堕ちた虚像

Ｙと付き合って別れたのが7年目、別れて8年目
もう15年もの長い期間をＹと関わってきた。
ふと、ドラマを観ていて結婚まで考えていた、別れた恋人同士の再会に、お互い別のパートナーがいてあの頃は…なんて、お互い懐かしみ別れ際に起きたひどい場面をお互いに謝り詫びて許し合っていた。もう3年…なんて言っていたが、世間では3年も経過すればそんな風になるのが当然なのだろう。
そんな風に別れた相手と再会できたら…
そんなに好きではない相手なら憎み合って別れたにしても後悔はない。
結婚まで考える様な相手ならせめて、綺麗な思い出で残したい。
Ｙとせめて再会した時に昔の私の態度を悔い謝りこれから先幸せに暮らして欲しいと言えていたなら…
手を振って笑顔でさよならと言えてたなら…
きっと一生Ｙを人生の中で最高の男として死ぬまで好きでいられた事だろう。そして、そんな人に出逢えた自分の人生は幸せだったと、後悔なく死ねただろう。
7年もの長い時間を経てやっと再会できたのに、ことごとく打ちのめされた私の心はもう元には戻る事はできない。Ｙだけは特別、他の男とは違う。ずっと信じてきたＹはやはり他の男と同じ、いやそれよりもひどい男だったのかもしれない。