一列に並んだ，逆さに置かれた植木鉢。そのひとつひとつに，
カタカナで黒い文字で、こう書かれていた。「猫に餌を与え
ないでください。困っています」～住宅街の一角。野良猫が
多いのかもしれない。野犬はもう何年も、ほとんど見かける
ことはなくなったのだが。猫は喧嘩や発情期の鳴き声がうる
さいし、子も増えやすい。尿は臭いがきつい。こんな奇妙な
メッセージを発するということは，ほんとうに困っているの
かもしれないと思う。あるいはかなりの変人なのだろうか。
………………
この植木鉢が並べられた白い壁の、左どなりには幸福の科学
という得体の知れない、気持ちの悪い組織の布教所になって
いるようだ。そんな表札が掲げられている。昭和の頃の古び
たスーパーの空き家といったおもむきの建物。そしてさらに
近くのバス通りに面して，この組織の３階建ての白い自社？
ビルがある。金色の文字で、Happy Science との看板。下品
な成金趣味の。私は通院時などバスに乗っていて，この建物
をよく見かける。気分が悪くなる。どれほどの額の金を集め，
どれほど多くの被害者がいるのだろうかなどと考えてしまう。
似非科学。似非宗教。似非政党。今年のはじめ私の家の郵便
受けに，この組織の冊子とチラシが投函されていた。おぞま
しく感じた。もちろん中身を見ることもなく、すぐに捨てた。
非難をし過ぎなのだろうか。私はほんとうに気味が悪いのだ。
この組織に群れ集う人々にも近づきたくない。危ないと思う。