![見出し画像](https://blogimg.goo.ne.jp/image/upload/f_auto,q_auto,t_image_head_long/v1/user_image/54/35/6e9c9c7b25aaf53ccd476d80675a8afc.jpg)
すぐれた都市論は例外なくこれまたすぐれた文明論である。このことを地で行く好著だ。第9回大佛次郎論壇賞を受賞したのもうなずける。多少議論が錯綜しすぎているが、今後、もっとすっきりした論旨の著作をものにしてくれるだろう。
余談だが、民主党政権には、(「友愛」も悪くないと思うが)この人による「定常型社会」のコンセプトを政策理念に加えてもらいたいものだ。
戦後の日本社会で人々は、会社や家族という「共同体」を築き、生活の基盤としてきた。だが、そうした「関係性」のあり方を可能にした経済成長の時代が終わるとともに、個人の社会的孤立は深刻化している。「個人」がしっかりと独立しつつ、いかにして新たなコミュニティを創造するか―この問いの探究こそが、わが国の未来そして地球社会の今後を展望するうえでの中心的課題となろう。本書は、都市、グローバル化、社会保障、地域再生、ケア、科学、公共政策などの多様な観点から、新たな「つながり」の形を掘り下げる大胆な試みである。
最新の画像もっと見る
最近の「本」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事