goo blog サービス終了のお知らせ 

中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
最初に左下の“カテゴリー”を選んで,クリックして下さい.

霧と雨の中でネコと鹿に会う丹沢:塔ノ岳(今年27回目)

2011年06月25日 17時31分34秒 | 丹沢の山旅

                     <久々に顔を出した尊仏山荘のミー君>

      霧と雨の中でネコと鹿に会う丹沢:塔ノ岳(今年27回目)
         (登り途中までS藤女史に同行;下り単独)
            2011年6月24日(金) 
雨後曇

■天気予報が何だかおかしい
 このところのお天気ほどままならないものはない. ここ数日,いくつかのグループの鎌倉案内が続いた,幸いなことに,私が鎌倉を案内しているときには,雨も降らずラッキーだった.しかし,鎌倉案内の合間を縫って,丹沢の塔ノ岳に登ろうとするとお天気が意地悪をする.前回,6月18日,土曜日に塔ノ岳へ行ったときも,天気予報では曇後一時晴のはずだったが,私が登山をしている間はずっと霧雨が降り続いた.
 さてその後,18日に丹沢を訪れてから,もう1週間近くの日数が開いてしまった.2~3日前から,お天気の様子を見ていると,天気予報では今度の週末,25~26日は,どうやら雨.そして,今日,24日は曇りながら雨が降り出すのは18時行こうとのことである.
 早朝4時,雨雲のような低い雲が空一杯に広がっている.天気予報では日中は曇だという.
 「・・・どうも怪しいな~ぁ・・・雨になるんじゃないの・・」
と私の心の奥底に巣喰っているもう一人の私が,私に話しかける.
 でも,明日からの土日は雨だというので,出掛けるなら今日しかないと決心する.
 5時10分に家を出る.外へ出ると,まず強い風の音に驚かされる.面倒なので,温度計で計測はしなかったものの,何となく生暖かい雰囲気である.今日は随分と気温が高そうである.
 怪しい空模様の中,大船から小田原経由で小田急線で渋沢に出る.
 渋沢発大倉行の1番バスは,10名あまりの登山者がパラパラと座席に座っているだけ.三角髭のTさん,N村(弟)さん,S藤女史のご常連が乗り合わせている.小田急線の下り電車が遅れているためか,何時も発車間際に乗ってくる韋駄天組の顔が見えない.バスは発車時刻になると,下り電車の乗客を待たずに発車する.

■雨が降り出す
 同じバスの登山客がほとんど歩き出した後,私も7時07分に歩き出す.大倉の気温はすでに+28.0℃もある.バス停付近の舗装道路の路面が濡れている.
 「この分だと,登山道の状態は余り良くないな・・」
と予感する.
 案の定,登山道に入ると,路面は雨水でベタベタ.玉石を敷き詰めた場所は,ヌルヌルと滑って歩きにくい.私は怪我だけはしたくないので,きわめて慎重に歩き続ける.
 克董窯付近で,私より少し先に歩き出したご常連のS藤女史に追いつく.S藤さんは土曜日の常連である.平日にS藤さんにお会いするのは珍しい.
 「今週の土,日は雨でしょう・・で,今日,(塔ノ岳へ)出てきました・・」
 S富士山は気さくな方.登山道で行き会う人たちに,気軽に話しかける.そんな雑談にお付き合いしながら,まあ,まあ,の速度で一緒に歩き続ける.
 7時30分,観音茶屋を通過する.この辺りは山陰の道.風が通らないのでやたらに蒸し暑い.周囲の森の梢は,強い海風を受けてごうごうと音を立てているのに,登山道ではそよとも風が吹かない.その上,かなり激しく霧雨が降り出す.雨具を着用しようかとも思ったが,蒸し暑いので雨具の中が汗でびしょびしょになることは必至.どうせびしょびしょになるのなら,着ても着なくても同じようなもの.私は雨具を着用せずに登り続けることにする.
 どういう訳か,何時もは可愛く鳴いている小鳥の声も全く聞こえてこない.
 7時44分,雑事場ノ平を通過する.ここから尾根道になる.ほんの少し,海風が尾根越しに吹き抜ける.すると,身の回りにまとわりついていた湿っぽい空気を吹き飛ばしてくれるので,ホッとするほど気持ちがよい.

<見晴山荘を過ぎて最初の急坂>

■ノンビリ登るのも乙なもの
 見晴山荘を通過して,大倉尾根最初の急坂に差し掛かる.見上げると多分同じバスに乗っていたと思われる登山客の後ろ姿が見えている.先日,6月18日に登ったときは,この辺りも深い霧に覆われていて,全く見通しが利かなかった.それに較べれば今日の方が幾分マシかなと無理に納得する.
 雨脚が幾分強くなる.私は心の中で,
 雨の中の登山は嫌だな・・引き返そうかな・・でも,もう少し登るか」を繰り返して,8時17分に駒止茶屋を通過する.大倉を歩き出してから,1時間10分経過している.いくら雨で道が抜かっているとはいえ,随分と遅いペースである.でも,久々のS藤さんとの同行である.ノンビリ登るのも乙なものと思い直す.
 「・・韋駄天のTさんは,多分,2番バスでしょう・・どの辺りで追いつかれるでしょうね・・」
とS藤さんが言う.
 今日の私たちの歩行ペースは,山頂まで多分2時間40分.韋駄天のTさんは,悪路を考慮して多分2時間10分位.私はバスが到着してから約7分後に歩き出した.Tさんは多分バスが到着と同時に歩き出すだろう.2番バスと1番バスの時間差は30分.すると実質の出発時間差は35分ほど.とすれば,山頂近くで追い抜かれるなと予想する.こうなると予想が当たるか当たらないかが俄然面白くなる.

<晴れていれば富士山が見えるはずだが・・>


<早々と下山するK吉さん>

■霧の萱場平
 堀山の尾根に入る.涼しい風が尾根を吹き抜ける.俄然涼しくなる.雨脚が少し強くなるが,涼しいので気分は上々である.
 私は何の脈絡もなく,蒸されている赤飯を連想する.自分を赤飯に置き換えている.赤飯は蒸され蒸されて暑さで辟易としている.そのとき,蒸し器の蓋が開けられる,冷たい外気が蒸し器の中に流れ込む.赤飯は冷たい風を受けて,ホッとした気分になる・・・バカだなお前は,何で赤飯なんか連想するんだと,もう一人の私が揶揄する.
 8時34分,堀山の家を通過する.相変わらず雨が降り続いている.小草平には人の気配がない.
 S藤さんが,給水のために一休みするという.そこで,ここから先は一人旅になる.
 私の前後には誰も居ない.雨に打たれながら,半ば惰性でマイペースで登り続ける.
 8時44分,霧の中から,突然,男性が下山してくる.ご常連のK吉さんである.私はK吉さんのあまりの速さに唖然とする.
 「・・随分,速いですねえ・・」
 「いや,何に,・・今日は自家用車で早く着たんですよ・・・山頂までこんな天気でしたよ」
 8時54分,萱場平を通過する.

<霧の萱場平>

■花立山荘から寒くなる
 雨が小やみになったり,少し強くなったりを繰り返す.幾分空が明るくなるので,太陽が出るかなと思うと,また,濃い霧が辺りを覆う.雨さえ降らなければ,涼しくてとても気持ちがよい. 歩き出してから堀山の家まで,随分とユックリペースで歩いてきたので,疲労感は全くないまま,後7分坂に到着する.今日は標準の7分で登れそうな気がする.
 坂の中央を過ぎた頃,下ってくるローギヤー(弟)さんとすれ違う.何時ものことながら,私との脚力の差に唖然とする.一言,二言挨拶をしてお別れする.
 9時26分,花立山荘を通過する.登り始めてから2時間09分経過している.何時もの私なら,ここまで2時間が標準.やっぱり,体力の回復はまだまだ道半ばである.

<雨が降りしきる花立山>

■金冷シ
 引き続き花立山山頂を目指す.体調は上々だが,残念ながら,富士山はおろか,近場の山も何も見えない.何だか3000メートル級の山に登っているような錯覚に陥る.
 花立山山頂で未練がましく,塔ノ岳方面の写真を撮るが,写ったのは木道だけ.
 濃い霧の中の馬の背を通過する.
 強い海風が,絶え間なく吹き付けるので,大分寒くなる.
 霧の谷間に木の枝がシルエットになって見えている.なかなか幻想的で絵になりそうである.早速,写真を何枚も撮って道草三昧.

■霧の中,韋駄天さんに追い越される
 どろんこ道や階段を登りながら,山頂を目指す.
 金冷シから2番目の階段を登っているときに,三角髭のTさんとすれ違う.また元気にお会いしましょうと挨拶してお別れする.
 山頂直下の階段を登っているときに,後ろから,
 「FHさん・・」
と声を掛けられる.韋駄天のTさんである.
 私は内心で,
 「やっぱり予想通りのところで追い付かれた・・」
と予想が当たったので,一人悦に入る.
 ここからは,韋駄天のTさんの後について登る・・・が,瞬く間に引き離される.

<韋駄天のTさんに追い越される>

■冷たい風の塔ノ岳山頂
 9時47分,無事,塔ノ岳山頂に到着する.山頂には濃い霧が掛かっている.そして,強くて冷たい風が吹いている.山頂では人影もまばらのようである.山頂の気温は16.4℃.体感温度では,もっと低い温度のように感じる.
 霧で全く見通しが利かないが,それでも儀式として,あちこちの写真を撮る.どうせ,真っ白にしか写っていないのは承知の上だが・・・
 歩き始めてから山頂までの所要時間は,2時間40分.遅い!
 でも,自分の年を考えて,
 「まあ・・元気に登れただけで,満足だよ・・」
と無理矢理自分を言い含める.でも,欲を言えば,せめて2時間30分台前半で安定的に登れる所まで体力を回復したいものだ.今更,無理かな.

<塔ノ岳山頂>

■尊仏山荘でミー君と会う
 尊仏山荘に入る.先客はご常連のYさんと,つい先ほど追い越された韋駄天のTさん,それに女性の登山客のお三方.入口書くには,一見(いちげん)と思われる若い登山客が3人ばかり.小屋番はオーナーのHさん.何時もの通り,300円也のお茶を所望する.
 例により,韋駄天のTさんは,コーヒーを飲み終わると,そそくさと下山を開始する.
 Hさんから,尊仏山荘のネコ,ミー君が,ネコ専門の雑誌に登場するという話を伺う.雑誌のサンプルを見せて頂いたが,可愛いネコの写真が沢山載っている.
 私が自分のブログで盛んにミー君のことを書いたので,どうやら少しは有名になったようである.
 居合わせた女性登山客と,ネコの話をしていると,申し合わせたように,どこからともなくミー君が現れる.早速,ミー君の写真を撮りまくる.私は,
 「ミー君は,性格が穏やかで,とても良いネコですよ・・」
と褒めまくる.
 ブログの話が縁で,ご常連のYさんに,私の名刺を差し上げる.
 Yさんは,?1歳とのこと,私はもうすぐ満?9歳.私より7~8歳年下ということになる.
 「?+10歳まで現役で山を歩きたい・・」
と仰る.
 私の経験では,「継続は力なり」.無理をせずに登山を継続すれば,難なく達成できるような気がする.




■霧の中,シカと出会いながら下山
 大倉発12時52分のバスに乗ろうと思う.今日は,路面が濡れているので,2時間20分程度の時間を掛けて,安全第一で下る積もりである.逆算して,10時17分に尊仏山荘を出発する.
 小屋の外に出る.寒い.相変わらず深い霧が山頂を覆っている.数名の登山客が霧の中で休憩を取っている.
 霧の中を登ってくる登山客とすれ違いながらユックリと下山し続ける.途中で,2人の顔見知りとすれ違う.
 10時45分,花立山荘を通過する.お天気は相変わらずだが,ここまで下ると寒さはなくなる.山荘前のベンチでは数名の登山客が休憩を取っている.
 堀山の家を通過する頃,何時の間にか雨が止んでいる.ただ相変わらずの霧である.
 一本松を通過する頃,霧の中で何かが動いている.近付くと若い雌シカである.可愛い.私が近付いても全く怖がらない.せっかくだからシカの写真を数枚撮る.
 観音茶屋を通過する頃,青空が見え始める.克董窯を通過する頃には,まぶしい太陽が顔を出す.


■無事帰宅
 12時42分,無事,予定通りバス停大倉に到着する.
 下りの所要時間は,2時間25分.少しノンビリしすぎたかな.
 帰りの電車は,とにかく眠くて参った.危うく大船で乗り過ごしそうになった.
 帰宅後,ジメジメした衣類を脱ぎ捨てて,乾いた衣類に着替える.気分はサッパリ.
 ちなみに携帯電話によるデータは,歩行距離24.3キロメートル(実際より過大),歩数32,859歩,消費カロリー733キロカロリーであった.

<大倉付近に着くと天気が良くなった>

<ラップタイム>

 7:07  大倉歩き出し(23.2℃)
 7:30  観音茶屋
 7:46  見晴茶屋
 8:17  駒止茶屋
 8:34  堀山の家
 9:17  花立山荘
 9:32  金冷シ
 9:47  塔ノ岳山頂着(16.4℃)
===================================
10:17  塔ノ岳山頂発
10:32  金冷シ
10:45  花立山荘
11:23  堀山の家
11:41  駒止茶屋
12:07  見晴茶屋
12:22  観音茶屋
12:42  大倉 着(28.0℃)

[山行記録]

■水平距離
       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間雑談時間を含む
  大倉   発       7:07
  塔ノ岳  着       9:47
 (所要時間)  2時間40分(2.67h)
 水平歩行速度  7.0km/2.67h=2.62km/h
 登攀速度   1269m/2.67h=475.3m/h

■下降所要時間
  塔ノ岳  発       10:17
  大倉   着       12:42
 (所要時間)  2時間25分(2.42h)
 水平歩行速度    7.0km/2.42h=2.99km/h
 下降速度   1269m/2.42h=524.4m/h
                                   (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4c577530069da15cf94f46ee2564cde4
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/04c6c7d3c735aaa83bde6349d6ddd4fc



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。