この間、YouTubeでニーナ・アナニアシヴィリさん(下記参照1)の「瀕死の白鳥」や「ドン・キホーテ」などを見つけ、久しぶりに彼女の踊りを堪能しました。
本当に素晴らしい踊り手です。
彼女と歳は変わらなかったはずですが、まだ現役です。多分…。
Nina Ananiashvili dances The Dying Swan (vaimusic.com)
そもそも、瀕死の白鳥はサン=サーンスによる組曲「動物の謝肉祭」の「白鳥」を用いて、湖に浮かぶ傷ついた一羽の白鳥が息絶えるまでを描いた作品で、1907年にミハイル・フォーキンがアンナ・パブロワのために振り付けしました。
白鳥の湖の中の一部とよく混同されていますが、別個の作品です。
ついでの事に書いておきますが、日本でも踊っています。
芥川龍之介さんも絶賛したという記事を読んだことがありますので。
飛行機での旅が出来ない頃に、中南米をはじめ、インド、エジプト、オーストラリアと世界中を公演して回っていたそうですから、本当に感心します。
あまりにも彼女の踊りが素晴らしいとされていたので死後20年間誰も踊ることが出来なかったそうですが、わたしの現役の頃のロシアのトップスターだったマイヤ・プリセツカヤさん(下記参照3)が違う振り付けで踊ってからは、また再演されるようになったようです。
わたしが学生の頃(すっごい古い話だけどね)クラシックバレエのビデオは、1本、数万円していたのでとてもじゃないけど手が届きませんでした。
その高いビデオを沢山並べている友人宅のリビングを観て「オッ金持ちだなぁ~」と感動していたのを思い出しました。
昔だと手の届かないものがこうやってYouTubeで観ることが出来るなんてなんて幸せなの?!と喜んでいましたが、昨日、高羽そらさんがtwitterの呟きをアップしているのを読んで、一つの答えに向かって物語が進行していっているように感じました。
しみじみ無料化の恩恵にあずかっている身としては、有難いような、そうでないような…。
決して『無料化』にスポットを当てているのではありませんよ。
その意味にスポットが当てられているのですが。
恩恵に預かりついでに高校生の頃には絶対に観ることが出来なかったであろうアンナ・パブロワさんのビデオも掲載しておきます。
本の中でしか観た事がなかった彼女の踊りをビデオとは言え、実際に観ることが出来て本当に感動しました。
技術的な事は、バレエの世界も日々成長しているので、今の踊り手の方がずっと素晴らしいですが、何んと言いますか…お城やお寺などを観て歴史上の人物がそこを実際に歩いたんだとか、住んでいたとか考えるとブルッって感激しませんか?
それと同じような感覚で、当時の担い手を少しでも身近に感じる事が出来たのが嬉しくて、今の時代に生まれて来て良かったぁ~~\(^o^)/と思うのでした。
2分弱ほどのビデオですので、興味ある人は是非ご覧になってください。
Anna Pavlova - The Dying Swan
The Dying Swan - Ulyana Lopatkina vs Anna Pavlova
Ulyana Lopatkina ウリヤーナ・ロパートキナ (マリインスキー・バレエ)さん(下記参照4)とアンパブロワさんを続けてみることが出来ます。
≪参照1≫ニーナ・アナニアシヴィリさん
グルジア共和国のバレエダンサー。2004年よりグルジア国立バレエ団芸術監督、および付属のチャブキアニ・バレエ学校校長。ボリショイバレエ団のプリマ・バレリーナを20年以上、アメリカン・バレエ・シアター(ABT)のプリンシパルを16年務めたが、2009年6月、ニューヨークでの 『白鳥の湖』 公演を最後に、ボリショイに続いてABTからも引退した。今後はグルジア国立バレエ団で指導をしながら出演を続けるという。
≪参照2≫アンナ・パブロワさん
パブロワ9歳の頃に母と『眠れる森の美女』のバレエを観賞したことでバレリーナを志します。ロシア帝室バレエ学校卒業後、優秀な試験結果から群舞を経ずにコリフェとしてマリインスキー・バレエに入団。その白く透き通った肌、小さな頭部、整った目鼻立ち、細長く優美な脚線など、バレリーナとしての天性の素質を備えていたことに加え、踊りへのたゆみない努力と情熱によって、瞬く間に才能を開花させ、トップの座を射止めます。若くして『ジゼル』で成功を博し、神の道化ニジンスキーとも共演。そして1907年、ミハイル・フォーキンの振付で本作を舞ったことにより、ついに揺るがぬ名声を勝ち取るのです。バレエとは「重力に逆らって空を舞う」ことに真価があります。これは以前『ゴシック建築の完全性』キリスト教における死の超克の記事内で詳述した、西洋の「天上」を目指す思想と合致しています。その意味において、空を飛ぶ鳥以上にバレエにふさわしいモチーフはありません。とりわけ美しく、気品と優雅を兼ね備えた「白鳥」は、まさしくバレリーナのトーテム(族霊)と言えるでしょう。映像は、アンナ・パブロワ本人が踊った『瀕死の白鳥(The Dying Swan)』の動画です。ニジンスキーの踊りは映像として残りませんでしたが、パブロワの踊りは記録保存されました。
参照2は、アンナ・パブロワ 『瀕死の白鳥』(http://bigakukenkyujo.jp/blog-entry-21.html)より貼付。日本美学研究所(http://bigakukenkyujo.jp/)
≪参照3≫マイヤ・プリセツカヤさん
芸術家を多く輩出する有名なユダヤ人一家に生まれた。エンジニアの父の仕事の都合で、スピッツベルゲン島の学校へ通う。1938年、父親はスターリンの粛清により処刑され、サイレント映画女優だった母親はカザフスタンへ強制送致された。マイヤは母方のおばにあたるバレリーナスラミフィ・メッセレルの養子となった。1934年、一家は休暇のためモスクワに帰り、その期間中に、マイヤは帝室バレエ学校のエフゲニヤ・イワノヴナ・ドリンスカヤのクラスに編入する。バレエを始めて1年目で「軍縮会議」という演目の中国人役で舞台に立つ。その後再びモスクワに戻り、バレリーナであったエリザヴェータ・ゲルトのもとで6年間学ぶ。1943年に国立モスクワ舞踊学校を卒業し、ボリショイ・バレエに入団した。2015年5月2日、89歳で心臓発作のためドイツで亡くなった。
≪参照4≫ウリヤーナ・ロパートキナ (マリインスキー・バレエ)さん
ロシアで最も古い歴史と伝統をもつマリインスキーバレエ団のプリンシパルダンサーであるロパートキナの“白鳥”は世界一と称される。ロシアにはあのボリショイ・バレエ団もあり、200年以上の歴史を誇るこのバレエ王国で、20年もの間頂点に君臨するプリンシパルがウリヤーナ・ロパートキナだ。29歳で長女マーシャを出産した時もその座を譲ることはなかった。彼女の踊る“白鳥”は世界一と評されている。1991年に入団し、プリンシパルに昇格した95年以来、第一線で活躍を続ける
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