中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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有笠山・不納山登頂(2)

2007年11月15日 22時43分54秒 | 関東・伊豆箱根・上信越

           有笠山・不納山登頂(2)
          (山旅スクール挑戦コース)
        2007年11月6日(火)~7日(水)

第1日目:2007年11月6日(火)(つづき
) 曇

<有笠山登頂>

■西登山道へ
 有笠山荘前の駐車場から,これから登る有笠山が良く見える。それ程大きな山ではないが,こんもりとした威風堂々の岩山である。山麓をぐるりと切り立った岩が立ちはだかっている。こんな岩のような山に登れるのかと心配になる。
 11時41分に有笠山荘前駐車場から歩き出す。暫くの間は,西の方向へ殆ど水平な舗装道路を,1キロメートルほど歩き続ける。そして,12時丁度に西登山口(標高670m)に到着する。ここで,装備を整理し直して,12時02分,いよいよ有笠山登山の開始である。
 
   <杉並木の中の登山道入口>               <西石門分岐>

■西石門
 舗装道路から左折して,登山道を南へ向かう。当然のことながら,登山道に入った途端に悪路になる。辺りは薄暗い杉の植林帯である。
 薄暗い登山道を進む。徐々に高度を上げていくが,勾配はそれ程きつくはないし,危険なところもない。
 12時16分に「西石門」と書いた木製の矢印の前に到着する(770m)。ここから右折して枝道に入る。枝道にはいると,急な登り坂になる。この坂をほんの少し登ると西石門に到着する。大きな2枚の岩の上に大きな岩が乗っかって,鳥居のような形になっている。自然とは何とも奇妙なことをするものだと感心する。交代で2枚の岩の間にできた隙間に入ってみる。
 残念ながら,この隙間の先へは進めない。不思議な光景を見た後は,今来た枝道を引き返して,12時19分に,元の分岐に戻る。

       <西石門>                <奇怪な岩の脇を登る>

■長閑な風景
 西石門から再び山頂を目指して歩き出す。登山道には落ち葉が厚く積もっていて,ふわふわとした絨毯の上を歩いているような気分になる。
 12時30分頃から,登山道は切り立った岩壁の縁に沿う急傾斜の登りになる。そして,12時38分には,4~5メートルほどの高さに切り立った岩の間のチムニーをよじ登る。両手で,両側の岩を押すようにして,自分の身体を確保して,少しずつ登る。
 12時44分にチムニーを登り切って,標高約750メートル地点に到着する。辺りはやや傾斜が緩くなった広葉樹林帯である。ここで,休憩を取りながら,ハーネスを装着する。ハーネスに装着した安全環付きカラビナに,ロープスリングを2本装着する。そのスリングの先に安全環なしカラビナを1枚ずつインクノットで固定して,これらを腰に止めておく。
  
  <チムニー状の岩を登る>       <クサリ場とハシゴの連続>      <有笠山山頂>

 登山道は次第に急傾斜になる。高度が上がるにつれて,落葉した木の枝の間から,辺りの景色が見下ろせるようになる。川の名前は分からないが,眼下には,遠くから蛇行しながら流下している川が見えている。その川に沿った谷間には,集落や田畑が連なっている。谷間の両側には,今が見頃の紅葉で覆われた山々が連なっている。
 柔らかい冬の日光が谷間に降り注いでいる。何とも長閑な風景である。だれかが,
 「素敵なところですね・・・こんな所に住みたいな・・」
と述懐している。私も同感である。

■有笠山山頂
 やがて急斜面に沿うトラバース道になる。沢山の落ち葉が道を埋めていて,滑りやすい。ガイドが張ったロープにカラビナを掛けて,自分の身体を確保する。そして,カラビナを引きずりながら先へ進む。ロープの支点では,カラビナを掛け替える。支点と支点の間には,登山者は1人しか入れない。こうして,安全を確認しながら慎重に進む。
 13時15分頃,目の前に数段に重なるハシゴが現れる。ハシゴの側に備え付けられているクサリにカラビナを掛けて,1人ずつ慎重にハシゴを登る。
 はしごを登り詰めると,今までの嶮しい道とは,全く趣が違って,なだらかな尾根道になる。尾根から左右の枯れ木を通して見下ろす下界の眺望は何とも素晴らしい。
 暫くの間,尾根道を楽しんだ後,13時47分に,私達は有笠山山頂(820m)に到着する。広葉樹に覆われた山頂は気持がよい。ここで集合写真を撮る。
 山頂には私達以外,誰も居ない。そういえば,今日は誰にも会わないなと気が付く。

                   <有笠山山頂にて>
          ※ブログへの掲載について,全員の承認を受けている。

■先住民族遺跡
 私達は14時43分に有笠山山頂を出発する。9人の参加者を2チームに分けて,それぞれがガイドとショートロープで結ばれる。また,危険箇所はセルフリレーを取りながら慎重に下り。
 暫くの間,先ほど登ってきた往路をそのまま辿って下り続ける。ハシゴが連続する。その後,崖下の厳しい下り坂のトラバース道が続く。
  
    <ハシゴを慎重に下る>                             <先住民住居跡> 

 15時12分に石門分岐に到着する。ここで15時18分まで休憩を取り,ハーネス類を取り外す。ここから往路と分岐して,東の方向へ進む。辺りは深い山の中である。前方に見えるこんもりとした尾根の谷間に沿って下り続ける。
 15時23分に「先住民族遺跡」と書いた立て看板の脇を通り過ぎるが,どこが遺跡なのか良く分からない。多分,進行方向左手の山側遠くに見える洞窟のような場所が遺跡なのだろうと勝手に想像する。
 それにしても,先住民族って,どんな人達なのだろう。興味が尽きないが,調べている暇がない。
 
     <セルフリレーで下る>                      <有笠山東登山口>            

■東登山口
 15時34分に西石門を通過する。折悪しく,デジカメの電池が切れる。電池を入れ替えている暇がないので,暫くの間,写真を撮るのを自粛する。
 広葉樹林が見事な自然林の中を下り続ける。そして,15時38分に東登山口(612m)に到着する。ここから暫くの間,自動車道に沿って,緩やかな下り坂を歩く。自動車が入れる程の道幅がある林道である。紅葉した林の中の砂利道を歩きながら下る。何ともいえないほど気持がよい。

■ゆずりは荘へ
 やがて,見覚えのある「有笠山荘」の看板が立っているところに到着する。ここで,登り始めに辿った道と合流する。すぐ側を川がザワザワと音を立てながら流れている。 15時58分,私達は,無事,駐車場に到着する。
 ハーネス類を整理してリュックに収める。その後,貸切バスに乗車,16時12分に駐車場を出発する。どこをどう通っているのか良く分からないが,私達を乗せたバスは,蛇野沢の左岸沿いのクネクネ道を下り続ける。
 16時35分,ゆずりは大橋の袂にある国民宿舎ゆずりは荘に到着する。

<ゆずりは荘>

■館内の絵

 ゆずりは荘は3階建ての国民宿舎である。
 バスを降りた私達は,玄関前で軽くクールダウンをしてから館内に入る。館内の至る所に水彩画か飾られている。作者は良く分からないが,なかなか見応えのある絵が並んでいる。私は思わず何枚かの絵を写真に収める。

                      <ゆずりは荘>

■一人部屋
 幸運なことに,私に宛われた部屋は8畳の和室で,1人部屋である。室内に風呂はないけれどもトイレは付いている。これはラッキーである。
 早速,地下1階にある風呂に入る。広々とした風呂だが,少々混雑している。露天風呂もあるが,何となく気が進まないので,室内の風呂だけで済ませる。風呂上がりにハーゲンダッツのアイスバーをかじる。アイスの冷たさが心地よい。

                  <素敵な絵画が飾られている>

■夕食
 18時から大広間で夕食。どこからどこまでが自分の領域か良く分からないほど沢山の皿が並んでいる。田舎者の私は単純に「すごいな」と思うが,私の隣に座った女性は,
 「国民宿舎の料理なら,まあ,こんなものですね・・・」
と覚めた感想を言っている。
 この頃は,旅館に泊まる山行ばかりしている。こんな贅沢をしていたら,山小屋に泊まれなくなるのではないかと心配になる。
 
                      <ゆずりは荘の夕食>
                               (つづく)


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