本と音楽とねこと

卒業論文・・・執筆はお早めに

 わたしの勤務先の大学(学科)では、「卒業研究(論文)」が必修で、こちらの方は8,000字以上、オプション(?)で履修登録できる「卒業論文」は16,000字以上となっている。「卒業論文」を書き上げて卒業する学生は少数ではあるが、分量はともかく、「卒(研)論」作成は、大学での学習でもっとも自らの表現力、創造力と想像力とを伸ばすことができる機会であり、またある程度の内容のものを書き上げたあとの充足感も大きいので、できるだけていねいに学生一人一人へ適切な助言をしていくようこころがけている。もっとも、それがどれだけ実現できているかについては、心許ない限りであるのだけれども。
 今日、その卒論の相談のため、ゼミの学生が研究室へ来訪した。話を聞いてみると、一緒にウンウン唸りつつひねり出した(ってなんか下品な表現だがw)テーマでは書けそうにもないとのこと。代替テーマも考えているようだったので、それについても聴取してみたのだが、どう考えても元のテーマの方が良い。あわせて、就職志望先(職種)を変更すべきかどうかという悩みについても聞いたのだけれど、「それはね、ちみね、卒論も就職もうまくいかないんじゃないかっていう不安からの逃避だと思うYO」、とまあ要するにそんなことをぐだぐだ助言した。卒論もこれまで収集したネタをこれこれこういうふうに調理して、こうした問題やああした問題とリンクさせていけば、主題はどーんと全体を貫いていなくてはいけないけれども、レンジでチン、どんどん中身をふくらませていくことができるYO、要するにそんなことも言った。
 大事なのは、書く素材させ充分に収集できたら、結果がどうなるかおそれずに、とにかく書いてみることだ。未完成の草稿を読み返し、文章ないし語句についての加筆、修正、削除、移動を何度も繰り返していけば、なんとかかたちになっていくものだよ。わたしはといえば、4年の9月にはもう卒論を書き上げていた。村上泰亮ばりの重厚かつ緻密な(脱)産業社会論を書いた気になって悦に入っていたのは、いまにして思えば、笑止千万、噴飯ものではあるが、いまの自分の思索と実践の原点の一つに、たしかにあの卒論がある。大事だよ、卒論は。がんばろうね。

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