会社法雑記帖

会社法業務の末端でもがく一会社員の雑記帖。

約1ヶ月のブランクでした。。。

2005年03月08日 | 会社法雑記帖
ずいぶんと更新の間隔があいてしまいました。
2月下旬から3月初めにかけて、公私ともにいろいろなこと
がありましたが、ようやく少し落ち着いたところです。
ご心配をおかけした皆様にはお礼とお詫びを申しあげます。

更新していない間にずいぶんいろいろなことが
起こってきています。

さて、会社法の分野では
「西武・コクド」
「ライブドア vs フジテレビ・ニッポン放送」
の問題が非常にヒートアップしておりますが、
少々 旬を過ぎた感はありながらも
「住友信託、UFJに1000億円の賠償請求」
のほうもまだまだ熱いです。

また、敵対的買収防衛策については、経済産業省の
企業価値研究会が指針を発表。
(Yomiuri On-Lineの記事
これが直接的にライブドアが求めている仮処分の
審理に影響するわけではありませんが、
この6月の各社の株主総会において
あるいは防衛策の導入が行われるかも
しれませんね。非常に注目です。


電子公告制度に関しても動きが。
法務省「登録された電子公告調査機関一覧」
には、NTTデータが電子公告調査機関として
登録されたことが公表されています。
そのサイトを見てみると、
公告費用も20万~30万円と、リーズナブル。
3月16日以降、いよいよ電子公告の実例が
出てくることになりそうです。
ところでこの電子公告調査機関の告示は
官報に載っていない気がしますが、
気づかないうちに載っていたのでしょうか?
謎です。

→3月9日の官報に載りました。解決。

証券取引法の改正についても、動きが急になっています。
次期改正の主な内容は次の4点。
1 公開買付け(TOB)規制の範囲を、市場内立会外売買に広げる。
2 公開会社の親会社についての情報開示義務付け
3 英文での情報開示の許容
4 継続開示書類(有価証券報告書等)における虚偽記載に対する課徴金

1はライブドアのニッポン放送株の買付けが東証の時間外取引で
行われたことに対応したものですね。
これは公布から10日後に施行される見込みで、金融庁としては
夏にも規制を導入する意向だそうで。
2は西武鉄道の親会社、コクドの情報が開示されていないことが
問題視されたのですね。この「親会社非公開、子会社公開」の
パターンは、いくつか例があるようです。
4も西武鉄道がらみですね。これは内閣法制局が難色を示して
いるという話も出ていましたが、自民党で了承され、もうすぐ
閣議にかけられて国会に上程する、という話になっていますので
必ずしも内閣法制局の了承は必要ないということでしょうか?
1以外は12月の施行見込みとのこと。

昨年の証取法改正で、課徴金制度の導入と民事賠償責任の
強化が行われたので、今まで「証取法は経理部門の問題」
と思っていた法務部門においても、にわかに意識が高まって
いるようですね。

独禁法の分野では、インテルに公取委が排除勧告(PDF)。
インテルは争うだろうとも言われていますので、
こちらも注目です。