リコーの、ハーフサイズカメラ「AUto Half」の初代機～我が家にある
同型機の３代目の個体．ファインダー内部の曇り以外はきれいな状態で、
露出計は残念だが機能していない．ゆえに変則的なマニュアル操作のみ
での撮影に．他の各部の動作に問題はなかった．試写はいい写りだった．
ただ裏蓋の遮光用のモルトが経年劣化でほとんど消滅していた．写りに
ひどく影響していた．さらには裏蓋が浮き上がりぎみで本体にフィット
をせずに、きちんと閉まらない状態でもあった．故障した同型機も別に
１台私は持っていることを思い出した．その裏蓋のモルトが健全だった
ので取り替えてみることに．いい思いつきだ．そしてすぐにまた撮影を．
Auto Half? ●フィルムシステム：35mmパトローネ入りフィルム?
●画面サイズ：24×17mm ●フォーカス：2.5mに固定焦点?
●レンズ：リコー25mm/F2.8 3群4枚構成=理研光学 製造富岡光学
? ●シャッター：1/125秒=AE時 1/30秒=フラッシュ時
? ●露出計 ：セレンメーター、針押さえ式AE
●サイズ：90×71.5×31mm 270g ●発売：1962年
ストロボ使用時の、シャッター速度1/30秒固定で、2.8～22まで任意に
選べる絞りを流用して、変則的な撮影をまた．ピントはパンフォーカス．
前回の撮影では遮光の問題で不具合もあったが、多くのカットは非常に
いい写りだったが、まだ遮光に問題が．全体の1/4ほどのカットに余計
な光りの侵入が見られた．露出計は機能しないが、変則的なマニュアル
撮影のための操作に問題はない個体なので、出来れば以後もながく使い
たいと願う．古いカメラなのでいつでも安価に、いい状態のものが入手
できるとは限らないからだ．近いうちに劣化したモルトの修復を本気で
やってみようかと思う．先日100円ショップでモルトの代用になりそう
な習字用の布製の黒い下敷きも買っているので．…以後マニュアル機と
して常用が可能になる？ ファインダーの内部はわずかに曇っているが、
ストレスを感じるほどでもない．外観は非常にきれいなままで、各部の
動作も悪くはない．ただゼンマイによるフィルムの自動巻き上げの動き
がやや緩慢だろうか．経年の劣化である．それは仕方のないことで．
………
遮光の問題もあるだろうが、本質的には絞りの開閉に不具合が発生して
いるのかもしれない．数カットにはそんなことを疑わせるようなものも．
個々の絞りの形状がわずかに、いびつに写り込んでいるようにも見える．
