薄日が差す午後
仕事で人を待つ間車のエンジンを止めてみた
この季節ヒーターを切るのは珍しいほど暖かい
フロントガラス越しに外を眺めているとふと異変に気づく
耳鳴り?
耳の奥で高い音が聞こえる気がする
あたりを見回しても特に何もない
気のせいかと思い込むがますます音は大きくなる
向こうから車が来た
車のエンジン音、雪の上をタイヤが通過する音
聞こえた瞬間から耳鳴りが止まる
車が通り過ぎる、音が小さくなる
また耳鳴りが始まる
自分の呼吸する音が聞こえてくる
意識して呼吸音を抑えてみた
耳の奥の音が大きくなって行く
いあ、大きくなっていくのではなくそう感じるだけだろう
静寂とはこういうものだったかな?
久しく忘れていた感覚
2時55分
午後のひとときに音のない時間があるとは
なんだか嬉しく寂しく懐かしい
無音の流れに乗ってみた
何も考えることなど無かった
人が手を振っている
我に返りエンジンをつける
2時57分
たった2分
その2分がその日のすべてだったのかもしれない
またいつの日か、たった何分間の時間を感じる事が来るだろうか
仕事で人を待つ間車のエンジンを止めてみた
この季節ヒーターを切るのは珍しいほど暖かい
フロントガラス越しに外を眺めているとふと異変に気づく
耳鳴り?
耳の奥で高い音が聞こえる気がする
あたりを見回しても特に何もない
気のせいかと思い込むがますます音は大きくなる
向こうから車が来た
車のエンジン音、雪の上をタイヤが通過する音
聞こえた瞬間から耳鳴りが止まる
車が通り過ぎる、音が小さくなる
また耳鳴りが始まる
自分の呼吸する音が聞こえてくる
意識して呼吸音を抑えてみた
耳の奥の音が大きくなって行く
いあ、大きくなっていくのではなくそう感じるだけだろう
静寂とはこういうものだったかな?
久しく忘れていた感覚
2時55分
午後のひとときに音のない時間があるとは
なんだか嬉しく寂しく懐かしい
無音の流れに乗ってみた
何も考えることなど無かった
人が手を振っている
我に返りエンジンをつける
2時57分
たった2分
その2分がその日のすべてだったのかもしれない
またいつの日か、たった何分間の時間を感じる事が来るだろうか