【雲南地域】森林・林業のお知らせ

(島根県東部農林水産振興センター雲南事務所 林業部が伝える情報ブログ)

公共建築物に使用する地元製材品の強度試験を実施

2018年12月14日 | 木材

 平成30年12月4日(火)、飯石森林組合波多製材工場にて、雲南市発注の公共建築物に使用する市産材のスギ柱材13本、マツ梁・桁材19本について、工務店、建築士、雲南市、中山間地域研究センター、当事務所、総勢8名で強度試験(含水率、機械等級、目視等級)を実施しました。強度試験の方法説明と併せて当日の試験結果を報告します。

 

①含水率

 体積と重量を計り供試体の密度を求めます。

 密度の把握は含水率を測定する前段の手順になります。

  

 

 含水率計で供試体1本あたり6カ所の含水率を計測します。

 

 結果は、おおむね良好な値が出ました。

 

②機械等級

 供試体の片側をハンマーで打撃し、反対側のヤング係数測定器で固有振動数を測定します。

 

 測定した固有振動数をパソコンに入力して機械等級を求めます。

 

 結果は、スギは目標とするE50以上に対して、1本がE50、12本がE70とE90でした。マツは目標とするE110以上に対して、2本がE110未満、17本がE110~E150でした。

 

 ③目視等級

 木材の強度に影響する節、丸みや割れ等、目視によって評価できる因子を用いて、強度を1級・2級・3級に区分します。

 参加者の判定では、全ての供試体で3級の基準を充たしていました。

 

 今回の試験では、機械等級区分によりマツ材2本が除外品になりましたが、大多数の供試体が一定以上の強度を有しており、地元製材品の公共建築物への使用可能性が確認されました。


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