９月の初旬にオークションで入手できた．送料を加えても千円ほどの安値．
大阪から送られてきた．動作は未確認の個体．該当するサイトに掲載され
ていた写真で見る限り、何故か蛇腹は本体に収納されたままで．外観には
かなり劣化が．だが私は、現在でも動作に問題はない個体だと判断をした．
ミノルタの往年の名機、スプリングカメラの「Semi MinoltaⅢ」～その
シリーズ機種．完成形に近づきつつある．そんな印象の外観．状態は悪く
はなく、各部はしっかり機能していて、撮影の結果にもかなり期待が持て
そうな印象．だがレンズ後玉に目立つ汚れが．写りに影響してしまうかも
しれないほどの．清掃するつもりで、レンズを外そうとしたが、かに目状
その他の、ネジ山などなにもない．仕方なくペンチでレンズ自体を挟んで
力を込めて外そうと…．固く閉まっていたので、ペンチがずれて、レンズ
に傷を付けてしまった．しかも２度も３度も．それでようやく、レンズが
カメラ本体から分解できた．その裏側などを清掃しても、結局は、汚れは
拭き取れず、ほとんど残ってしまった．経年劣化が進みすぎている．固着
していた．新たに複数箇所の傷を付けてしまっただけの、不毛な作業に．
レンズ以外には、たぶんどこにも問題はないカメラ．外観も劣化して塗装
のはげも多いが、それらは手入れが可能だ．清掃でかなりきれいな状態に
戻ることだろう．撮影に影響しそうなレンズの汚れや傷が不安．私自身が、
まだ不慣れなメンテナンス作業で傷を付けてしまった．こんな事故も充分
あり得るのだ．これからは十分気をつけなければならない．残念なこと．
Semi MinoltaⅢ
●型式：4.5×6判スプリングカメラ
●使用フィルム：120、220フィルム
●レンズ：Chiyoko Osaka Rokkor ( f=75mm 1:3.5 )
●シャッター：Konan Rapid B.1.1/2～1/500秒 セットレバー付
●絞り：3.5～22 ●ファインダー：逆ガリレイ 自動起立
●焦点調節方法：前玉回転 ●発売：1946年～1950年
