甲斐バンド初の3コードもの。まあ、ブルースって言うくらいですから。作者は福岡のアマチュア時代の音楽仲間なのだそうだ。ところが、どうしようもない女を揶揄したこの曲、てんで良くない。なにより演奏が良くない。いわゆる「どブルース」ではなく、ブラスをフィーチュアしたモダン・ブルースをイメージしたんだろうけど、バンドの若さが裏目に出たとでも言おうか、ただの軽い曲としか響いてこない。佳曲揃いの本アルバムの中ではなおさらだ。
実のところ甲斐バンドという楽団は、ロックバンドと言いながら定番の3コード曲は非常に少なくて、本曲のあとは「My Generation」トップの「3つ数えろ」(これにしても、コード進行はいわゆる3コードの進行じゃないし)まで待たなくてはいけない。「新宿」の後半で、ロックとはいいながらポップス系の楽曲が多いと書いたけれど、逆に言えばおそらくグルーヴ主体の曲を作曲・演奏するのは苦手なのだろう。どうもカッチリしすぎるというか、いい意味でのルーズさがないというか。いや、でも「一日の終り」なんていい感じじゃないか?ううむ。ともかく、正直言って、このテイクを聴いたことがないとしても、人生において何の損も無い。
ただ、エピソードとしては少々興味深いものがある。これ、田中一郎が初めて甲斐バンドの録音に参加した曲なのだそうだ。冒頭で「演奏が良くない」とは書いたが、間奏のギターはなかなか聴かせるものがある(偉そうにすみません)。思うにこの曲、一郎参加ありきで録られたのではなかろうか?「一郎、今度レコーディング手伝わん?」「よかよか、何すると?」「うーん、あ、そうだ。秋吉と橋本の『やせた女のブルース』知っとう?」「おお、懐かしかあ」「3コードもんやし、あれならいけるやろ」みたいな(以上、根拠無き妄想終了)。
でもなんかそんな風に聴くとこれはこれでなかなか良いテイクである(結局どっちなんだ?)。それと、曲そのものは悪くない。特に歌詞は、「東京の一夜」で恋人と別れ「昨日鳴る鐘の音」で青い決意をした主人公が、だけどちょっと都会のアバズレと遊んじゃった、という流れもとれなくもないし。ちなみに、曲は良い証拠に、約20年の後、甲斐よしひろ、松藤英男、鎌田ジョージからなるアコースティックトリオ、GUY BANDでもこの曲をとりあげている。このときはぐっと落ち着いたスローブルースで演奏してて、必聴である。公式テイク無いけど。未聴だが、「ROCKMENT」収録の演奏が、同じような感じだと思う。
実のところ甲斐バンドという楽団は、ロックバンドと言いながら定番の3コード曲は非常に少なくて、本曲のあとは「My Generation」トップの「3つ数えろ」(これにしても、コード進行はいわゆる3コードの進行じゃないし)まで待たなくてはいけない。「新宿」の後半で、ロックとはいいながらポップス系の楽曲が多いと書いたけれど、逆に言えばおそらくグルーヴ主体の曲を作曲・演奏するのは苦手なのだろう。どうもカッチリしすぎるというか、いい意味でのルーズさがないというか。いや、でも「一日の終り」なんていい感じじゃないか?ううむ。ともかく、正直言って、このテイクを聴いたことがないとしても、人生において何の損も無い。
ただ、エピソードとしては少々興味深いものがある。これ、田中一郎が初めて甲斐バンドの録音に参加した曲なのだそうだ。冒頭で「演奏が良くない」とは書いたが、間奏のギターはなかなか聴かせるものがある(偉そうにすみません)。思うにこの曲、一郎参加ありきで録られたのではなかろうか?「一郎、今度レコーディング手伝わん?」「よかよか、何すると?」「うーん、あ、そうだ。秋吉と橋本の『やせた女のブルース』知っとう?」「おお、懐かしかあ」「3コードもんやし、あれならいけるやろ」みたいな(以上、根拠無き妄想終了)。
でもなんかそんな風に聴くとこれはこれでなかなか良いテイクである(結局どっちなんだ?)。それと、曲そのものは悪くない。特に歌詞は、「東京の一夜」で恋人と別れ「昨日鳴る鐘の音」で青い決意をした主人公が、だけどちょっと都会のアバズレと遊んじゃった、という流れもとれなくもないし。ちなみに、曲は良い証拠に、約20年の後、甲斐よしひろ、松藤英男、鎌田ジョージからなるアコースティックトリオ、GUY BANDでもこの曲をとりあげている。このときはぐっと落ち着いたスローブルースで演奏してて、必聴である。公式テイク無いけど。未聴だが、「ROCKMENT」収録の演奏が、同じような感じだと思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます