新型コロナワクチンと死亡の間には因果関係あり 医薬ビジランスセンター
医薬ビジランスセンター(浜六郎理事長)の解析によれば、新型コロナワクチンと死亡の間には因果関係が認められています。
薬のチェック SEP. 2021/Vol.21 No.97
https://www.npojip.org/chk_tip/No97-f05.pdf (無料公開、図はpdfを参照)
ワクチン接種と、その後の死亡には因果関係あり
薬のチェック編集委員会
厚労省基準でも「因果関係は否定できず」
2021年8月4日の資料[5]で厚生労働省(厚労省)は、7月25日までに報告された、COVID-19用ワクチン接種後の死亡例834人(ファイザー製828人、モデルナ製6人)について因果関係を評価し、3例が否定され、他の831例は「情報不足等で評価できない」として実質的に全例の因果関係を認めていません。
しかし、「因果関係不明は,因果関係が否定できないととるべき」[6]と、有害事象の扱いに関するQ&Aで厚労省自らが述べています。
しかも、本誌96号で指摘したように、ワクチン接種後に脳出血など血管病による死亡の割合が一般人口に対して突出して多く、循環器疾患死の危険度は、医療従事者で19倍、高齢者で6倍です。
この突出した循環器死亡の多さは、ワクチン接種と血管病死との因果関係を強く示していますが、ここで、もう一つの重要な事実を示しておきます。
因果関係がないなら頻度は変動しない
国が言うように接種との因果関係がないとするならば、接種後の日数にかかわらず、死亡報告数は変動がないはずです。しかし、医療従事者または65歳未満の人では、接種4日後に死亡のピークがあり、5日後までで報告の半数を占めます(図)。中央値は5日でした。
高齢者のピークは接種翌日にあり、2日後までに半数超(52%)です(中央値は2日)。
そして、どの年齢でも接種3週以降の死亡報告は2%とわずかです。
このように、接種から死亡までの日数が短期間に集中していることは、ワクチンと死亡との因果関係を強く示唆します。
COVID-19潜伏期間ピークは4日
ワクチン接種後、医療従事者または65歳未満の人では、前述したように4日後に死亡のピークがあります。
COVID-19に自然感染した場合の発症までの期間(潜伏期間)のピークも4日、中央値も4日です[7](図)。
SARS-CoV-2(いわゆる新型コロナウイルス)は、血中に移行すると、血管の内面で、受容体ACE2が多くなっている部位から血管内皮細胞内に取り込まれて、異物細胞となります。異物細胞は、免疫細胞によって認識され、"排除”の対象となります。
血管内面の細胞はもともと生体にとっては正常組織ですから、それが排除されると、そこには傷が生じます。傷は修復しなければいけません。組織を修復するために、炎症反応が起こります。この炎症反応が、発熱や、白血球数の増加、心拍、呼吸数の増加といった、感染による症状です。症状が出るまでに要する期間は、ふつう3~5日、中央値は4日です[7]。
接種後3~4日に死亡多発は潜伏期間と類似
COVID-19ワクチンの場合は、マクロファージ(食細胞)や血管内皮細胞に取り込まれて作られたスパイクタンパクが血中をめぐると、受容体ACE2から内皮細胞内に取り込まれて、異物細胞となり、自然感染と同様に、異物を含んだ細胞は免疫機構で“排除”の対象になります。損傷した血管内皮の程度が大きければ出血の原因となり、出血しなくとも血栓の原因になります。
したがって、医療従事者または65歳未満の人の死亡のピークが4日後、というのは、ワクチンと死亡との因果関係を強く疑わせます。
高齢者の死亡では、報告漏れが多い可能性も
ワクチン接種後の死亡までの日数が、65歳未満よりも高齢者で短い理由の一つは、吐き気や嘔吐に伴う誤嚥などで急死することが多いことです。
しかし、それに加えて、65歳未満なら報告されるような接種後しばらくしての死亡例が、高齢者では報告されていない可能性もあります。高齢者では、潜在的な死亡例はもっとあるでしょう。
参考文献
1) ワクチン接種者状況ダッシュボード
https://cio.go.jp/c19vaccine_dashboard
2) CDC, Outbreak of SARS-CoV-2 Infections, Including COVID-19 Vaccine Breakthrough Infections, Associated with Large Public Gatherings. MMWR: 2021: 70: 1-5
3)浜六郎、飲んではいけない!薬と感染症、秀和システム2020
4) https://www.worldometers.info/coronavirus/
5)厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei_284075.html
6) ICH-E2(治験中に得られる安全性情報の取り扱いについて)
https://www.pmda.go.jp/files/000156127.pdf
7) 積極的疫学調査の情報に基づく新型コロナウイルス感染症の潜伏期間の推定IASR 2021:42(6): 131-132: https://www.niid.go.jp/niid/images/idsc/iasr/42/496.pdf
https://www.niid.go.jp/niid/images/iasr/2021/6/496d06f02.gif
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厚生労働省サイトより引用
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_hukuhannou-utagai-houkoku.html
新型コロナワクチンの副反応疑い報告について
報告された事例と評価について
副反応疑い報告について、報告された症例や、評価の結果等について、ご紹介しています。
新型コロナワクチンの副反応疑い報告の報告状況については、専門家による評価結果とあわせて、速やかに皆さまに情報提供できるよう、審議会(※)を通常より頻繁に開催し、審議会の度に公表することとしています。
(※)厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)
▷令和3年8月25日開催 (資料はこちら)NEW
接種が開始された令和3年2月17日から対象期間の8月8日までに、ファイザー社ワクチン、武田/モデルナ社ワクチンについて副反応疑い報告がなされ、それぞれの頻度は0.02%(90,651,661回接種中20,492例)、0.01%(12,261,354回接種中1,564例)でした。いずれのワクチンも、これまでの報告によって引き続き安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。なお、ワクチンにより接種対象者の年齢や接種会場などの属性が大きく異なるため、両ワクチンの単純な比較は困難です。
死亡例の報告について(資料1-3-1、1-3-2、1-6-1)
○対象期間までに、ファイザー社ワクチンについて991例、武田/モデルナ社ワクチンについて11例の報告がありました。
○現時点では、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく、接種と疾患による死亡との因果関係が、今回までに統計的に認められた疾患もありませんでした。引き続き、個々の事例について専門家による評価を行うとともに、接種対象者の属性に留意しつつ、集積する事例に関する情報を収集し、評価を行っていくこととされました。
○現時点において、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないとされました。
アナフィラキシーについて(資料1-4-1、1-4-2、1-6-1)
○対象期間までに、ファイザー社ワクチン、武田/モデルナ社ワクチンについて、それぞれの製造販売業者から2,211件(100万回接種あたり24件)、125件(100万回接種あたり10件)の疑い報告があり、そのうち専門家によりアナフィラキシー(ブライトン分類1~3)と評価されたものは、それぞれ405件(100万回接種あたり4件)、9件(100万回接種あたり0.7件)でした。
○現時点において、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないとされました。
○対象期間までに、ファイザー社ワクチン、武田/モデルナ社ワクチンについて、それぞれ59件(100万回接種あたり0.7件)、武田/モデルナ社ワクチンについて13件(100万回接種あたり1.1件)の報告がありました。
○心筋炎関連事象の報告頻度に大きな変化はなく、現時点において、ワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないとされましたが、引き続き報告状況を注視し、最新情報の周知及び注意喚起を行っていくこととされました。
血小板減少症を伴う血栓症について(資料1-6-1)
○新たに副反応疑い報告基準に定められた血小板減少症を伴う血栓症(TTS)に関して、TTS調査票の様式を示して情報収集・評価を行うこととされました。