４号機建屋の倒壊より怖い現実

４号機の原子炉建屋の倒壊が心配されているが、大地震によって一気に倒壊するならば

使用済み燃料は、建屋のガレキの中にバラバラに拡散するだろう。

当然、燃料の持つ残留熱で燃料の温度は上昇し、その周りには近づけなくなることは、

容易に想像ができるが、燃料同士が隣り合うことなく燃料集合体毎にバラバラになっている

為に温度の上昇は緩やかだ。

しかし、原子炉建屋は倒壊せずに、使用済み燃料プールの下部コンクリートにヒビ割れが発生し

燃料プールライニンゲに穴が開いた場合には、燃料がプールの中に整列した状態のまま、

その冷却水がゆっくりと減少し、徐々に燃料が空気中にさらされていくことになる。

この状態が一番危惧されることで、燃料の温度が上がっていくと、放射性物質を含んだ大量の

水蒸気が発生し、そのまま冷却水が減少すると・・・使用済み燃料プールが原子炉を同じような

状況になってしまうからだ。

現在の１～３号機はメルトダウンの可能性が言われているが、燃料は、圧力容器下部か格納容器

下部にあると予想され、大気にはさらされていない。

もし、４号機が上記のような状態になると、大気中で燃料が溶ける可能性がある・・・

ダムと同じで、小さな亀裂が発生すると、その水圧で一気に使用済み燃料が大気にさらされる。

今後の余震で建屋崩壊はさることながら、燃料プール下部に亀裂等が発生しないことを

祈るばかりだ。

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