
中国製冷凍餃子の中毒事件が連日ニュースになっていますが、死者が出なかったことだけは不幸中の幸いでした。
一刻も早く、どの時点で農薬が混入されたのか真相を究明して欲しいものです。
私は中国は嫌いではありません。
学生の頃から中国は行ってみたい国のトップ3に入っていました。
万里の長城をはじめ30もの世界遺産のある国、日本文化の源流でもある国。さらに地域によって違う食文化も魅力の一つです。
しかし、数年前からはロマンに浸るよりも旅行中に食べなければならない現地での食事のことを想像すると、かなり不安になってしまい、私の中の海外旅行の候補地から今、中国は外されています・・・。
特に、2007年4月、セントのクッシングが判明する前、皮膚症状が現れはじめた2006年の後半から、中国製の食品は一切買わなくなりました。
あくまでも、私個人が勝手に思っていることですが、セントのクッシングの発症に中国産のペットフードが関連しているような気がしてならないのです。
セントに皮膚症状が現れて当時のホームドクターのところに連れて行った時、原因について“最近変化のあったこと”など心当たりを聞かれました。
唯一最大、“変化”として思い当たるのは、フードとおやつのことです。
仕事がとても忙しくていつも行くペットショップに行くことが出来ずにいた時、新しく近くに出来た100円コンビニにもペットフードがあるのを発見。
一応、名前の通ったメーカーのものであったことから、100円コンビニでハードフードと蒸しササミやドッグ用ソーセージなどのおやつを、なんと数ヶ月に渡って購入していました。
改めて100円コンビニに売っているものを確かめてみると、ハードフードは大手メーカーのものですが原産国などの表示は一切ないし、おやつは全て中国産でした。
この時、安さと便利さに惹かれて、安全性など考えずに手近にあったものを与えてしまった自分自身を激しく責め、後悔したのはいうまでもありません。
ただ、原因はもちろん一つだけではなく、セントと同じものを同じ量だけ食べていたラブには異常は現れてないし、遺伝的な体質などの個体差もあるとは思います。
そうは思いつつも、中国産のおやつへの不審感・疑惑(添加物? 抗生物質などの薬剤使用? 病死獣などの死肉使用?)はますます高まり、ついに、セントに与えたおやつを数種類購入して、なんとか成分分析などできないものかと考え、ホームドクターの元にそれらを持って行きました。
そんなものを持ち込まれてホームドクターも困ったらしく「うちでは分析など、何も出来ませんよ」と言われてしまいました。
この時改めて知ったんですが、日本はペットフードに関しては唯一、業界組織の「ペットフード公正取引協議会」がペットフードの原産国や材料などに関して公正な表記を指導し不当表示や悪質な販売などを監視しているが、国による法律的規制は全くない状態です。
ということは、原材料・添加物に何を使っていても(危険物であっても)法的には罰せられない。
結局は、購入者自らがいろいろと調べて、自分が安全だと納得したものを購入するしかない(自己防衛)ということです。

セントの病気のおかげで、改めて、日本の食のことをいろいろ調べてみました。
その時、本家ブログに書いた記事が下記です。
危ない食(1)・・プラスチックを食べている?!
http://see-saw.way-nifty.com/diary/2006/12/post_3d67.html
危ない食(2)・・恐怖のコンビニ弁当?!
http://see-saw.way-nifty.com/diary/2006/12/post_91be.html
危ない食(3)・・輸入野菜・果物
http://see-saw.way-nifty.com/diary/2006/12/post_4166.html
危ない食(4)・・フェイク(もどき)食品、その他
http://see-saw.way-nifty.com/diary/2006/12/post_d247.html
危ない食(5)・・異論・反論ありましょうが
http://see-saw.way-nifty.com/diary/2006/12/post_4879.html
危ない食(特別編)・・・ペットフード
http://see-saw.way-nifty.com/diary/2006/12/post_79cc.html

上記の記事を書いて間もなく、2007年3月 カナダのメーカーの製品によって、米国全土で約4000匹の犬や猫が死亡した事件が起こりました。
FDA(米国食品医薬品局)で調べたところ、原因は中国から輸入した原材料にたんぱく質成分を多く見せかけるために有機化合物“メラニン”が大量に添加されていたことだと判明。
メラミンはプラスチックなどを作る材料で、ペットフードなどとは全く関係ない、ペットの腎臓障害を引き起こす物質です。
その渦中、4月にはタイで作られた猫用缶詰の一部に通常の濃度を超えるヒスタミンを含んだ原料が混入したとして、日本国内でも回収が行われました。
7月にはアメリカでボツリヌス菌に汚染されている恐れのあるドッグフード。
8月にはサルモレラ菌に汚染されたドッグフードがコネチカットなど5つの州で回収が行われています。
それらの回収騒動を受けて2007年8月、日本でもやっと政府が動き出し農林水産省及び環境省が共同で、ペットフードの安全確保について幅広く検討することを目的として、「ペットフードの安全確保に関する研究会」が設置されました。
その研究会の中間とりまとめを踏まえて、2008年の今国会でいよいよというかようやっと、ペットフードの安全基準を定める法律『愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律案(仮称)』の審議が始るそう。
この法律の中身は、製造方法等の基準・成分の規格を設定し、基準に合わないものの製造等を禁止。有害な物質を含む愛がん動物用飼料の製造等を禁止。有害な物質を含む愛がん動物用飼料等の廃棄等の命令ができる・・・等。

セントがクッシング症候群を発症したことで、私は改めて思いました。
ペット達は、まるで現代の“炭鉱のカナリア”のような存在だと。
昔、石炭の採掘で現場で、一酸化炭素中毒等を防ぐため、人間よりもガスの毒性に敏感なカナリアを炭鉱に持ち込み、カナリアに異変が起こったら、人間はすぐさま逃げたそうです。
私達人間が知らないうちに口にしている有害物質。
人間にはすぐに症状が現れなくても、人間よりも小さな小さなペット達には、すぐに異常が現れる・・・
大事な大事な家族・ペット達の命を守るためにも、法規制を早くして欲しいし、消費者も賢くなって自身とペットの健康のために自己防衛するしかありませんね。
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