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ガレージSMAK

キャデラックATS(A1SL)ジャダーがある車のATF交換

同業者からATが調子悪くATF圧送交換で直らないか?と問い合わせがあり、症状を聞いた感じでは改善するかどうかは半々かな〜とお答えしたところ、お客様と相談した上でATF圧送交換のご依頼となりました。

キャデラック ATS A1SL 2016年式 135600キロ
この車に限らず圧送交換のご依頼を頂いた時には車検証のデータを頂いて、整備書でミッションの仕様、使用フルード、フルード容量を確認の上、ストレーナーが交換可能なのか?部品供給があるか?などを調べてます。
ですがこの車に関してはなかなかはっきりとした情報がなく(^_^;) ミッションがGM製の6L45なのはわかったんですが、圧送交換で使うアタッチメントが合うか?がわからなかったんですよね。BMWでも6L45を搭載している車はあって、圧送交換が可能だったりするんですが、同じミッション型式でもメーカーが変わると周辺部品が変わるので出来ないこともありますので(^_^;)
なので依頼者である同業者さんにも「アタッチメントが付かなくて圧送交換が出来ない可能性もある」とお伝えしてあります。

で、この車の症状としては普段の走行では問題ないが登り坂などの負荷がかかる時にジャダーが発生するとのことです。
普段使っているテストコース(格好良く言ってますがお店近辺の一般道笑)には坂がないので第2テストコース(幸いにも近くに山があり長い坂があります)へ出張です(^^)/
そこに至るまでの平坦な場所では何も問題なく普通に加速してましたが、坂道での変速直後の加速でジャダーが出ました(⁠>⁠0⁠<⁠;⁠)
あとシフトショックも若干ありますね〜


症状の確認が出来たのでリフトアップしてミッションの現車確認。

ん〜画像には写ってませんが6L45だと思っていたミッションが8L45でしたw⁠(⁠°⁠o⁠°⁠)⁠w
これは想定外(^_^;)

そしてアタッチメントの取り付け先となるオイルクーラーラインはミッション左側にあるんですが


ミッションとボディの隙間が狭いです(^_^;)
見た感じで厳しそうだったんですが外してアタッチメントを当てて試行錯誤してみるも、、、無理ですね┐⁠(⁠´⁠д⁠`⁠)⁠┌
アタッチメントは取り付けれるもののホースが取り付けれないですね。しかもアタッチメントのOリングのサイズが合わないので、仮に取り付けれたとしてもフルードがジャブジャブと漏れてきそうです(^_^;)

圧送交換が出来ないとなると交換効率の悪い循環交換をするしかないですね〜
それでいてジャダーを無くしたい。

当初の見積もりではオイルパンを脱着してストレーナー交換、ワコーズのセーフティSで圧送交換を2〜3回して仕上げにSOD-1を添加する予定だったんですが、循環交換で同じ量を使っても想定していた結果は望めないな〜と。
結果と金額が同じであれば変更しても問題ないだろう!ということで対策を練ってから作業スタート(^^)/

まずはドレンアウト。
と言っても正確にはドレンプラグではなくオーバーフロープラグなので

全容量10.3Lに対して2.2L程度しか排出されません(^_^;)


オイルパンを途中まで外して無理やり排出щ⁠(⁠゜⁠ロ⁠゜⁠щ⁠)

抜けきったところでオイルパンを取り外し。


ストレーナーも取り外し。

ソレノイドバルブはこんな色をしてますが


綺麗にするとこんな色に(^^)


ストレーナーのフィルター部分は真っ黒でした(⁠゜⁠o⁠゜⁠;

とりあえず新品のストレーナーを取り付け。

オイルパンのマグネットにはかなりの量の鉄粉が吸着されてました(⁠>⁠0⁠<⁠;⁠)


オイルパンと一緒に綺麗にして

ミッションに取り付け。

オイルパン脱着とストレーナー交換で排出されたフルードは4.5Lだったので、合計6.7L排出されたことになります(^^)


ちなみに〜排出されたフルードを廃棄すると、んん〜沈殿物が気になりますね(^_^;)

フルードの注入口はミッション右側にあります。


クリップな感じの栓を外して


当初の予定とは違うワコーズATFプレミアムSを

充填して


万能添加剤のSOD-1プラスも

充填(^^)/

フルード温度が規定値に入ったことを確認して

オーバーフローさせて規定量に合わせます(^^)/

左が最初に排出したATFで、右がさっきオーバーフローしてきたATF。
ほんと若干ですが赤みが出てます(^_^;)

なんか流れ的にATF交換が終わったような感じになってますが、、、
ここからが本番です!
まずなぜ当初の予定と違うフルードにしたのか?
循環交換になったことで圧送交換と違い完全にフルードを入れ替えることは出来ないということで、希釈状態でも高い性能を発揮できるプレミアムSのほうが向いているな〜というのが1つ。そしてより高い清浄性能を求めたからですね。
で、単純にエンジンを掛けてフルードを循環させた後に交換を繰り返しても効果は薄いと考えたので、しばらくテストドライブ、、、実走で負荷を掛けながらミッション内部を洗浄するのがいいだろう!
そうなると更なる洗浄能力が欲しいってことでSOD-1プラスも添加したわけです(^^)

これで下準備?が整ったのでテストドライブへ出発(^^)/
最初に乗ったときと比べてジャダーが減ってるのは間違いなくて、坂道では出なくなりましたね。ただ高速域の低回転では出てきます(^_^;) シフトショックは気にならないレベルになってます。
そんなことを感じつつ高速道路や一般道を交えて約130キロ走行させて頂きましたm(_ _)m


再びピットへ〜


オーバーフロープラグから排出だけでは排出が少ないので

注入口から吸い上げて抜き取ります(^^)/



抜き取りが終わったら新油を充填してエンジンスタート。
10分ほど循環させて

再び排出。




注入口からも抜き取ります。

予算的に次が最終的な充填になるので

SOD-1プラスを先に添加して

ワコーズATFプレミアムSを充填。


エンジンを掛けて規定温度になったのを確認して

余分なフルードをオーバーフローさせて油量調整完了。


左が一番最初に排出したATF
右が最後にオーバーフローしたATF
ぱっと見では同じ?に見えるかもですが、よく見ると右は若干透明度が上がってまして

これは最初に排出したATFで見た目通り普通に黒いんですが


最後にオーバーフローしたATFは思ったより綺麗じゃないですかね?

ミッション内部はかなり洗浄できたと思いますし、プレミアムSとSOD-1プラスの性能でなんとかなるんじゃないかと思ってます(^^)/


全ての作業が終わったところで最初と同じテストコースへ出発!
シフトショックは無し。
坂道でジャダー無し。
坂道での低回転、高速域での低回転もジャダー無し。
ってことでジャダーは無くなりました(≧∇≦)b
ついでに加速がかなりスムーズになってます♪
SOD-1プラスは馴染んでくると更に効果を発揮すると思うので更にイイ感じになるんじゃないかと思います(^^)

予定外?予想外?のことが起きましたが無事目的を達成できて良かったです。

皆様からの整備のご依頼をお待ちしています。

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