blueな日々

( Art で逢いましょう)

人も変わらない

2006年12月21日 | NEWS

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アメリカ人学者による『孤独の群集』という本があるらしい。
日本人アーティストの同名の歌もあった~私のパソコンでは
試聴できなかった。昔、読んだ堀田善衛の『広場の孤独』も
同じ精神で描かれた小説だったのだろうか。このニュースを
聞いて~猿たちの姿を見て、そんな言葉が浮かんだ。

………
冬の風物詩、小豆島の「サルだんご」~香川県から冬の便り。
サルが集団で体を寄せあって暖をとる姿が「団子」のように
見えることからそう呼ばれる光景。小豆島銚子渓自然動物園
では、このところの寒さで、今年も数日前から、冬場恒例の
サルだんごが見られるように。寒風が吹き抜ける中、サル山
では小さいもので数匹、大きいものでは50匹ほどが、団子の
ようにあちこちに固まりをつくる。中心に座るのはボス格の
サルで、まわりを固めるサルたちは、海から吹く冷たい風に
ひたすら耐えている。今年は暖冬傾向のため、まだ小さめの
サルだんごだが、これから寒くなるにつれ、団子はだんだん
大きくなって春先までつづく~TBSニュースより転載・編集。

………
昔の社会生活では、私が幼い頃は、人もこの猿たちのような
ものだったのではないかと思い出しているところ。町の中で、
他者との多くの会話~ふれあいがあった。今、私は隣近所の
人をほとんど知らない。もちろん会話もない。この数十年の
間に、いっきに生活環境、人の意識や他者との関わり方など、
変化してしまったような気がする。単に私自身の老いの感慨
ではないような。群衆の中での個人の孤独は、はるか昔から
あったはずだが、それなりに「ヒトだんご」はあったと思う。

昨夜から風邪が悪化しはじめ、鼻水が止まらなかった。今朝、
熱が出ていた。咳や下痢にも、そろそろ悩まされそうな嫌な
気分である。煙草が吸えない。喉と胸が炎症を起こしている
ようだ。困ってしまう。意識がもうろうとしはじめてもいる。
街に出たこと、図書館や歯科医院などへ行ったこと、満員の
バスに乗ったこと、どこかでウィルスをうつされたのだろう。
私はだんごがあるとしてもその外側にいる。脆い存在なのだ。

お猿さんのボスはきちんと群れを統率している。サルだんご
の周辺部分~弱者は、ヒトの世界とそう違いはないだろうが、
だんごの中心に居座るヒトのお偉方は、いったい何を思うの
だろうか。彼らはもうすでに、ヒトではないのかもしれない。
熱にうなされた私の戯言~たわごと、である。


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