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ふたばの農業通信

福島県 相双農林事務所 双葉農業普及所より 双葉地方の農業情報を発信します。

双葉郡で稲の作付再開が進んでいます!!

2014-05-29 | ニュース

  広野町、川内村(避難指示解除準備区域及び居住制限区域を除く)では本格的に稲の作付が再開し2年目を向かえています。
  また、楢葉町、富岡町、大熊町、浪江町、川内村(避難指示解除準備区域及び居住制限区域)、葛尾村においても、将来の営農再開を目指した水稲の試験・実証栽培が行われています。

 双葉郡内での水稲作付けには、流通販売を行う一般の栽培と、営農が制限されている地域で町村の管理の下で行う試験栽培、本格的な作付再開に向けた実証栽培の3つの取組みがあります。

  流通販売を行う一般の栽培は、昨年から約97ha増加し、広野町148ha、川内村161haとなる見込みです。5月の天候にも恵まれ、順調に田植えが行われました。

  避難地域において、今後営農再開を進めていくためには水稲の試験・実証栽培の取り組みが重要です。浪江町では新たに実証栽培に取り組み、その他の町村も昨年度より作付面積を増やしています。田植えも避難先から通いでの作業となりましたが、農家の皆様は水田に苗が植えられる喜びを実感していました。

  双葉郡各町村の状況はそれぞれ異なりますが、1日も早い営農再開に向け、今できることを意欲的に取り組んでいます。
  双葉郡の復興には水稲の作付再開が欠かせません。
  双葉農業普及所も農家の皆様をはじめ地域と一体となって、水稲の作付再開を支援して参ります。


      

           広野町の水田                               川内村の水田

                      田植えが終了した広野町と川内村の水田

      

    楢葉町 5月23日 田植え                           富岡町 5月15日 田植え

       

    浪江町 5月16日 田植え                             大熊町 5月19日 田植え

 ※川内村、葛尾村でも5月中旬に水稲試験・実証栽培の田植えが行われています。

(川内普及所で支援しています。)

                     双葉郡各町村の水稲試験・実証栽培の田植え

 


日本酒 初代 鶩が完成しました

2014-05-01 | ニュース

 県指導農業士の新妻良平さんは、震災前から安全・安心な米づくりを目指し、水田にアヒルを放し、特別栽培に取り組んできました。昨年もアヒル達が水田を元気に泳いで、雑草や害虫を防いでくれました。
 
 新妻さんは、以前から日本酒造りに関心があり、双葉郡から避難していた株式会社鈴木酒造店さんが避難先の山形県で酒造りを再開したことを知り、復興のために日本酒を造りたいと連絡を取りました。
 株式会社鈴木酒造店さんの協力を得て、新妻さんが育てた25年広野町産のコシヒカリ100%を使用した純米酒ができあがりました。その名前は、初代 鶩(アヒル)です。705本製造、非売品で、顧客や応援者等にプレゼントされたそうです。

                

  今年も新妻さんの水田で、かわいいアヒル達の活躍する姿が見られるのが楽しみです。


広野町の仮庁舎での業務を開始しました

2014-03-28 | ニュース

  平成26年3月26日、仮庁舎において双葉農業普及所開所式を行い、業務を開始しました。開所式には双葉地方町村会長の渡辺利綱大熊町長様、遠藤智広野町長様をはじめ、多くの関係者の皆様にご出席いただきました。

 双葉郡内では、平成25年度から、広野町と川内村で本格的な米の作付が再開され、平成26年度は更に面積が拡大することが予想されています。
 また、その他町村でも帰還後の営農再開に向けた実証栽培等に取り組まれており、県では、農業者への現地での支援をさらに強化するため、3月3日に川内普及所を開設するとともに、3月26日、広野町に完成した仮庁舎に双葉農業普及所を移転しました。
 仮庁舎には、研修室のほか、営農相談室、放射性物質検査室(NaIシンチレーション検出器)、土壌分析室を整備し、双葉郡の営農再開や農業の復興の取り組みを支援していきます。
 

 相双農林事務所 双葉農業普及所
  (住所)福島県双葉郡広野町大字下浅見川字広長117-1
  (電話)0240-23-6474
  (FAX) 0240-27-4747

               


双葉農業普及所川内普及所が開所しました

2014-03-04 | ニュース

  平成26年3月3日、川内村役場において、双葉農業普及所川内普及所開所式を行いました。開所式には遠藤川内村長様、松本葛尾村長様をはじめ、関係者の皆様にご出席いただきました。

 双葉農業普及所は、東日本大震災及び原子力災害等により富岡町から避難し、平成23年3月末からいわき市の県合同庁舎に事務所を移転して業務にあたってまいりました。
 管内である双葉郡全域が避難区域となり、現在も多くの区域で避難が続いていますが、広野町と川内村では25年度から本格的な米の作付が再開され、葛尾村でも仮置き場の確保を進めながら、順次除染が始まっております。
 このような中、県では、営農再開や農業の復興に取り組む農業者を地元で支援するため、中山間地域の川内村と葛尾村を重点的に支援する川内普及所を開所し、業務を開始しました。川内普及所では、両村農業の復興を進めるため、農業者、関係機関・団体等とともに、地域に根ざした普及活動を展開してまいります。

 川内普及所
  (住所)川内村大字上川内字早渡11-24 川内村役場内
  (電話)0240-38-2115(川内村農村振興課内)

                                               


広野町からカボチャの出荷が行われました

2013-08-30 | ニュース

 震災から3年目、双葉郡では今年から米の作付けが本格的に再開されましたが、野菜についてはまだ本格的な再開に至っていません。そんな中、JAふたばでは広野町と川内村に野菜の栽培展示ほを設け、震災後初めての出荷に挑戦しました。
このうち、広野町では、そさい部会の南部支部役員が中心となって、共同でカボチャの定植・収穫などの作業が行われました。

                        

5月10日 支部長のあいさつで定植作業が始まりました。

 

                          

                 定植から2週間 順調に生育中。                                   

                                                                   

                                                                    

                                                                       定植から1ヶ月 地面を覆うほどに大きくなりました。

 

  

    定植から2ヶ月 立派な実がつきました。

                                       

                                             定植から3ヶ月 収穫を迎えました。

 

   

 カボチャは、しばらく乾かしてからきれいに磨き上げ、規格別に分けて出荷されます。
 今年は天候に恵まれ、大きさも味も良好です。 
 出荷前のモニタリングでは、放射性物質は「検出せず」との結果も確認されました。

 
 カボチャは、県内の市場に出荷され、価格は1玉120~300円程度と、この時期としてはまずまずでした。
 風評を懸念し、なかなか本格的に野菜を出荷販売しようとする動きが出ない状況ではありますが、この取組みが、双葉郡の野菜栽培の本格的な再開に繋がることを期待したいと思います。


双葉郡の花き栽培を紹介します

2013-08-08 | ニュース

  8月のお盆が近づき、県内各産地からキクやリンドウなどお盆の需要にあわせた花の出荷が行われ、生花店やスーパーには色とりどりの花束が並んでいます。
 双葉郡においても、水稲の作付再開、避難指示区域の見直しにより、少しずつ営農が再開され、園芸品目である花の栽培も始まっています。
 川内村の秋元昭広さんは、今年トルコギキョウの栽培を約13aの施設で再開しました。栽培管理の面、販売の面から多くの不安を抱えてのスタートでしたが、農業総合センター福島市駐在と双葉農業普及所が連携し、施設の一部を県の実証研究に位置付け、営農再開に対する不安を払拭できるよう秋元さんと話し合いながら栽培管理を行ってきました。
4月に定植した苗は、7月下旬からきれいな花を咲かせており、第40回福島県花き品評会に出品したところ、見事「福島花き研究会会長賞」を受賞しました。この受賞は、販売PRにつながるとともに、今後安心して花き生産に取り組むきっかけになると思います。
 トルコギキョウの他に、広野町のキク、葛尾村のリンドウも開花し、お盆需要に向けた収穫が行われています。
 双葉郡で営農再開した花きの生産者はまだ少数ですが、双葉農業普及所では復興に果たす花の役割は大きいと考え、生産の拡大に向けて今後も積極的に支援してまいります。

 

 

  

              広野町のキク                     葛尾村のリンドウ              川内村のトルコキキョウ

 

                                     

                              第40回福島県花き品評会出品の秋元昭広氏のトルコギキョウ

 

 

 


広野町の「二つ沼公園直売所」が再オープンしました

2013-07-31 | ニュース

  平成25年7月27日、震災と原発事故のために休業していた広野町の二つ沼総合公園直売所が2年4ヶ月ぶりに再オープンしました。

 

 
  直売所では、簡易型の放射線量測定器を導入し、全品目検査を実施することにしています。この日準備された野菜は全て検査し、問題が全くないことを確認しています。
  開店前からお客さんが訪れ、この日のために生産者が丹精込めて作った野菜や花は次々に売れていきました。
お客さんにはジャガイモ料理も振る舞われ、生産者との交流を深めていました。
       
 

※直売所所在地: 広野町二つ沼総合公園内 公園南側駐車場の隣
   営業時間  : 9:00~13::00、月曜定休


広野町「ミカン栽培指導会」が開催されました

2013-07-10 | ニュース

  広野町役場そばの「みかんの丘」にて、6月5日(水)ミカン栽培指導会が開催されました。今年度から「みかんの丘」を管理している広野町のNPO法人「浅見川ゆめ会議」のメンバー3名の方が出席し、基本的なせん定作業と施肥、水分管理や改植について意見交換を交えて進められました。

 ミカンは町内の家庭果樹として身近な存在であり、温暖な広野町をアピールし、元気な町づくりに欠かせない品目として、町が20年にわたり栽培を推進してきました。しかし原発事故のため、現在は収穫自粛となっています。

 今年度、普及所ではミカンの新たな除染技術としてリーチング(カリの葉面散布)を試験的に実施しました。今後も「みかんの丘」を中心に、せん定や施肥などの情報提供を通じて、町民のみなさんがミカンを安心して食べられるよう、技術指導を進めて参ります。                                                

(写真提供:NPO法人「浅見川ゆめ会議」事務局 賀澤様)

 

     


広野町「水稲作付・管理・出荷に係る説明会」が開催されました

2013-04-10 | ニュース

この春稲作を再開する広野町で4月7日(日)、町内の稲作農家を対象に「水稲作付・管理・出荷に係る説明会」が開催されました。
広野町は全量生産出荷管理区域となり、生産管理等を定めた管理計画を作成し、作付けされる町内の全てのほ場において放射性物質の吸収抑制対策を徹底し、全量把握、全袋検査を行い出荷します。
 放射性物質濃度が基準値を超えるものを生産流通させないために、当普及所から、カリウム施肥を基本とした放射性セシウムの吸収を抑える対策、農業機械のほこり等からの汚染を防ぐ対策について説明しました。また、水稲管理日誌に作業内容や使用した資材などを記録しておくことをお願いしました。
町やJAふたばの担当者からも、基準値を超える米を流通させないための対策について説明し、約60人の参加者は熱心に説明を聞いていました。
5月には約110haの水田で田植えが行われます。
双葉農業普及所では営農を再開される農家の皆様が安心して米を生産し、安全安心な米を消費者の皆様にお届けできるよう支援して参ります。


避難先で加工品の販売はじめました

2013-02-14 | ニュース

 富岡町の猪狩レイ子さんは、「ひまわり会」という直売加工所の代表を務めていました。
 震災後、千葉県などに避難しましたが、今はいわき市平の借上住宅にお住まいです。

 避難先に落ち着いてしばらく経つと、猪狩さんは、最初は小さな畑で花や野菜を作っていましたが、その後お菓子やお弁当などの加工販売を再開しました。今では市内の直売所や商店、富岡の仮設などで販売しています。

 

富岡でも作っていた「山菜おこわ」

 

 避難先で加工所を再開するにはまず場所が必要でした。
 近所に長い間使っていない物置があったため、大家さんの承諾を得て改修しました。水道や電気を引き、調理用の機材も何とか揃えることができました。加工所の設置は全て自費で賄いました。

 

物置を改修した加工所

 

 次に営業許可です。もともと持っていた食品営業許可は更新したばかりでしたが、保健所から残念ながら使用できないと言われ、新たに許可を取得しました。

 加工の材料は、富岡では自分たちで作った新鮮な野菜や、米、そばなど、すぐに調達することができましたが、こちらでは全て購入しなければなりません。

 さらに、どこで売るかが問題でした。幸い、近所の方が、自分が出荷している直売所に誘ってくれたため、商品を置かせてもらうことができました。

 「正直、富岡でやっていた時より手間もコストも掛かりますが、何もしないでいるのが性に合わない」と、毎日朝早くから仕事をはじめる毎日です。
 これからも元気で活躍されますよう応援しております。