時、友人の助言によりファミリーレストラン「ヴィオーラ」でのアルバイトを始めることになります。
従食で一食分賄えるうえにお金も稼げるので一石二鳥。それにヴィオーラは美人な従業員が揃っていることで近隣でも有名なお店なのです。
しかし将人はこれまで女性異性に特別な感情を持ったことも、ましてや異性と深く関わったこともありません。
そんな将人の生活が、ヴィオーラでのアルバイトを通して変化していきます…。



っていうお話。
もうね、お金を失う出来事も実際ありそうでリアルでしょ？
序盤でファミレスの倉庫整理をするシーンで、主人公がきゅうりがどうのこうの言い出した時「あ、細かいやつだ…」って思いましたｗｗｗ

シナリオライターさんがファミレスでバイトしてたんだろうな～。自分がやったことないバイトの話を人から聞くのは楽しいですよね。
この「あると」攻略対象ヒロインが5人いまして、うち3人がバイト先で深く関わる「ヴィオーラ組」あとの2人が学園で関わる「学生会組」となります。
どちらも大きな事件などの展開は無く、淡々とした日常を過ごしていくうちに意中の子と付き合うことになり、まぁなんやかんやあったり無かったりしてハッピーエンドを迎えます。
しかし「ヴィオーラ組」「学生会組」この二つの間に大きなシナリオ格差があると私は感じました。ヴィオーラ組のシナリオは事件が無いなりにけっこう楽しかったです。特にメインヒロインの恵√なんかは、一見完璧超人である恵の内面が見えて面白かったです。沙織さん翔子さんのシナリオも不思議と引き込まれました。…翔子さん√は事件があるっちゃあるなｗｗ
学生会組のシナリオの何が良くなかったというと、一言で表すなら「退屈」。主人公が学生会にスカウトされて学園の仕事を手伝うことになるのですが、なんか常に学生会と主人公で気を遣い合って譲り合って特に読み込む必要のない事務手続き等の説明があって…いつの間にか恋仲になって…え、これ何がおもろいん…？と思いながらエンディングを迎えることになります。ヒロインの魅力は当然理解できるわけがなく…千歳ちゃんなんて、引っ込み思案なようで変に頑固なのでちょっと面倒でしたね。なんだこいつ感。
ライターさん分かれてるんでしょうか？ヴィオーラでの日々が楽しかったので学生会側のシナリオに対しては勿体ないな～と思ってしまいました。もっとどうにかなる余地があったのではないかと…。




絵に関してはほとんど文句ナシ。
可愛いしエロいしで最高でした。なんというか「やりすぎていない」雰囲気がいい感じですね。漫画的なデフォルメされた表情も良かった！原画家の岩崎氏、あると後まもなく急逝されてるそうで…。残念すぎる…。


好きなキャラは翔子さん。出会いのシーンが特に可愛いです。すぐ噛みついてくるのは危険だけど、あれも意味があるんだよな～。
CV楠鈴音のヒロイン、今のところ百発百中で好きです。
恵も好きです。こちらも中の人が上手すぎる。恵のキャラをよく捉えていると思いました。
あと主人公の友人、康則も良いですよｗｗｗｗｗ真面目なキャラばかりの「あると」の世界で、康則だけは得体が知れず不気味で笑えました。なんか、何でも知ってるんですよコイツ…何…？


そして「あると」で是非注目してほしいのはOPムービー！！あるとヒロインズがフルアニメーションで生き生きと動きます！
橋本みゆき氏歌唱のテーマソングもアップテンポで覚えやすく、名曲です。






店長の目線からちょろっと本音を言いますね。主人公たち、自分の都合でシフト変えまくるんですけど実際これやられたらめっちゃ迷惑！！笑
私が妹尾店長なら「やっぱ○校生ばっかり雇うのは止めとこう…」ってなりますよ！
まぁフィクションだから許せるけどね…。

評価：74点