
先斗町 (ぽんとちょう ) という名前の響きから、
気分が軽やかになる花街 ・・・

四条通から北へ鴨川に沿っておよそ600メートル ・・・

(向かって右側、鴨川の右岸 = 西側 )
鴨川の州を1670年頃に埋め立てて出来上がった地域です。

さらに西には、森鴎外の短編小説 『高瀬舟 』 の
舞台でもある 『高瀬川 』 ・・・

つまり、先斗町はふたつの川に挟まれています。

かわ (皮 ) と かわ (皮 ) に挟まれたものは太鼓 ・・・
叩けばポンと音がする ・・・
それが名前の由来という説がありおもしろいです。
(名前の由来には諸説あり )

高瀬川は、江戸初期 (1610年頃 ) に
水運のためにつくられた運河です。

ちなみに、
先斗町と並行する 『木屋町 (きやまち ) 』 は、
この地で交易した材木商に由来します。

いまは瀟洒なレストランなどが立ち並ぶ高瀬川沿いには、

舟を転回させるためのスペース = 舟入 (ふないり ) 跡
などを見ることが出来ます。

水運の要衝に生まれた先斗町は、
門前につくられた上七軒や祇園 ・・・
また、芝居に端を発する宮川町とは
発祥の経緯を異にします。
(6月7日、8日、16日のブログ参照 )

定紋には、
水に因んだ 『千鳥 (ちどり ) 』 が描かれています。

五花街 (島原を含めると六花街 6月3日のブログ参照 )
それぞれに微妙に異なる歴史 ・・・
これも京都の魅力でしょう。
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