西暦1800年代半ば、ペリーが来航する前の江戸時代。
この頃は戦もなく、庶民は文化的な生活を送っていました。
庶民の間では、ネコや金魚、鳥、ハツカネズミなどが
ペットとして飼われていました。
平和が続き、命の危険が少なくなった世の中だからこそ
人々はペットを飼うゆとりができたのでしょう。
特に人気だったのはネコ。
江戸の人々は庶民から大奥に至るまで、老若男女にネコは
愛されました。
ネコは諸外国(中国など)から経典を運ぶ際にネズミから
経典を守る為、船に乗せられてやってきました。
それが、日本にネコが入ってきたルーツです。
ネコが大人気だった最も大きな理由は「ネズミ退治」に
ありました。
食料を食い荒らすネズミ駆除に、ネコは最適でした。
ところがネコの値段は今の貨幣価値にすると1万円~
50万円と、かなり高値でした。
特にネズミ取りが上手な猫ほど高額で取引されていた
ようです。
そんなわけで、ネコを飼えない(買えない)庶民はその
代替として「ネズミ除けのネコ」というネコの浮世絵を
壁に貼るなどして代用していました。
浮世絵のネコじゃネズミ退治にならないと思うけどw
また、人気のネコちゃんは尻尾の先が曲がった「鍵
尻尾」。
まっすぐな尾はのちのち、尻尾が二股に分かれる
化け猫に変わると信じられていたのです。
それに、滅多にいないのですがオスの三毛猫は船乗り
の間で大変な人気者でした。
航海の安全に役立つと信じられていたからですね。
生物学的にオスの三毛猫は本来は存在しません。
まれに生殖能力のないオスの体で生まれてくる子が
いるだけなのですが・・・
さらに興味深いのは、この頃、女性と一緒にネコを
描く「美人画」が流行ったことでしょう。
女性と一緒にネコを描いていたのですが、転じて
ネコと一緒に描かれた女性が美人に見えると言われて
いたのです。
江戸時代のネコブーム、面白いですよね!
こうしてみてみると夏目漱石をはじめ、谷崎純一郎、
室生 犀星など多くの明治以降の文豪たちがネコ好き
として紹介されているのも納得がいきます。
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