COVID-19ワクチンの副作用: 日本における学会発表と世界における 論文報告の現状
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COVID-19ワクチンの副作用: 日本における学会発表と世界における 論文報告の現状
* 小西菜普子1) 平井由里子2) 彦田 裕司2) 宮原 聡子3) 藤沢 明徳4) 本橋 秀之5) 上田 潤6) 井上 正康7) 福島 雅典8)
1)大阪公立大学 医学部 2)株式会社MCL 3)なでしこ光クリニック 4)医療法人社団心 ほんべつ循環器内科クリニック 5)東京医科大学病院 疾患モデル研究センター 6)旭川医科大学 医学部医学科 先端医科学講座 7)健康科学研究所 現代適塾 8)一般財団法人 LHS研究所
臨床評価 51巻3号 2024, p.478
抄録
「全国有志医師の会」は,2021年12月から2023年11月の間にCOVID-19ワクチンと疾患との関連につい て日本の医学会で報告された内容を調査し,その学会発表演題一覧を公表している(開催学会数134学会, 演題数447題).
本稿では,全国の医療従事者がCOVID-19ワクチンの副作用がみられる患者さんに対して 適切な診療を行うために必要な情報を提供することを目的として,COVID-19ワクチン副作用として報告 されている疾患名をキーワードとしてPubMedで検索を行った.
その結果,総ヒット数は3,071報で,上位 10疾患は血小板減少557報,頭痛455報,心筋炎344報,血小板減少を伴う血栓症328報,深部静脈血栓症 241報,ギラン・バレー症候群143報,静脈洞血栓症143報,アナフィラキシー 140報,リンパ節腫大132報, 血管炎129報であった.
今回の調査により,既に膨大な数のCOVID-19ワクチン接種後の健康被害が世界 中で報告されている事実が明らかになった.
これらの情報を医療関係者や研究者と共有し,ワクチン接種 後症候群(PVS)の検査法開発,診断基準確立,治療法開発,さらに診療ガイドラインを策定して,患者さ んに適切な診療を提供できる体制構築は急務である.
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