モケーレムベンベ井澤聖一の「浮世の散歩」

モケーレムベンベのボーカル、井澤聖一のブログ

『カレーは玄米』を推し続けていきたい

2019-01-09 23:01:50 | Weblog
思春期を過ぎた男子たるもの興味を持つのはごく自然なことであり、むしろ健康な証拠と言っても良いであろう。
拙者、近頃すごい勢いでカレー作りにハマっている。

しばらくルーを使わずカレー粉で作っていたが、ついにスパイスを揃え始めてしまった。
棚に並んだ大量のこりあんだーやら、ふぇぬぐりーくやらを使い切るまで、もう後戻りはできない。
スパイスはお料理のラストダンジョンである。

しかしなぜ成人男性はある日突然、カレー作りに目覚めるのか。

ポイントはやはり「カスタマイズできる」という点だと思う。


多くの男性は幼少期から、自分のオリジナルな形にカスタマイズできるものに弱い。

ミニ四駆しかり、遊戯王カードしかり、ポケモンなどもまたしかり。
男子に流行る遊びには「カスタマイズ欲」を満たしてくれることが重要なのである。

そしてそのカスタマイズ欲、じつは皆わりと大人になっても隠し持っている。

車やバイクにハマる人しかり、盆栽をやりだすじいさんしかり。
デニム好きの色落ちを楽しむところも一種のカスタマイズと言って良いかもしれない。

そして皆ある日突如として、カレー作りに目覚めるのである。


カレーほどカスタマイズポイントの豊富な料理は他にないと言っていいだろう。

市販のルーを使うものでさえ、
メインは肉にするのか魚にするのか。肉なら牛か豚か鳥か。
ベジタブルカレーもアリだし、ヘルシーに豆腐メインという手もある。

他の具材も、定番のジャガイモにんじん、かぼちゃ、ブロッコリー、ゴーヤなどを入れてもうまいし、角切りのアボカドなどもいい。

そして、隠し味。
コーヒー、ジャム、チョコレート、みりん、酢、ごく少量のウイスキーなんかもいいかもしれない。

こうして書いてるだけでむずむずしてくる。
カスタマイズしたい。自分だけのオリジナルのレシピを作りたい。

ましてこれがスパイスから作るとなるとどうなるか。

市販のルーを使わないことで、
「いわゆる日本流カレーライス」を基本にしたアレンジの呪縛から解き放たれたカレーは、世界中を自由に駆け回る。

なんせスパイスで炒めたり煮たりして、「これはカレーだ」と言ってしまえば、オー、フリーダム。
それはまごうことなきカレーなのである。

先日は、鰆の骨で出汁をとったところに白味噌をとき、
炒めた玉ねぎとにんにく生姜にスパイスを入れ、
それらを合わせたのち、菜の花と、片栗粉をまぶして焼いた鰆の身をぶっこむなどしてみた。

これ一体わしはなにを作っておるのか?
答えはもちろんカレーである。オー、フリーダム。

このカレー、なんかハイパーうまかったので、
今度はここにペースト状にしたカシューナッツなども加えてみたい。
白ごまとかでもいいかもしれない。
たぶんうまい。


こんなことを書いておいて実は拙者、全然料理が上手なわけではない。
手際は悪いし、けっこう失敗もする。

クローブ入れすぎた時はお風呂屋さんみたいなにおいのカレーになったし、
ムダに調味料入れすぎて、全てが打ち消し合っているようなよくわからん味になることもある。

それでも最終的になにかしら、必ずオリジナルななにかが完成する。
作曲に行き詰まってボツ続きな時などは、これがとても嬉しい。

自分にはなにかができる、完成させられる、ていうのはスゴイ。
その勢いで、また行き詰まった作曲に向かう。
自己肯定感の回復。人生におけるセーブポイントのようだ。

スパイスは後戻りできないお料理のラストダンジョンにして、セーブポイントでもあったか。

ぬ、これ完全な詰みであるな。南無。


またうまいレシピが無事カスタマイズされたら紹介するかもしれぬゆえ、よろしくお楽しみに、て、ちゃいまんがな、

いい曲をがんばって作りますので、
そちらをよろしくお楽しみにされたし。

スパイスラストダンジョンで詰んではいるものの、本業は音楽家である。

1 コメント

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Unknown (J)
2019-01-10 14:51:13
全部が物凄~く納得できる内容でありました…。
息子がバイクなどをカスタマイズするのを見てても、息子の料理の仕方を見てても、「なんでわざわざ?」って思うところがあったんですが、それは男子たる故だったんですねぇ?笑

そう言えば先日、雲州堂にライブ観に行った時に堕天使かっきーさんと料理の味付けについて話したりしたんですがおもしろかったんです…
もしきよっさんもかっきーさんと会われた際にカレーに付いてお話されたらめちゃくちゃ盛り上がりそうだなと思いましたよ。笑

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