仏典、聖書、ジョージ・アダムスキー氏により伝えられた宇宙精神文明(空=言葉=天の父=宇宙の英知=真如=法・ダルマ=灯明)

ワクチン薬害、祈りの科学的研究、人体構成分子によるオーソモレキュラー医学、医学の大罪、太陽系惑星文明の科学的証拠

自閉症の原因に脳の免疫を担う「ミクログリア」が関与する研究報告3報

2020年03月28日 14時33分18秒 | ワクチン薬害・副作用: 自閉症・発達障害の原因

自閉症の原因に脳の免疫を担う「ミクログリア」が関与する研究報告3報を紹介します。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

http://www.nikkei-science.com/201901_032.html

日経サイエンス  2019年1月号

特集:神経免疫学

精神疾患の新しいモデル ミクログリア仮説 

加藤隆弘 神庭重信(ともに九州大学)

 

 統合失調症やうつ病などの精神疾患の原因を説明するモデルとして,ドーパミン仮説やセロトニン仮説が長年提唱されてきた。これらはニューロンのシナプス間で生じる神経伝達の異常に焦点を当てた仮説で,これらに基づいた治療薬の開発がなされてきた。

最近,こうした従来の仮説に加えて,炎症が精神疾患に関与するという考え方が注目されている。

著者らは,脳内免疫系に重要な役割を担うミクログリア細胞に着目した精神疾患のモデル「ミクログリア仮説」を提唱。仮説の実証と治療のためのトランスレーショナルリサーチに取り組んでいる。

 

 2000年頃から精神疾患患者の死後脳研究から脳内ミクログリア細胞の過剰活性化を示す病理的特徴が報告されるようになった。

ドイツ・マクデブルク大学のシュタイナー(Johann Steiner 博士らは,統合失調症やうつ病の患者の中でも,自殺した人の脳でのミクログリアの活性化が顕著だったいう報告をしている。

その後,PET(陽電子断層撮影)技術を用いることで,生きているヒトの脳内でのミクログリア活性化を部分的に評価できるようになり,国内外で統合失調症患者のミクログリア過剰活性化が国内外で報告されるようになった。

さらに最近では,うつ病患者や自閉スペクトラム症患者の脳内においてもミクログリア過剰活性化が報告されている。

ミクログリア活性化は年齢によって異なり,活性化ミクログリアの脳内の局在の違いもあるため,表れる精神疾患や引き起こされる精神症状が異なると考えられる。

ミクログリア過剰活性化によりニューロン,シナプス,オリゴデンドロサイト,さらには神経新生さえも傷害されることが齧歯類では知られており,特定のヒト・ミクログリアの活性化により,特定の神経シナプスの活動性が変容することで,最終的に特定の精神病態を呈するのではないかと,著者らは考えている。

 

著者

加藤隆弘(かとう・たかひろ) / 神庭重信(かんば・しげのぶ)

加藤は九州大学大学院医学研究院精神病態医学講師,精神科医。うつ・ひきこもりの臨床と並行して,精神疾患ミクログリア仮説検証のためのトランスレーショナルリサーチを推進している。患者に限らず人間の様々な無意識的活動にミクログリアが果たす役割の解明を夢みている。神庭は九州大学大学院医学研究院精神病態医学教授,精神科医。精神神経免疫学に関心を持ち,中枢神経系と免疫系との相互調節システム,特に精神神経疾患の病態に免疫系がどのように関与するのかを疑問として研究を続けている。著書に『こころと体の対話─精神免疫学の世界』(文春新書,1999年)。

 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 

 

KAKENミクログリアを介した自閉症病態発現機序の解明と治療標的の探索

 

KAKEN

科学研究費助成事業データベースは、文部科学省および日本学術振興会が交付する科学研究費助成事業により行われた研究の当初採択時のデータ(採択課題)、研究成果の概要(研究実施状況報告書、研究実績報告書、研究成果報告書概要)、研究成果報告書及び自己評価報告書を収録したデータベースです。

科学研究費助成事業は全ての学問領域にわたって幅広く交付されていますので、本データベースにより、我が国における全分野の最新の研究情報について検索することができます。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/index/

 

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-17K18401/

ミクログリアを介した自閉症病態発現機序の解明と治療標的の探索

研究課題/領域番号

17K18401

研究種目

若手研究(B)

配分区分

基金

研究分野

神経化学・神経薬理学
生物系薬学

研究機関

東北大学 (2018)
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター (2017)

研究代表者

佐柳 友規  東北大学, 生命科学研究科, JSPS特別研究員(RPD) (00527012)

研究期間 (年度)

2017-04-01 – 2019-03-31

研究課題ステータス

完了 (2018年度)

配分額 *注記

4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)

2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)

キーワード

ミクログリア / 自閉症 / マーモセット / シナプス刈り込み / グリア細胞 / 細胞・組織 / 神経科学

研究実績の概要

自閉症スペクトラムは、他者とのコミュニケーション能力や社会性などが障害される発達障害の一種である。近年自閉症患者脳でミクログリアの異常や炎症関連因子などの発現増強が報告され、自閉症の発症や病態発現におけるミクログリアの関与が指摘されている。本研究では、ヒトと同じ霊長類であるマーモセットを用いて自閉症モデルを作製し、ミクログリアを介した自閉症病態発現機序の解明と、ミクログリアを標的とした自閉症新規治療法の開発を目的に研究を行った。


抗てんかん薬であるバルプロ酸をある時期に妊婦が服用すると、生まれてきた子の自閉症発症リスクが高まるという臨床報告から、げっ歯類ではバルプロ酸暴露による自閉症モデルを用いた研究が多く行われている。我々は胎生60日目の雌マーモセットにバルプロ酸を経口投与し、生まれてきた仔が複数の自閉症様行動異常を示すことを確認している。また、このモデルマーモセットではニューロンのシナプス密度増加、刈り込み異常が認められることを示している。


このモデルマーモセットから複数の大脳皮質領域を採取し、各発達段階における遺伝子発現変化をDNAマイクロアレイにより網羅的に解析し、正常発達マーモセットと比較した。また、固定脳切片を用いてミクログリアの形態や数の変化を解析し、自閉症モデルマーモセットと正常発達マーモセットで比較した。

 

自閉症モデルマーモセットのミクログリアは密度の低下、突起の繊細化などの異常形態を示すことが明らかになった。

さらに、ミクログリア機能関連分子の発現を比較解析し、自閉症モデルマーモセットのミクログリアは機能異常を有している可能性を示した。

 

以上の結果より、自閉症モデルマーモセットではミクログリアがその形態や機能に異常をきたし、その結果として適切なシナプス刈り込みができなくなっている可能性が示された。

 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 

自閉症の原因に脳の免疫を担う「ミクログリア」が関与:ネイチャー・コミュニケーションズ

 

http://specialchildren.seesaa.net/article/413567377.html

自閉症の原因に新事実が判明、脳の免疫を担う「ミクログリア」が関与

自閉症の原因に新事実が判明、脳の免疫を担う「ミクログリア」が関与
http://www.mededge.jp/a/psyc/8007

 自閉症の発症原因を遺伝子レベルで探るための大規模トランスクリプトーム解析が行われ、脳の免疫細胞「ミクログリア」の活発な活動と、自閉症の脳で神経細胞が正しく働かないことに関連があると判明した。

自閉症の発症は一筋縄ではいかない
 米国のジョンズホプキンス大学医学部を中心とした研究グループが、有力科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ誌2014年12月10日号で報告したものだ。
 最近のゲノム研究により、自閉症には決定的な原因遺伝子があるわけではなく、ある人ではこの遺伝子、またある人では他の遺伝子が関連している、という具合に、とてもばらついていると分かってきた。
 しかし、それならば、自閉症の発症原因の手がかりや規則性を見出そうと、今回研究グループは、大規模な「トランスクリプトーム解析」を試みた。

大規模トランスクリプトーム解析を実施
 トランスクリプトームとは、取ってきた組織ごとに、実際にその場で働いている遺伝子を全ていっぺんに調べる方法で、今回は「大規模RNAシーケンス」という手法を用いた。そして、自閉症の脳と正常の脳の、同じ部位の組織につき比較をし、自閉症で働きがおかしくなっている「神経細胞」や「ミクログリア」の遺伝子を探索した。
 「ミクログリア」は、脳内で免疫を担当している「自然免疫細胞」だ。脳には白血球が入り込めないかわりに、ミクログリアが存在する。ミクログリアは、場合により、炎症を起こすM1と、炎症を抑えるM2という2つの状態を取る。
 自閉症の脳ではミクログリアの働きが活発であると、これまでの研究で知られており、自閉症との関連性が注目されていた。

ミクログリアに異常な動き
 自閉症と正常の脳を比較した結果、自閉症の脳で、M2状態のミクログリアが活発に活動し、さまざまな関連遺伝子が働いていると、その後に神経細胞で働く遺伝子が減ってくると確認された。
 つまり、自閉症の脳で神経細胞が正しく働かない原因に、ミクログリアの異常な動きが関係ありそうだと分かった。

 今回の発見により、ミクログリアがどのような経緯で神経細胞に影響を与え自閉症を起こすのか、関連遺伝子を含めて注目が集まると研究グループは見ている。
 ゲノム研究の進歩により、病気の原因も全体像として調べられるようになってきたようだ。
文献情報
Gupta S et al. Transcriptome analysis reveals dysregulation of innate immune response genes and neuronal activity-dependent genes in autism. Nat Commun. 2014; 5: 5748.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25494366

Nat Commun. 2014 Dec 10;5:5748. doi: 10.1038/ncomms6748.

Transcriptome analysis reveals dysregulation of innate immune response genes and neuronal activity-dependent genes in autism.

Gupta S1, Ellis SE1, Ashar FN1, Moes A1, Bader JS2, Zhan J3, West AB4, Arking DE1.

Author information

Abstract

Recent studies of genomic variation associated with autism have suggested the existence of extreme heterogeneity. Large-scale transcriptomics should complement these results to identify core molecular pathways underlying autism. Here we report results from a large-scale RNA sequencing effort, utilizing region-matched autism and control brains to identify neuronal and microglial genes robustly dysregulated in autism cortical brain. Remarkably, we note that a gene expression module corresponding to M2-activation states in microglia is negatively correlated with a differentially expressed neuronal module, implicating dysregulated microglial responses in concert with altered neuronal activity-dependent genes in autism brains. These observations provide pathways and candidate genes that highlight the interplay between innate immunity and neuronal activity in the aetiology of autism.

PMID: 25494366 PMCID: PMC4270294 DOI: 10.1038/ncomms6748

 

 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 利益相反 製薬会社以外のルー... | トップ | ヒト大脳皮質におけるシナプ... »
最新の画像もっと見る

ワクチン薬害・副作用: 自閉症・発達障害の原因」カテゴリの最新記事