日本政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は2022年7月14日に、新型コロナウイルスの感染症法上の扱いを、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げることで、「コロナを(季節性インフルエンザと同等の)一疾病として日常的な医療提供体制の中に位置づけるための検討も始める必要があるのではないか」と提言しました。
ただ、日本政府(官房長官)は、前日7月13日の会見で5類への変更については、「最大限の警戒局面にある現時点で、変更することは現実的ではない」と述べています。その理由として、「専門家からは、オミクロン株であっても、致死率や重症化率がインフルエンザよりも高く、さらなる変異の可能性もあると指摘されている」ことを挙げています。
分科会も専門家ですし、官房長官の言う専門家も専門家なのですから、専門家の意見が分かれているということは、それだけ判断が難しいということなのでしょう。
そもそも、現時点での日本においては、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」「同施行令」「同施行規則」に定める「1類~5類」「新型インフルエンザ等感染症」「指定感染症」「新感染症」に分類されており、現在、新型コロナは感染症法上の2類相当の扱いで、感染者は入院、外出の自粛、健康状態の報告などが求められる厳格な対応となっています。5類相当になればそれらの対応は不要になります。
主な感染症は次のとおりになっています。
■1類
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱
■2類
結核、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(病原体がコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限る)、中東呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属MERSコロナウイルスであるものに限る)、鳥インフルエンザ(H5N1、H7N9)など
■3類
コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、パラチフス
■4類
E型肝炎、A型肝炎、黄熱、Q熱、狂犬病、炭疽、鳥インフルエンザ(H5N1、H7N9を除く)、ボツリヌス症、マラリアなど
■5類
インフルエンザ(鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ等感染症を除く)、ウイルス性肝炎(E型肝炎、A型肝炎を除く)、クリプトスポリジウム症、後天性免疫不全症候群、性器クラミジア感染症、梅毒、麻しん、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症など
■新型インフルエンザ等感染症
新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス)
■指定感染症
該当なし
■新感染症
該当なし
5類に変更した場合、私たちにとって何が変わるかというと、一番大きなことは「一般の医療機関でどこでも治療を受けられる」ようになります。ただ、実際にすぐにどこでも治療を受けられるようになるとは現状からは私には想像できません。
さらに普通の医療になりますので、医療費の3割は自己負担になります。もちろん、ワクチン接種も自己負担が発生します。さらに入院調整についても、現在は都道府県が行っている広域調整もなくなり、個別対処になりますので、対応範囲は狭くなってくるかもしれません。
どちらかというと、保健所や医療機関への負担を軽減するための5類への変更検討であって、5類にしたところで新型コロナウイルスの感染が収束していくことはないですから。
個人的には保健所や医療機関への負担を軽減でき、社会生活や経済活動への影響も少なくすることができるのですが、それ以前に治療薬やワクチン開発に注力し、そちらの目処が立ってからの議論ならもっと理解されていくのでしょうけど。
何しろ、2019年12月に流行が始まってから約2年半経過しているのですが、まだ充分解明されていないウイルスだと思いますので、慎重に検討することだと思います。
暑い日が続き、体調を崩しやすいですが、どうぞ、健康管理にはくれぐれもお気を付けください。
本日も私のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
今日はどのような一日になるのでしょうか。または、どのような一日を過ごされたのでしょうか。
その一日でほんの少しでも楽しいことがあれば、それを記憶にとどめるように努力しませんか。そして、それをあとで想いだすと、その日が明るくなる、それが元気の源になってくれるでしょう。
それを見つけるために、楽しいこと探しをしてみてください。昨日よりも、ほんの少しでも、いい一日でありますようにと、お祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。