耳順庵日記

60歳を超えて、生き馬の目を抜く首都圏の生活にカムバックした。
浦安太郎が見た、都会の意外な側面を綴ってみたい。

ウマノスズクサ

2024年05月13日 19時54分08秒 | この頃思うこと

 サンコーポ中庭のご神木の下、F3棟前の芝生の境目のリュウノヒゲの中に、

ウマノスズクサが見つかった!

これがどういう意味があることか、理解できない人が居るかもしれないので、

説明しておきたい。

 

 アゲハ蝶の1種にジャコウアゲハという蝶が居る。真っ黒いカラスアゲハと

間違えやすいが、色合いが少し違う。ジャコウアゲハは、ウマノスズクサに

のみ、卵を産み付ける。ウマノスズクサは、ヘクソカズラに似たつる草だが

鳥などが嫌う毒素を含有している。この葉を食べるジャコウアゲハの幼虫は

体内にこの毒を持って居るので鳥が食べない。

 ウマノスズクサは、バーミヤン前のつつじの植え込みの下にたくさん生えて

いる。市の手配で雑草刈りをすると、つつじの植え込みの下の雑草は一掃され

るが、ウマノスズクサは地下茎を持って居るので、すぐ芽を出してツルを伸ばす。

ジャコウアゲハの幼虫はこのつる草の葉と茎を好んで食べて、脱皮して蛹になり、

あのきれいな真っ黒なアゲハ蝶になって、飛び立つ!

 マダムバタフライ(B棟のなっちゃん)は、このジャコウアゲハが大好きで、

自宅のベランダで羽化させたことがある。私も、ジャコウアゲハの幼虫が居る

ウマノスズクサを摘んできて、自宅の机のコップの水で育てて、蛹から羽化

させたことが何度もある。

 幼虫は何歳かになると草を食べなくなり、蛹になる場所を探してさまよい

歩いて、とんでもないところに糸を張って蛹になる。数日たつと羽化が始まり、

立派な真っ黒のジャコウアゲハが姿を現す。数時間羽を乾かした後、挨拶もなく

飛び立ってしまう!冷たいものだ。

 

 そのウマノスズクサがサンコーポの庭に育っているということは、

ジャコウアゲハが育つ環境が有るということだ。

 

 詰まらない重箱の隅のご飯粒をつつくような議論が好きなお年寄りより、

我がサンコーポの明るい未来を象徴するような、希望が持てる話題だと

思うが如何だろうか?

 

     見たき夢黒きアゲハの乱れ飛び
     植えずとも芽立つ自然の強かさ
     てふの園花の庭たれサンコーポ  蛙蝉

 

 


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