本日は零崎小話です~。ただしほぼ九割オリジナル?みたいな。
…あれー?
よっしゃ、こいやぁ!と仰る方はどうぞvv
駄目無理嫌だわ、この野郎と仰る方は退避ー!!
とりあえず死にネタ。
駄目な方、ご注意。
誰かさんの死。
なんだ、アレは?
なんだ、アレは?
頭の中を回るのは、そればかり。
狐の面をかぶった子供。
いきなり襲い掛かられた。
嗚呼、家族が次々に姿を消しているのはそういうわけか。
唐突に悟ってしまった。
物陰に隠れて気配を殺す。
特殊合金で作られた手甲を纏い、相手を肉塊に変える近接戦闘を得意とし、「殴殺大輪(マグノリア)」と呼ばれた自分が、こそこそと。
まったく笑えない話だ。
口の端を吊り上げる。
もっともそれは流れる汗で台無しになったけれど。
狐面の攻撃をかわそうとしてかすった左腕、手甲ごともっていかれた。砕け散った。
ついでに後ろの壁も。
ありえないだろ。
人類最強、死色の真紅だってもうちょっと人間らしいはずだ。
あれは滅茶苦茶だ。
避けて避けて。
逃げて逃げて。
隠れて。
情けない。
零崎ともあろう者が。
一体今家族は何人生き残っているだろう。
ついこの間一緒に仕事をしたあいつは無事か?
一度しか顔をあわせていないあいつは無事か?
こんなときなのに思い浮かぶのは家族の事ばかり。
長兄が知ったら喜ぶだろう。
どうでもいい事を考える。
その長兄も連絡が取れないけれど。
ふー…ふー…。
落ち着いた呼吸。
血の足りない体で立ち上がる。
どうせ死ぬのなら、このまま失血死するより殺された方がマシだ。
もとより殺すために生きている。
殺すために生まれてきた。
命の始まりから、人の害と成る事が決まっていたんだ。
だったら何を迷う事がある。
右腕の手甲。
がちりと構える。
「はぁ!!」
駆け出す。
悪あがきにすらならない事は知っている。
狐面が腕を振るった。
「がぁ…あぁっ!!」
吹き飛ばされて、体が動かない。
その一撃とも呼べない一撃で、瀕死になった。
「肩慣らしにもならないさね」
狐面の後ろの女が、つまらなそうに零す。
黙れ、包帯女。
振り返ることなく去っていく二つの影。暗くなる視界に映る。
嗚呼、死ぬんだな。
冷静に思う。
頭の中を駆け巡るのは、走馬灯なんて綺麗なものではなく。
一族の長兄の事。
馬鹿で変態で重度の妹マニアで、でも本当に家族を愛していた。愛してくれた。
ある意味で零崎そのものであり、かの弟と同じく零崎の異端だった。
彼は死んだのだろうか?
彼は生きているのだろうか?
あの世と言うものが本当のあるのだとしたら――自分達が行くのは絶対に地獄だろうけど――また逢えるだろうか。
だとしたら、きっと見つけて欲しい。
あの時、初めて出逢った時の様に。
手を、伸ばして欲しい。
嗚呼、嗚呼。
タブー中のタブーだから。今まで秘密にしていたけれど。
私は貴方の事を――
愛していた。
「双兄ぃ……」
暗闇の向こう側。
貴方が笑ってくれた気が、した。
知っているの解っているの。だから…想うくらいは赦して下さい!
…あれー?
よっしゃ、こいやぁ!と仰る方はどうぞvv
駄目無理嫌だわ、この野郎と仰る方は退避ー!!
とりあえず死にネタ。
駄目な方、ご注意。
誰かさんの死。
なんだ、アレは?
なんだ、アレは?
頭の中を回るのは、そればかり。
狐の面をかぶった子供。
いきなり襲い掛かられた。
嗚呼、家族が次々に姿を消しているのはそういうわけか。
唐突に悟ってしまった。
物陰に隠れて気配を殺す。
特殊合金で作られた手甲を纏い、相手を肉塊に変える近接戦闘を得意とし、「殴殺大輪(マグノリア)」と呼ばれた自分が、こそこそと。
まったく笑えない話だ。
口の端を吊り上げる。
もっともそれは流れる汗で台無しになったけれど。
狐面の攻撃をかわそうとしてかすった左腕、手甲ごともっていかれた。砕け散った。
ついでに後ろの壁も。
ありえないだろ。
人類最強、死色の真紅だってもうちょっと人間らしいはずだ。
あれは滅茶苦茶だ。
避けて避けて。
逃げて逃げて。
隠れて。
情けない。
零崎ともあろう者が。
一体今家族は何人生き残っているだろう。
ついこの間一緒に仕事をしたあいつは無事か?
一度しか顔をあわせていないあいつは無事か?
こんなときなのに思い浮かぶのは家族の事ばかり。
長兄が知ったら喜ぶだろう。
どうでもいい事を考える。
その長兄も連絡が取れないけれど。
ふー…ふー…。
落ち着いた呼吸。
血の足りない体で立ち上がる。
どうせ死ぬのなら、このまま失血死するより殺された方がマシだ。
もとより殺すために生きている。
殺すために生まれてきた。
命の始まりから、人の害と成る事が決まっていたんだ。
だったら何を迷う事がある。
右腕の手甲。
がちりと構える。
「はぁ!!」
駆け出す。
悪あがきにすらならない事は知っている。
狐面が腕を振るった。
「がぁ…あぁっ!!」
吹き飛ばされて、体が動かない。
その一撃とも呼べない一撃で、瀕死になった。
「肩慣らしにもならないさね」
狐面の後ろの女が、つまらなそうに零す。
黙れ、包帯女。
振り返ることなく去っていく二つの影。暗くなる視界に映る。
嗚呼、死ぬんだな。
冷静に思う。
頭の中を駆け巡るのは、走馬灯なんて綺麗なものではなく。
一族の長兄の事。
馬鹿で変態で重度の妹マニアで、でも本当に家族を愛していた。愛してくれた。
ある意味で零崎そのものであり、かの弟と同じく零崎の異端だった。
彼は死んだのだろうか?
彼は生きているのだろうか?
あの世と言うものが本当のあるのだとしたら――自分達が行くのは絶対に地獄だろうけど――また逢えるだろうか。
だとしたら、きっと見つけて欲しい。
あの時、初めて出逢った時の様に。
手を、伸ばして欲しい。
嗚呼、嗚呼。
タブー中のタブーだから。今まで秘密にしていたけれど。
私は貴方の事を――
愛していた。
「双兄ぃ……」
暗闇の向こう側。
貴方が笑ってくれた気が、した。
知っているの解っているの。だから…想うくらいは赦して下さい!