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本と音楽とねこと

世界超恐慌の正体

安部芳裕.2012,『世界超恐慌の正体──コーポラティズム vs 国民国家の最終戦争』晋遊舎 (新書,¥972)('14.5.4)

 下手すれば根拠なき陰謀論ととらえられかねない問題について、きちんと根拠を示しつつ論証している。グローバル経済の駆動原理についてこれほど明快に説得力ある説明をほどこした類書はほかにないだろう。

目次
はじめに
第1章 コーポラティズムの源流を探る
第2章 世界を席巻するコーポラティズム
第3章 国際金融資本に乗っ取られたアメリカ
第4章 翻弄され続ける日本
第5章 世界の二大リスク-世界超恐慌
第6章 世界の二大リスク-中東大戦争
第7章 日本の三大リスク-原発
第8章 日本の三大リスク-消費税増税
第9章 日本の三大リスク-TPP
第10章 政治と通貨発行権の民主化を実現しよう

戦争の目的が「支配」であるとすれば、現在の戦争はコーポラティズムvs国民国家のステルス・ウォー(見えない戦争)と言えます。コーポラティズムとは、大企業と政府が一体になった国家運営体制を指し、この体制下では必然的に政府と癒着した一部の大企業・株主・経営者に富が集中します。それを打破するには我々国民を主権者とする国民国家の権力=国家権力を使うしかありません。世界中で繰り広げられている1%vs99%の戦いは、そのままコーポラティズムvs国民国家の戦いであり、この最終戦争に負ければ、私たち99%側の人間は「自分たちの社会を自分たちで決める権利」を失い、単なる金儲けの道具として奴隷のように扱われる社会で生きていくことになるでしょう。

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