岡山の山登り@FF山岳部

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毛無山登山レポ(2007.2.4)

2007年02月11日 | 岡山県の山
[ 毛無山山頂、雪だるまが歓迎してくれる ]



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白馬山・ 毛無山登山(2007年2月4日 晴れ)
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<後発若者隊>
「岡山の山メーリングリスト」吉備の中山氏の冬山企画。
計画では午前10時に山の家だが、私は所用の為、遅れて参加。
某高校ワンゲル部の顧問バリ父氏も生徒を連れ送れて参加するということで、同行をお願いする。
ワンゲル部の生徒と共に先発組を追いかけようと意気込む。

真庭市勝山のローソンで地図をコピー、そして某高校ワンゲル部と合流する。
車一台に部員2人と顧問2人、男子生徒二人に元気に挨拶すれば、はにかんだ微笑を返される。
男顧問バリ父氏は旧知の友、女顧問のプーさん氏は1月の爪ヶ城でご一緒している。
計画では若者4名と聞いていたので「人数減ったか」と聞けば「僕らも若者だから」とバリ父氏。
「あ、そうなんか」と、バリ父氏と同じ月生まれの私も若者ということになる。

新庄村不動滝のあたりから、所々路面に雪が現れ気が抜けない。
薄曇りだが天候は悪くなく、田浪集落から毛無山の山頂が良く見える。
毛無山山の家、ビジターセンター駐車場に車を置く。
駐車場にはすでに6台の車、国立公園の賑わいを感じる。
今日の計画はは白馬山から毛無山に縦走するコース。
駐車場出発は午前11時25分、1時間半の差は追いつくには厳しいか。

<白馬山直登>
山の家の周辺はしっかりと雪が積もり、その中で地元の子供と犬がはしゃいでいる。
ザクザクと林道を進み、毛無山、白馬山の分岐の辺りで積雪30cm程度。
新しい雪だが、気温が高いせいか重く湿った雪になっている。
重い雪の中、分岐から白馬山へ向かうトレースを追う。
トレースは山頂方向に向かうものばかり、先発本隊に違いないと思われる。

標高を稼ぐにつれ、徐々に積雪量は増えてゆく。
それでも、カンジキも含め、5人以上は通ったであろう道は歩きやすい。
急斜面では苦戦したような跡も見られ、誰が先頭切ったのかな、など想像もする。
「ずっと尾根歩きなのがいいね」とバリ父氏。
植林帯の中で展望は利かないが、明るい尾根をたどってゆく。
すぐに暑くなり、長袖シャツを脱ぎTシャツで歩く。

植林からブナ林になる頃、南向きの展望が開け、通ってきた田浪集落などが白く見える。
このコースは逆時計回りが主流で、逆回りは初めてたが悪くない。
左手には毛無山山頂、右手には土用ダムの水面、案外飽きさせないコース。
尾根が間近に見えるあたりでは雪庇が出来始めており、バリ父氏が高校生に説明などする。
標高が上がるにつれ積雪も随分増え、気を抜くと膝辺りまで踏み込んでしまう。

やがて、青空が広がり始め、明るく暖かい白馬山山頂に到着する。
西の毛無山に向けて、本隊と思われる沢山の踏み跡が向かっている。
静かにすると離れた谷から話し声が聞こえるが、本隊か毛無からの別パーティか。
東の金ヶ谷山方面は、全く踏み跡が無く、新雪の中を散策したい気持ちになる。
ここからワンゲル部はカンジキを装着、私はスノーシュを装着。
高校生は初めてのカンジキでバリ父氏と私で付け方を指導。

<白馬・毛無縦走>
毛無山山頂を遠望すれば、数人の動く姿が確認できる。
本隊の出発から2時間以上、山頂に届いていてもおかしくない時間に思える。
こちらも予定より少し遅れており、本隊がすでに山頂ならば追いつくのは厳しそうだ。
どちらにしても、無理をせず丁寧な行動をとらねばならない。
ワンゲル高校生二人は一年生、雪山は本当に初めての経験ということでもあるし。

電波状況が良いので、本日のリーダー、吉備の中山氏に電話をかけてみる。
「おー、今どこだー」と元気な声が電話の中と、尾根の向こうからステレオで聞こえる。
「白馬に到着」と答えれば「30分ほど先だ、追いついて来い」と。
「もう山頂かと思った」と問えば「全然、手前を歩いとる」らしい。
力いっぱい「おーい」と叫べば「聞こえるぞー」と生声の返事が帰ってくる距離。
思った以上に近そうで、追尾のしがいがありそうだ。

さあこれから楽しい縦走だと、カンジキ隊はパタパタとスタート。
それぞれのペースで毛無山へのアップダウンを歩く。
高校一年生二人は、当然、カンジキも初体験、静かに黙々と歩を進める。
どんどん天気は良くなり、暖かい日差しが心地よい。
気温も上がったのだろう、張り付いていた樹氷がパラパラと音を立てて落ちてくる。
足元の雪面は、落ちた樹氷で幾何学的な模様を見せる。

縦走途中、6名混成パーティ、単独男性、単独女性と交差。
単独女性は津山からということで、某高校ワンゲル部と聞き、喜んで話をされる。
それぞれに「にぎやかな5、6人組おったでしょ」と聞けば「おったおった」。
「一人追いかけてくるから、ハッパをかけて、と言ってたのが、あんたのことだね」と言われる。
ハッパをかけられ、本隊に追いつくまで休むわけにゆかなくなる。

<本隊合流>
後発若者隊は、次第に分散してしまい、各々の確認も出来ないほど長い隊列になってしまう。
それほど離れずに歩く私と高校生一人は、俣野分岐東側の小ピークで先発本隊に追いつく。
登り坂の後半で小休止中という場面、出会ってみれば、本隊は7人の大部隊。
口々に歓迎してくれるが、息の上がった私は返答もせずにハーハー言う。
とりあえず、俣野分岐広場まで行って休憩しようと、本隊は出発。
後発隊の後続組も見え始め、本隊の後を追う。

すぐに俣野分岐に到着、初めての方もあり、改めて挨拶をし直す。
大休止になり、体温が下がりそうなので長袖シャツを着る。
話を聞くと、予想していた通り、踏み跡の無い湿雪に苦戦したらしい。
高校生のラッセルを期待して今か今かと待っていたのに、年齢的役目が逆だと言われてしまう。
結果、若者隊は何の苦も無く、随分楽に登らせてもらうことができたのだ。
大笑いしながらの楽しい休憩になる。

kanayama氏が米麹のバイオ燃料を補給、見ている私も冷えた麦芽のバイオ燃料が恋しくなる。
めったに思わないが、春のような日差しと高負荷な運動がそう思わせたのだろう。
次回は少量で良いから持参しなければと強く心に誓う昼下がり。
時計は13時を大きく回り、山頂はまだか、昼飯はまだか、という気持ちになる。
「さあ、あと20分ほどだ」掛け声と共に目前にせまった毛無山山頂に向かう。

<毛無山山頂>
本隊から少し離れ、最後尾をバリ父氏と共にのんびり歩く。
バリ父氏とは山をきっかけに20年以上の交遊だが、二人で歩くのは初めてだ。
1200m峰が近づくにつれ、さらに一段雪が増えてくる。
山頂北側尾根、純白の東斜面の広がりはうっとりするほどすばらしい。
今年は雪が少なく残念な声も多いが、それでも素敵な景色もたくさん見られる。

初めて気付いたが、ワカン跡がどうにも歩きにくい。
ワカンはクロスした歩き方になるが、スノーシュはクロスさせられないからだ。
左右をそれぞれ直進させないと、長さが仇になり引っかかってしまう。
20人近い人数が通過している為、一本の深い深いトレースが出来ている。
ワカンよりも回しこみ動作の大きいスノーシュには道幅が足りない。
雪庇に気をつけながら、トレースを避けるように新雪を求めて歩く。

最後の登りで一汗かけば、大展望の毛無山頂上。
到着する頃、大山にかかっていた雲が晴れ、純白の山頂が目前に見える。
毛無山から、金ヶ谷、朝鍋、三平への稜線、さらに皆ヶ山、蒜山へと続く高原地帯も見事だ。
空はマイルドセブンを思わせる、とても濃い青、雲ひとつ無い。
三角点が頭をしっかり出す程度の積雪量だが、気持ちよく、達成感も大きい。

遅い昼休憩は九合目の休憩舎まで下ってすることになる。
快晴の山頂でも良かったが、人数も多く座る場所もあったほうがという判断。
吉備の中山氏から「若者4人じゃなくなったんだな」と指摘が。
「いや、顧問も含めて若者4人という計算で、そして私も入れると5人組で・・・」
「あ、そうなんか」と微妙な納得を頂く。

<九合目休憩舎>
立派な休憩舎ではあるが大人数で飽和状態。
「外の方が暖かい」と夢里房氏と小屋外の陽だまりに座り込む。
実際に日陰の小屋内よりも、日差しの強い外の方が随分暖かい。
小屋の屋根に積もった雪は、猛烈な勢いで融解し、ジョロの水遣りほど水が滴る。
夢里房氏と山な話をしながら暖かい食料を流し込む。

ワンゲル部は山の定番、棒ラーメンにワンポイントのソーセージ。
私は味噌汁の雑煮に、増えるワカメちゃんをたっぷり。
どうでも良い話だが、乾燥ワカメはすばらしい携行食品と思う。
ラーメンでも何でも、ちょっと入れれば風味良く栄養価も高い。
お薦めのドライフーズ、かさばらないのでザックに入れてみては。

昼食後、今回ツボ足の、のほほん氏、ティアラ氏の二人にスノーシュを体験してもらう。
特に自慢の巨体でツボ足を嫌ほど満喫している、のほほん氏はその威力を実感したよう。
交代で休憩舎の周りの新雪をパタンパタンと踏みしめてまわる。
そんな二人を見ながら、外野のベテラン衆が「さあ買え、それ買え」と悪魔の囁き。
お二人は山歩きをはじめてまだ日が浅く、特に冬山は今シーズンがデビュー。
スノーシュでもワカンでも良いが、今後、間違い無く必要になる、いや欲しくなるだろう。

本隊が、寒くならないうちに、と一足先に下山開始。
休憩舎にも遅れて到着した若者隊はのんびりとまだ昼飯中。
午後の日差しがブナ林に注ぎ込み、風もなく暖かく気持ち良い。
こんなおだやかな雪山は久しぶりで、ずっと景色を眺めていたくなる。
冬の陽だまりの中のひと時を満喫する。

<夕方下山>
それでもあまり遅くなってはと若者隊も出発する。
先に下山した本隊も随分楽しみながら下っている様子。
雪面には縦横無尽に様々な足跡、中にはシリセードの跡なども。
我々も負けずにトレースの無い雪原に突っ込んだり、急斜面に飛び込んでみたり。
汗をかいての登り下りも良いのだが、時にはこういう遊びも楽しい。

田浪集落山の家から毛無山までのルートはそれほど時間はかからない。
当然下りになれば、さらに時間はかからない。
雪の登りは苦戦を強いられるが、下りならば、時間短縮を加速させる。
高校生がしっかり追いかけてきてくれるので、負けずに必死の走り。
後半は山が夕日をさえぎり、肌寒い日陰になる。

あっという間に傾斜がゆるくなり、白馬山への分岐点に到達する。
道の雪は融けはじめ、カキ氷のような状態になっている。
日陰になり肌寒くなった、最後の平坦な林道を早足で歩きぬける。
静かな夕暮れ間近の山の家、ビジターセンターに到着。
本隊は車2台に乗り合いだったようで、バリ父氏と私の車も含め合計4台が駐車場に。
他の登山客はすでに帰路に着いたのだろう、他の車はもういない。

それぞれに片づけを進めながら、いろいろな話をする。
なんだか、中央の山々に行こうとか、岩場がどうとかいう話が猛烈な勢いで出ている。
興味深く聞いていると、吉備の中山氏がミーティング兼ねてお茶でもと誘ってくれる。
残念ながらこの後の予定があり、せっかくのお誘いに乗れない、大変申し訳ない。
名残惜しいほどの楽しい一日だったが、別れの挨拶をし帰路に着く。
帰りの道筋、ずっときれいな夕焼けが背中を照らしてくれていた。

「今回の参加者」
(本隊)吉備の中山氏、のほほん氏、ティアラ氏、kanayama氏、夢里房氏、ミント氏、セガワ氏、以上7名。
(後発”若者”隊)バリ父氏、ぷーさん氏、高校生、私、以上5名。
ちなみに、和カンジキ8名、スノーシュ2名、ツボ足2名。

吉備の中山さん、楽しい企画をありがとう。
他の皆さん、またご一緒いたしましょう。

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<今回のコースタイム>
ビジター駐車場11:25-12:35白馬山山頂12:50-13:30俣野分岐13:53-14:16毛無山山頂14:21-14:30休憩舎15:25-15:57ビジター駐車場

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7 コメント

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ツボ足満喫 (野歩@腰痛大王)
2007-02-11 20:23:01
しましたとも。いやというほどに。
おかげさまで、スノシューポイントあがりました。

在庫処分セールはどこかにないかな?
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大汗 (吉備の中山)
2007-02-11 22:51:49
今日の午後のんびり龍ノ口山に行ってきましたが
ぽかぽかで大汗をかきました。
もうすっかり春です。
花見も今年はかなり早くなりそうだ。
なにもかもあっというまに咲くような予感。


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もおすぐ春 (ファニイ)
2007-02-13 04:00:30
野歩@腰痛大王殿
確かに冬物在庫処分セールの時期ですが、ここまできたら、次のシーズンを目標に設定した方がよろしいかもしれませんよ。
半年間しっかり研究して、これだ!というモデルを。
私の個人的なお薦めは、アトラスの35インチとか履いてもらいたいなー、見てみたいなー。

吉備の中山殿
春です。
冬だと思って山を歩くと汗だくになります。
今日は那岐山でも汗だくになりました。
春霞でちっとも見晴らし良くなくて面白くないですね。
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スノーシューほしいなぁ~ (ティアラ)
2007-02-13 08:29:01
先日は2回目の雪山でした。
足はキツイけど、やはり雪山は魅力的です。
スノーシューが欲しくなります。
MSRに目が・・・・ううぅ・・・

11日に香川に登山と食べ歩きにでかけたので
ブログ頑張ってUPしますです。
実はmixiにも書いているので、なかなか進みません
申し訳ない!

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ティアラ殿 (ファニイ)
2007-02-13 19:29:53
MSR良いですよ。猛烈に高いですが、ライトニングアッセントなんか最高です。お勧めします。
そろそろ2008年モデルが発売され始めてますので、次シーズンの楽しみにするのが良いかもしれませんね。
そういえば、この春、各アウトドアメーカー、根こそぎ価格改定になってます。
当然価格改定といえば安くなる訳ではありません。
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三月から、また (Tepco)
2007-02-15 09:43:13
仕事の帰りに、某山具店に久し振りに寄りましたら、
二月から上がってて、さらにまた。
為替も関係するので、円安差損が~~~~
はやく、株主優待券こないかなぁ!
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Tepco殿 (ファニイ)
2007-02-16 12:31:40
鉄鋼が上がり、油が上がり、それだけで全てのものが値上がりしてしまう仕組みですね。
悲しいです。
安くなるのは私のお小遣いだけです。
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