湖北２７名刹 １番「菅山寺」 献奏曲名「本曲調子」

 

第一番　大箕山　菅山寺

天平宝字8年(764)、孝謙天皇の勅命で照檀上人が創建。当初は龍頭山大箕寺とした。
寛平元年(889)、菅原道真が宇多天皇の命を受け、この寺に国家の隆昌と皇位の安泰を祈願。その際勅許を得て、三院四十九坊を建立、寺号を大箕山菅山寺と改められた。
現在は、坂口区の人たちを中心とした信者の人たちの手で守られている。

　　

 

　近江湖北二十七名刹は、滋賀県湖北地方の寺々から、宗派に関係なく選ばれた名刹です。

　霊場の数が二十七となっているのは、四地区（湖北、湖東、湖南、湖西）で各二十七箇所が選定されれば、百八ヵ所となるからです。

　私はこれまで随意勝手気ままに、尺八一本持ってお参りしていましたが、居住区のこの湖北から、巡礼の積もりで献奏を続けたいと思い立ちました。

　どうせ暇で気侭な隠居の身、弓道場に居るか尺八を吹いているかの毎日ですから、きちっと巡礼で献奏を重ねたいと思っています。

　寺の紹介と献奏の様子、音曲も明暗尺八本曲を中心に掲載していきたいと考えております。自分で楽しい「巡礼記」にしていく覚悟です。

 

 調　子

 

 

湖北三十三観音札所

 

　滋賀県・近江の国の北東部、旧伊香郡内にある三十三観音霊場を巡る・・・これを解り易く

「湖北三十三観音札所巡礼」と呼びます。

私の居住地は湖北地域であり、時々尺八一本を持って寺参りをしていたのですが、今回は本当の「虚無僧尺八修行」として、札所番号順に巡拝し、明暗本曲をしっかり献奏しようと決心、地無延管一尺八寸管を持って出かけました。

一番　田神山観音寺

 

戦国時代、賎ヶ岳合戦のおり羽柴秀長の本陣が置かれた田上山を背景に、入母屋造りの本堂がある。薄暗い堂内、お厨子の扉が開かれると、伝教大師作と伝わる等身大の聖観音がローソクの灯りに浮かび上がる。

明暗本曲「虚空」献奏　地無延八寸管にて

 

二番　長亀山西光寺

　　

天狗杉と呼ばれる樹齢四百年程の杉の大木のある境内に、薬師堂と並んで江戸中期の立派な観音堂がある。ご本尊は六十センチ程の素木の十一面観音。頭上には正面に阿弥陀如来の化仏を頂き、やや大振りな仏面が盛り上がるように並んでいる。

明暗本曲「霧海ぢ」献奏　地無延八寸管にて