BORN To RUN
~LIVE To RIDE RIDE To LIVE~ バイクの整備・ツーリングのお話です。
 




 MR-Sを購入し、1年経ちました。
 少しづつD.I.Yで整備を重ねてきましたが、購入当初に当面の最終目的としていましたサスペンション交換を行いました。
 スプリングを除き、ほぼ全部の部品を交換し、ショップに持ち込んでアライメント調整を行いました。

 本来であれば、走行に最も影響があるのでもっと早くに行う予定でありましたが、新車で購入したわけでなく、「どれくらいダメ」なのかもイマイチ実感がなく、サーキットで負荷を掛けてダメっぷりを納得してからにしようと思ったほか、サスペンションの理屈や商品の知識等が勉強不足であり、加えて使用する部品等の選択にも迷いがあったからつい後回しになってしまいました。

 ネット等で調べたり、近所のカーショップやタイヤショップでどれだけの部品を交換すべきか等を相談しましたが、25万円以上するような見積もりだったり、「高いね~」と言うと10万円以下の車高調で作業工賃を加えて15万円位の見積もりを出されたりと、今一つすっきりしませんでした。

 詳しくは記載しませんが、ストラット交換だけにするか、ロアアームも交換するか、ロアアームはブッシュだけを交換するか、もっと言えば車高調を入れるか等 モヤモヤ考えていました。

 そんな中で、自宅から1時間くらい離れた美濃加茂市にサスペンションでは特に実績がある「カーピット・アイドル」さんを知り、社長さんにいろいろ話を伺い、モヤモヤが晴れて納得できたことからお願いすることとしました。

 私が納得した内容は概ね次のとおりで、

・レースをするのであれば車高調も検討するも良いが、10万円程度の車高調はそれなりの性能でしかない。
・普段使いで気持ちよく乗るのなら、ストラット交換でも十分である。
・(社長に実車を見てもらったところ)、ロアアームブッシュには亀裂等はなく、交換はすぐには必要がない。
・MR-Sのロアアームブッシュは単品ではなく、ロアアームとナックルのASSY交換となる。
・よって今回のリフレッシュは、ストラットのダンパー、アッパー、バンプラバー等一式と、スタビリンクのブッシュで良いのではないか。
・取付は自分で行い、アライメント調整はショップにお願いする。

 早速部品の注文を行い、受け取ってきました。
 ケチな私にしては珍しく、消耗品とはいえ全て新品で揃え、気分はゴージャス! 組付けが楽しみです。


 先ずは、右前輪から作業します。
 整備書で予習をしてあり、作業の迷いはありませんが、十数年取り外されることがなかったであろうボルトやナットの固着だけが心配です。


 案の定、ナックルとストラットを連結するボルトが非常に固く、「うっっ!」と思いましたが、潤滑スプレーを吹きホットガンでボルトを温め、この作業のために購入したロングスパナで体重を預けて荷重したら「ニュル」と回りました。(安堵)

 ストラットダンパーは、カヤバの「New SR」で純正ダンパーより2割程度固いとのことです。


 外したストラット一式をガレージの万力に固定します。

 なお、下の写真の万力の固定方法は整備書によれば誤りです。
 取り外したボルトとナット2個を利用して、ステーへのストレスを逃がして固定する方法が正解です。(誤りと判っていましたが、面倒なので省略しました。)


 スプリングコンプレッサーをコイルに掛けて圧縮します。
 コンプレッサーは2千円以下の激安品で、締めこむに従いフックがコイルを伝ってずれていき、非常に危険な予感がする作業でした。

 少し考えれば判ることですが、フックをコイルの斜度に併せて直角になるよう、また、コンプレッサーをコイルの中心から対称の位置になるよう掛けて、均等に少しずつ締めこめばコンプレッサーのフックがずれず、安心して締めこむことができました。 ※ コンプレッサーのネジ山にスレッドコンパウンドを塗布したら、安物工具でも滑らかに動くようになりました。


 アッパーマウントにはベアリングが入っていました。指を突っ込んで左右に回しても「ゴリゴリ」は無かったですが、新品の部品をストックしておいてもしょうがないので、気分よく交換します。


 新しいダンパーを万力に固定して、取り外した時の逆順で部品を取り付けます。


 ストラット一式を車体に組付けます。
 整備書では、ナックルのボルトにエンジンオイルを塗れとありましたが、私はグリスにしました。

 このボルト・ナットの役割はストラットの固定のほか、アライメント調整の際の調整箇所なので、スムースに動くように指示されているのかなと思います。 


 続いて、フロントスタビライザーとロアアームを結ぶスタビリンクの点検とブッシュ交換をします。


 取り外したスタビリンクです。上部のボールジョイント部のゴムブーツの破れはなく、上下左右に動かしたり、軸を回してガタがなく適度の抵抗で滑らかに回るかを確認し、問題なしと判断しました。
 スタビブッシュは、左右4個で樋口一葉先生1枚です。一見するとホムセンで売っている1個100円程度のクッションゴム程度の部品のように見えますが・・・


 ショップぼ助言が無かったら、多分買わんかったかもな~と思いながら並べてみました。
 けど、今回は全て納得しており、ケチな気分が失せており気分よく交換します。


 油汚れ等をきれいに拭いて、組付けをします。


 スタビリンクの組付けは、上部がボールジョイントなので、自在なのですが、何となくストレスが掛からないよう4本のレンチ、スパナを掛けて慎重に組み付けました。


 リアサスペンションもサクッと交換しました。
 リアは、コイルばねが長くて太く、ダンパーの重さやタイヤハウスが狭くて大変かなと思いましたが、作業にも慣れてきたせいもあり、フロントの半分位の時間でできました。

 フロントの作業との違いは、
・アッパーサポートにベアリングがない。
・ストラット上部と車体を固定するボルト、アッパーサポートのボルト及び下部のナックルと固定するボルトは仮止めにして、タイヤをはめてジャッキダウンし、荷重を掛けて馴染ませた後に本締めする。(整備書に指示があり。)


 フロントのストラット交換の万力への固定でお話ししましたが、整備書の指示では下の写真のように固定することが正しいようです。確かに多少強く万力で固定することができ、ナックルを挟んで固定するステーのピッチが保持できます。


 リヤのストラット一式の車体への取り付けも完了しました。
 初めての作業でしたので、結局、半日以上かかってしまいました。


2Kmほど自宅周りの路地を徐行してストラットを車体に馴染ませて本締めを行い、なんとか明るい内に作業終了

しあさっての春分の日の午後3時に美濃加茂のショップでアライメント調整を予約してあったので「やれやれ 一安心」です。 


 今日は、3月22日春分の日です。
 あいにくの雨でしたが、美濃加茂まで1時間ほどのドライブです。

 交換後の印象としては、足回りに「腰」を感じ、ちょっと強くハンドルを切った刹那、ロールが抑えられフロントがさっと入ります。「ああ~気持ちいい!」「 サス交換して良かった~」と感じる楽しいドライブです。

 途中でタイヤの空気圧の確認をしていなかった事に気が付き、給油と併せて点検しました。フロント1.8、リア2.2にしました。


 ショップに3時ジャストに到着し、早速作業開始です。

 まず、①4輪に、レーザーを反射する装置、②室内のブレーキペダルを踏んだ状態で固定する装置、③ハンドルをセンターで固定する装置を備え付け、リフトアップをします。
 調整前のアライメントを測定したところ、大体、許容値内で収まっていたとのことで、嬉しい驚きでした。

 この事は、元々の車のコンディションや、私が行った作業に大きな問題がなかった結果だと理解したのです。


 初めてアライメント調整をしている模様を拝見しました。
 レーザー光線で車輪の傾きを3次元で計測して、コンピューターで計算・表示させながら「ドンピシャ」までナット等で各部の長さを調整して追い込んでいく作業です。
 一つ一つの所作の意味は完全には理解できませんが、とにもかくにも「丁寧」にやっていただいていることを直に感じ、非常に満足しました。

 車検で行うサイドスリップとは全く次元が違う作業で、新車で購入しても即アライメント調整をされる方も見えるそうです。(新車で当然基準値内には収まっていますが、ドンピシャではないようです。)


 結果をプリントアウトしてもらい作業は終了です。
 調整前に1回、調整後に5回、社長自ら試走され、その後、私に試走して確認してちょうだいと言われても・・・
 「完璧に決まっているじゃないですか~(笑)」  一応、試走しましたが・・・

 帰りの1時間のドライブは往きにも増して、充実感のある楽しいひと時でした。
 行きも、サス交換は実感でき、楽しい時間でしたが、帰りは往きが30%程度の良さだったなと思うほど、更に楽しいフィーリングになったと感じました。
 強めにハンドルを切った時のフロントの入りや、ゼブラの白線を踏んだ程度のギャップでも「コココン」と心地よく感じる程の「腰」、更に、直進で強めにゼロ発進する際にフロントの接地感が軽くなる感じも、ミッドシップでリア荷重が強いので「こんなもんか」と思っていましたが、嘘のように安定感を感じるようになりました。

 調整前には、ハンドルセンターが時計で言えば1分程右に傾いており、少しづつ左側にハンドルが取られるような感じがしていたことも「そうゆうものだ」と特に意識もせず思っていたことが、綺麗に改善され、ハンドルを持つ手に全く力が要らないことに驚きました。

 ちょっと高めの回転でクラッチを繋いで元気よく飛び出しても、直角に近いカーブの直前で制動してクイックにハンドルを入れても「スーッ」とフロントが入り当にトヨタが当時言っていた「Fan To Drive」を体現しているようです。 逆に楽しすぎ、アベレージが高くなりそうで危ないな~と自戒しました。


  

 ランキング参加中 ポチッとね~(*^_^*) 

 カテゴリー分類 (まとめてご覧いただく際にご利用ください。)

  ・車のメンテナンス:車の整備(主にMR-S)を中心に
  ・Buell S2T :Buell S2Tに関する記事です。
  ・FZR250  :不動車を整備しました。
  ・RZ250R  :不動車を整備 クランクまで分解しリビルドしました。
  ・XLR250R :リターンバイクのきっかけとなったXLR
  ・シルクロード:不動車を整備しました。
  ・TLR250R :
  ・アプリオ   :エンジンボアアップ 駆動系チューン、原付2種登録
  ・フリーウェイ :
  ・ツーリング  :気のおけない友達との楽しいツーリングを中心に
  ・自転車修理とツーリング : 最近熱中しだした自転車関連です。
  ・オーディオ、家電等修理DIY : 成功、失敗半々です。参考にされる方は自己責任でお願いします。
  ・釣り      :一日幸福でいたかったら、床屋に行きなさい

            一週間幸福でいたかったら、結婚しなさい
            一ヶ月間幸福でいたかったら、良い馬を買いなさい
            一年幸福でいたかったら、新しい家を建てなさい
            一生幸福でいたかったら、釣りを覚えなさい (中国古諺)
  ・習い事:サックスの練習
  ・モバイルナビ :
  ・その他    : 友達、ガレージ整理 etc



コメント ( 0 ) | Trackback (  )


« つぼやのざる... TLR250R 乗り... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。